連絡なしにル・マン24時間のメンバーから外された? チームに不信感のビルヌーブ、ヴァンウォール離脱を発表「機会を恣意的に奪われた」
ジャック・ビルヌーブは、ル・マン24時間レースのメンバーから外されたことを受け、今季ヴァンウォールからWEC(世界耐久選手権)を戦うことを辞退すると明かした。
#4 Floyd Vanwall Racing Team Vanwall Vandervell 680: Jacques Villeneuve
JEP / Motorsport Images
今季ヴァンウォールからWEC(世界耐久選手権)に参戦していた元F1ドライバーのジャック・ビルヌーブ。6月のル・マン24時間レースにおける彼の席はトリスタン・ヴォーティエに取って代わられる形となったが、これを不服としたビルヌーブは、今季の残りレースに出走しない旨を明らかにした。
ヴァンウォール・レーシングは先日、ル・マン24時間ではビルヌーブに代わりヴォーティエが加入し、トム・ディルマン、エステバン・グエリエリと共にレースを戦うことになると発表した。1997年のF1王者である52歳のビルヌーブはこの件についてチームから何の連絡も受けていないとして、失望をあらわにしていた。
そして彼は、今季の残りレースでヴァンウォールから復帰することはないと述べた。
「現在に至るまで、チームから正式な連絡は一切受けていない。これはル・マン24時間への参加契約が残っていることを考えると驚くべきことだ」
ビルヌーブはこのように語る。
「リリースのタイミングは不思議なことに、5月26日に予定されていた娘の出産に向けて病院にいるタイミングと被っていた」
「バイコレス(ヴァンウォール)はこの個人的な事情を知っていて、私はこの突然の発表に反応することも対応することもできなかった」
またビルヌーブはル・マン24時間参戦に際し、非常に綿密に準備を進めてきたとして、肉体的にも精神的にも最高の状態とするためにかなりの労力と時間を費やしたと語った。
「インディ500、インディカー(CART)、そしてF1世界選手権での勝利に続いて、ル・マン24時間(での勝利)は特別な意味を持つ」
「そのため、この機会が不当に、恣意的に奪われたことには深く落胆している」
「こういった状況を受けて、私はバイコレスと共にWECの残りシーズンを戦うことを断念する決定を下した」
「その代わり、自分の焦点とエネルギーは2024年シーズンを成功させるための準備に振り向けられる」
なおヴァンウォールのチーム代表であるコリン・コレスは、ル・マン24時間に向けてビルヌーブの代役を構えるという決定は本人の完全な合意のもとに行なわれたと主張している。
コレスはmotorsport.comに対し、ヴォーティエを起用した理由はビルヌーブのヴァンウォールでのマイレージ不足と、彼が子供の誕生を控えているからだと説明していた。またコレスはビルヌーブが7月のモンツァ戦で復帰する可能性についても示唆していた。
motorsport.comが確認したところによると、ヴィルヌーブがヴォーティエの発表の前にヴァンウォールを離脱する決断を下したとされるメールの文書も存在する。そのメールの日付はビルヌーブがモンツァでのテスト初日にマシンをドライブした3日後のものだった。
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