佐藤蓮、再びの海外挑戦は「諦める歳ではない」。フランスで切磋琢磨した岩佐歩夢の活躍も自らの自信に
スーパーフォーミュラで2年目のシーズンを迎える佐藤蓮は、再び海外のレースに挑戦することを諦めておらず、国内で結果を残すことで可能性を広げていきたいと語った。
写真:: Masahide Kamio
2023年はTCS NAKAJIMA RACINGからスーパーフォーミュラに参戦する佐藤蓮。2年目のシーズンに向けた抱負や、海外挑戦への思いを語った。
佐藤は2022年、レッドブルジュニアプログラムと提携して新規参戦を果たしたTEAM GOHからスーパーフォーミュラにデビュー。レッドブルジュニアドライバーの肩書きも得てチャンスの1年となったが、思うような結果を残すことはできず、最高位は3位1回でランキング12位に終わった。
1年でレッドブルとの提携を終了したTEAM GOHの将来が不透明となる中で、大湯都史樹の離脱によって空いたNAKAJIMA RACINGのシートを獲得し、2023年もスーパーフォーミュラに継続参戦することとなった佐藤。ただこの1年でレッドブルに対して十分なアピールができたとは言えず、その評価は芳しくなかった様子。2023年もレッドブルジュニアとして活動を継続する可能性は高くないのではとみられている。
しかしそんな中でも佐藤は将来的な海外カテゴリーへの挑戦を諦めておらず、スーパーフォーミュラで結果を残してチャンスを広げたいと考えている。
「年齢的にも諦める歳ではないと思っています。まずは2023年に結果を出して、その先の可能性を広げられればと思っています」
そう語る佐藤は現在21歳。佐藤は日本のFIA F4でタイトルを獲得した後、2020年にはフランスに渡って同国のF4選手権を戦い、ランキング2位となった。その年にチャンピオンとなったのが、現在日本人F1ドライバー候補の筆頭とも言われる岩佐歩夢だ。
同じホンダ育成のライバルである岩佐がFIA F3、FIA F2とステップアップして活躍している姿には複雑な気持ちもあるのかもしれないが、佐藤から出た言葉は前向きなものだった。
「岩佐選手の実力は知っていますし、一緒に走っていた彼があれほど活躍してくれると、僕が海外に行って戦う上でも自信になります」
「彼はあの時(フランスF4時代)以上に速くなっていると思いますが、僕も立ち止まっていた訳ではありませんから」
佐藤は2022年末に鈴鹿で行なわれたスーパーフォーミュラ合同/ルーキーテストにNAKAJIMA RACINGから参加して総合トップタイムをマーク。2023年は車両に変更が加えられるため、今や“旧型”となったSF19でのテスト結果はシーズンに向けた勢力図の参考にはならないかもしれないが、自らのスピードセンスを遺憾なく発揮する形となった。
「各車プログラムは違うと思いますが、タイムシートでトップに立てたことはひとつポジティブな結果だと思うので、来年の自信に繋げたいです」とテストを振り返った佐藤。このテストでは、これまでアレックス・パロウや山本尚貴などを担当してきた加藤祐樹が担当エンジニアを務め、佐藤の才能を高く評価していた。
2023年シーズンに向けても加藤エンジニアとのコンビは継続される模様。佐藤も「(加藤エンジニアは)ひとつひとつの説明を理論立てて説明してくれるので、分かりやすいですね」と語る。
ホンダ陣営には才能ある若手ドライバーが多く所属することからも、2年目は2022年以上に結果を求められることになるはず。佐藤は予選からしっかり結果を残し、チャンピオンを目指していきたいと語った。
「2022年はドライビングやセットアップの進め方でも多くの経験ができました。2023年はそれを活かして、予選から上位にいられるようにしたいです」
「2022年は優勝という目標が叶いませんでしたが、今回こういうチャンスをいただけたので、チャンピオン獲得を最大の目標にして頑張りたいです」
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