F1
サイドポンツーンの背後に”謎”の開口部。ウイリアムズが実現した独特デザインのFW44
2022年のF1マシンデザインで差を生んでいるのは、サイドポンツーンである。各チームは様々なデザインを採用。その中でもウイリアムズのそれは、他とは一線を画す考え方となっている。
Matt Somerfield Giorgio Piola
編集: 2022/03/02 16:29
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新しいテクニカルレギュレーションが導入された2022年のF1。非常に厳しく制限が加えられた規則であるため、事前には各チームのマシンは似通ったモノになると言われていた。しかし蓋を開けてみると、各チームそれぞれ、異なる解決策を見出してきた。
そんな中でも特に差異が大きいのはサイドポンツーンである。サイドポンツーンの上に空気を流そうとするマシン、フロアに全ての気流を集中させるマシン……チームによって大きく考え方が違い、F1の面白さが集約されているような感があった。
そんな中でも特に独特なのは、ウイリアムズFW44であろう。FW44のサイドポンツーンは、後端がすぐにフロアまで落ち込む、実にコンパクトなモノである。そしてその背後には、”穴”が開けられていた。この穴からは、エアインテークから取り込んだ気流を、後方に向けて吹き出すのだ。これにより、サイドポンツーンの上面を下る気流を、コントロールしようとしているのだろう。
このデザインは、ウイリアムズが搭載が義務付けられている”アッパー・サイドインパクトスパー(SIS)”の取り付け位置を慎重に検討した結果可能となった。FW44のSISは昨年型と同じく低めの位置にあるが、インテークの位置を考慮すると、かなり後方に下げられている。
またロワSISは、ライバル勢がフロアの高さに置いているのに対し、ウイリアムズはサイドポンツーン内部の比較的高い位置にレイアウトしている。そのためサイドポンツーン前端の下部には、突起が存在する。
Williams FW44 open vs closed sidepod
Photo by: Giorgio Piola
面白いのは、ウイリアムズは場合によって、このサイドポンツーン背面の開口部を閉じて走らせる可能性についても考慮しているということだ。実際、バルセロナテスト初日には、この開口部を閉じて走行していた。これは、空気の流れを下の吸気口に導くように、内部パネルを取り付けることによって実現できる。
なおFW44のサイドポンツーンがコンパクトにできたのは、チームが車体の中心に、冷却用機器を集中させたからだろう。その結果エアボックスも、エンジンカウルも、非常に大きくなっている。
Williams FW44 engine detail
Photo by: Giorgio Piola
これによって、重量物が高い位置に取り付けられるため、重心がわずかに上がってしまうはずだ。しかしウイリアムズは、空力面のメリットを優先させたのだろう。
またここ数年間、多くのチームはパワーユニットの上にクーラーを配置していたが、ウイリアムズはFW44で、パワーユニットの両側にクーラーを分けて配置することを選択した。それも、エンジンカウルが大きくなった一因となっている。
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