ようこそ未知の世界へ……情報不足のF1アイフェルGP。決勝には驚きが?
F1ドライバーとチームは、アイフェルGPの”未知”に挑もうとしている。2013年以来久々の開催、予想以上の低温、そして金曜走行のキャンセル……タイヤの性能がどうなのか、誰にも分からないまま決勝レースを迎えることになるのだ。
Pirelli Tyres
Zak Mauger / Motorsport Images
ニュルブルクリンクで行なわれている、2020年のF1第11戦アイフェルGPが大変なことになっている。同地でF1が開催されるのは、2013年以来7年ぶりのこと。しかも、金曜日が悪天候に見舞われたため、2回のフリー走行が中止されたのだ。加えて、前例がほとんどないほど低温でのグランプリ開催……決勝に挑む誰もが、データが完全に不足している状態だ。
ポールポジションからスタートするメルセデスのバルテリ・ボッタスは、レースに挑む全ての人にとって、いつもよりはるかに多くの不確実性があると考えている。
「全てのチームが、あまり走れていない。だから、未知数のことがたくさんあると思う」
そうボッタスは語った。
「これだけ気温が低いコンディションは、冬のテストを除けば、あまりデータはない。だからレース中にタイヤをソフトから交換しなければいけなかった場合、それがどう反応するのか、それは分からないままだと思う」
ルノーのエステバン・オコンは、ミディアムタイヤを一度も試さないまま、決勝に挑むドライバーのひとりだ。
「僕らは未知の世界に飛び込もうとしているんだと思う」
そうオコンは語った。
「残念ながら、僕はソフトタイヤでしか走っていない。だからタイヤをいつ交換すればいいのか、交換した後にマシンがどんな挙動を示すのか、何も分からないんだ。でも、それは全てのドライバーが同じ状況だと思う」
なおニュルブルクリンクの寒さに悩まされているドライバーが特に多そうだ。気温や路面温度が低ければ、タイヤを作動する温度まで温めるのが難しくなり、アンダーステアを生じさせる可能性が高まる。
メルセデスのルイス・ハミルトンは、次のように語る。
「路面温度が低いことによって生じる普通の影響は、タイヤが摩耗することだと思う。フロントタイヤの方に、より苦しむことになる。そして一般的には、少しアンダーステアに苦しめられることになる」
「セーフティカーが出てしまうと、タイヤを再び温めるのに苦労するだろう。でも、みんな同じ状況だ。タイヤがどれだけもつのかは、よく分からない。でも少し寒くなれば、作動する温度領域も変わるから、普通なら走れる距離が伸びることになると思う」
フェラーリのスポーティング・ディレクターであるローレン・メキーズは、寒いコンディションとタイヤに関するデータの欠如により、いつものレースとは異なる展開になる可能性があると語る。
「正直に言えば、まったく分からない。現時点で、誰かがレースペースを想像することができれば、その人物はもの凄い才能がある人だと思う。予選結果が、全てを正確に反映しているとは思わない」
「ロングランを試すチャンスがなかった。だから、何らかのサプライズがあるだろう。それに加えて、タイヤの寿命とパフォーマンス差が不明であるということは、チームが1周目など、どれだけ早くレースを読み、投げかけられるものにどれだけうまく適応できるかという点で、良い挑戦になるだろう」
「みなさんに、面白いレースを提供できると思う。全員が完璧さを失うというのは、おそらく楽しいことだ」
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