トヨタは昨年に比べて戦闘力アップ! 小林可夢偉&平川亮がWEC開幕戦決勝に向け意気込み「今年1年楽しみになった」 でもレースは大荒れの天候に?
小林可夢偉と平川亮は、今年のトヨタのWECマシンTR010は、昨年までと比べて大いに戦闘力が上がったと手応えを感じている。
#8 Toyota Gazoo Racing Toyota TR010: Sebastien Buemi, Brendon Hartley, Ryo Hirakawa
写真:: Sam Bagnall / Getty Images
TOYOTA Racingの小林可夢偉と平川亮が、2026年のWEC開幕戦イモラ6時間レースの決勝スタート前に日本人記者団の取材に応じ、「昨年と比べると、かなり戦闘力は上がった」と語った。
昨年はバーレーンでの最終戦こそ勝利したものの、それ以外のレースでは表彰台にすら獲得できない厳しい戦いを強いられたトヨタ。今年はマシンが昨年までのGR010の”Evo”モデルとも言えるTR010 Hybridに進化させ、巻き返しを図る1年となる。
その初戦となるイモラ6時間レースの予選では、平川がドライブしたトヨタの8号車が2番手に飛び込んだ。ポールポジションを獲得したフェラーリの51号車からは僅か0.011秒差であった。ニック・デ・フリーズがドライブしたトヨタの7号車も、6番手ながらタイム差は0.3秒と、実に僅差だった。
7号車のドライバーでもあり、TOYOTA Racingのチーム代表も務める小林可夢偉は、今年のマシンに手応えを感じているようだ。
「我々は久々にアップデートしたクルマを持ち込んで、このイモラにやってきました。ポール・リカールでのテストの間にも色々とやったことで、昨年までのクルマと比べると、かなり戦闘力は上がったかなと思います」
そう小林は語る。
「ポールポジションを獲れるかどうかというくらいのところまで来られたのは、率直にクルマの戦闘力をすごく上げられたのかなと、チームとしては感じています。平川の予選のタイムも、予想以上に良いタイムだったので、まだまだこのクルマにはポテンシャルがあるんじゃないかとも感じました」
「今シーズンこのクルマを1年使うという意味では、とても楽しみになったと思います」
ただ小林は、タイヤの「様子が結構違う」とも明かした。
「昨年のタイヤと比べると、結構様子が違うかなと思います。あんまりデグラデーションがないんです。その点について、苦戦しているというか、ちょっと今までとは様子が違うというところがあるんです」
「つまりタイヤの理解に苦しんでいるという部分があります。フェラーリがずっとソフトタイヤで走っているのに対し、僕らはミディアムタイヤで走っていました。その逆転現象が起きているというのも、正直悩みどころです」
「とはいえそこそこ良いところからスタートできるので、まずはしっかりと2台揃ってベストなレースをしたいなと思います」
平川も、タイヤに対する違和感を覚えていたという。しかし予選に向けて合わせ込むことができたことで、好タイムを刻むことができたという。
「昨年はフラストレーションが溜まる場面が多かったですが、今年はどんな状況でもトップタイムに近いところで走っていることが多いので、そこはかなりポジティブです」
そう平川は言う。
「ただ僕もタイヤの使い方が、ドライビングに合わなかったです。でも最後の予選では合わせ切ることができて良いタイムを記録することができました。1/100秒差でポールポジションを逃したのが悔しいですけど、自分としてはタイムを全てつなげることができたので、そこはすごく良かったです」
「チームの雰囲気はすごくいいです。そこは昨年とは違う。そこには、僕が良いタイムを記録できたということも関係しているかもしれません。それはすごく嬉しいですね」
なお小林代表曰く、関わるエンジニアの数を増やして、現場がレースに集中できるような体制を構築したという。
「今年はエンジニアを強化して、だいぶ増えました」
そう小林は明かす。
「WECって、レースの戦い方が以前とは変わっていると思います。それに合わせて、我々もアップデートしているという状況に近いです。我々が疎かにしていた部分を強化していただいたというのが正しいと思います」
「WECでは、現場に来られるエンジニアの人数には制限があります。でも現場ではしっかりとレースオペレーションに集中でき、クルマの性能を現場に来なくても作れるような体制作りのようなことをやっています」
「たとえば、他のクルマが実はコーナー速度がどれくらい出ているかというような解析も、今まではありませんでした。そういうことを今年しっかり出せるように……セッションごとに算出できるようになりました。色々な意味でレベルを上げている段階でもあります」
WECのイモラ6時間レース決勝は、日本時間の19日20時にスタートが切られる予定となっている。しかし大荒れの天候となるかもしれない。
平川はこう語った。
「今日のレースは、雨になる可能性が高いと言われています。雹が降るかもしれないという話もあるので……そこは戦略をうまくやったり、落ち着いて臨みたいと思います」
なお今年からWECのBoPは、その数値などが発表されない形となった。これについての見解を尋ねる質問もあったが、トヨタとしては「回答差し控えさせていただく」と語るにとどめた。
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