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FIA、WRCのプロモーター入札手続きを開始「最も良い未来を確保する、新しい候補者を探す」

世界ラリー選手権(WRC)のプロモーターは新たな買い手を探しており、そのための動きがついに公となった。

Joshua McErlean, Eoin Treacy, M-Sport Ford World Rally Team Ford Puma Rally1

Joshua McErlean, Eoin Treacy, M-Sport Ford World Rally Team Ford Puma Rally1

写真:: M-Sport

 FIAは、世界ラリー選手権(WRC)のプロモーターの新たな買い手確保を支援するための入札手続きを発表した。

 声明を通じてこの措置を発表したFIA。この動きは、WRCプロモーターが売却を模索していることを公式に確認する初めてのものとなった。

 ただ、現在WRCプロモーターを務めるドイツの会社『WRC Promoter GmbH』が1年以上前から買い手を探していることは広く知られていた。ロイター通信は2024年に、WRCプロモーターが売却準備を進めていると報じたのだ。この報道ではレッドブルとKW25が所有する現在のプロモーターが、世界最大級の銀行の一つであるJPモルガンと協力して買い手を探しているとし、売却価格は約500億ユーロ(約8兆6129億円)とされていた。

 motorsport.comは、ヨーロッパやアメリカ、中東から複数の潜在的な買収希望者が興味を示していると理解している。今年開催されたイベントには、複数の関心を持つ関係者が参加していた。

 FIAの声明文には、以下のように記載されている。

「FIAの優先事項は、WRCが潜在的な可能性を最大限に活かし、ドライバー、チーム、メーカー、主催者、ファンを含むすべてのステークホルダーに価値を提供しつつ、その強い伝統を維持することだ」

「FIAはレッドブルとKW25と協力し、選手権への長期的な投資を約束し、WRCの最も良い未来を確保する新たな商業権保有者を探す。これは、新たな企業が選手権を次のレベルに引き上げ、新しい世代のファンとの関与を拡大する興奮する機会だ」

 グローバルな金融サービス企業であるJPモルガンは、レッドブルと KW25の財務アドバイザーとして、入札プロセスを通じて両社をサポートする予定だ。

Takamoto Katsuta, Aaron Johnston, Toyota Gazoo Racing WRT Toyota GR Yaris Rally1

Takamoto Katsuta, Aaron Johnston, Toyota Gazoo Racing WRT Toyota GR Yaris Rally1

Photo by: Red Bull Content Pool

 この入札により、2026年シーズン開始前に売却が成立する見通しだ。この売却の成立は、6月にFIA副会長に就任したマルコム・ウィルソンが自ら設定した重要な目標のひとつだった。

「FIA世界ラリー選手権は、この種のモータースポーツシリーズとしては最も長い歴史を持ち、世界でも最もスリリングな競技のひとつであり、独自の伝統とエキサイティングな成長軌道を有している」とウィルソンは述べた。

「商業的権利保有者の入札プロセスは、新たな企業が新たなエネルギーと投資で選手権を次の段階へと導く大きなチャンスだ。レッドブルとKW25と協力し、この重要な役割に最適なパートナーを見つける」

 またFIA会長のモハメド・ベン・スレイエムも、次のようにコメントを寄せた。

「FIA世界ラリー選手権は、その歴史の中でエキサイティングな時期を迎えている。世界中の何百万人ものファンがこの競技を追いかけ、新しい若い観客が世界的な成長を推進している」

「この選手権には大きな可能性があり、その成長を継続させ、新たな高みに到達させることは、統括団体としての我々の責任だ」

「このプロセスは重要なステップであり、WRCの長期的なビジョンを形作るものだ。適切なパートナーと共に、この選手権を次のレベルへ引き上げ、その誇り高い伝統を守り、将来のファン世代のためにグローバルな影響力を拡大できると確信している」

 現在のプロモーターである『WRC Promoter GmbH』は2013年にWRCの商業権を取得した。それ以前はノース・ワン・スポーツがプロモーションを担当していたが、2010年から有効だったFIAとの10年契約は、ノース・ワン・スポーツが破産を宣言した2012年のシーズン前に解除された。

 WRCの商業権を取得して以来、『WRC Promoter GmbH』はテレビとインターネット放送の開発に取り組んできた。まず一部ステージの放送を提供するWRC+が設立され、2018年にすべてのステージをライブ放送が可能となった。

 さらに『WRC Promoter GmbH』のポートフォリオには、2021年にワールド・ラリークロスが、その翌年にはヨーロッパ・ラリー選手権も加わっている。ただ今年になって、FIAがワールド・ラリークロスのプロモーションを引き継いでいた。

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