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来季スタートのWEC新クラス『LMGT3』、ハイパーカー参戦メーカーにエントリー優先権?

WECハイパーカークラスに参戦するマニュファクチャラーは、来季からWECで始まる新クラス『LMGT3』へのエントリー優先権を持つようだ。

Start action, #8 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 - Hybrid: Sébastien Buemi, Brendon Hartley, Ryo Hirakawa, #7 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 - Hybrid: Mike Conway, Kamui Kobayashi, Jose Maria Lopez leads

 FIA世界耐久選手権(WEC)は来季、GTE車両に代わってGT3車両を使った『LMGT3』クラスがスタートするが、そのエントリーに関して、ハイパーカークラスに参戦するマニュファクチャラーが優先権を持つようだ。

 WECは、LMGT3のグリッド編成に関して、世界モータースポーツ評議会で承認される前に、FIA耐久委員会でさらなる議論が必要だと強調している。

 この計画では、各マニュファクチャラーは最大2台まで、LMGT3クラスでの活動を代表するチームを選択する責任を負うことになる。

 現在ハイパーカークラスに参戦しているフェラーリやポルシェ、来季ハイパーカークラスに参戦する予定のランボルギーニやBMWがそのリストに含まれることになる。

 シボレーも、ゼネラル・モーターズの姉妹ブランドであるキャデラックがハイパーカークラスに参戦しているため、優先権が得られるだろう。トヨタも、レクサスブランドでRC F GT3がある他、次期GT3マシンの開発も進められており、LMGT3クラスに参戦する可能性がある。

 WECのCEOであるフレデリック・ルキアンは、次のように語っている。

「ひとつのメーカーにつき2台のGT3を用意し、ハイパーカーに関わるメーカーを優先させるというのが、今あるアイデアのひとつだ」

「しかし我々は多様性も好む。ハイパーカーに参加していないブランドも歓迎できるような十分な場所があれば、完璧な状況だ」

「公平なレギュレーションを見つける必要があるが、この考えはフェアだと思われる。OEM(メーカー)がチームを選ぶというアイデアだ」

 ルキアンは、ハイパーカークラスには関与していないものの、すでにGTE車両で参戦しているマニュファクチャラーのことも好意的に評価するだろうと付け加えた。

「チャンピオンシップへの忠誠心は、我々が考慮しなければならないものだ」と述べた。
」と彼は語った。

 たとえLMP2クラスがWECから姿を消したとしても、ハイパーカークラスへのエントリーが増えているため、LMGT3マシンがWECのグリッドに並ぶスペースは限られていることを彼は認めた。

 WECは36~38台ほどのエントリーが可能だが、2024年のハイパーカークラスには少なくとも20台がエントリーすると見られている。

 ハイパーカークラスに関与していないマニュファクチャラーの中で、GT3車両での活動が活発なメルセデスやアウディ、マクラーレンがエントリーできる余地があるかは不透明だ。

 なおLMP2クラスに参戦しているチームには、WEC側から来年も彼らのためのクラスが存在する可能性は低いというメッセージが出されているようだが、今のところWECでのLMP2クラス廃止は最終的な決定がなされているわけではない。

 今季のル・マン24時間レースではLMP2クラスのために15台分のエントリー枠が確保されているが、WECにおけるLMP2の将来がここで発表される可能性もある。

 
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