鬼才ニューウェイが明かす、F1チームにおける”AI”活用方法「一般の人たちが使うChatGPTのようなモノではないけどね」
アストンマーティンF1のチーム代表を務めるエイドリアン・ニューウェイは、F1チームは一般の人たちが使うようなAIツールを、あまり頼りにしていないと語った。
Adrian Newey, Managing Technical Partner of Aston Martin F1 Team
写真:: Zak Mauger / LAT Images via Getty Images
F1チームの運営におけるAIツールの活用方法について、アストンマーティンF1のエイドリアン・ニューウェイ代表が語った。
2026年のF1は、レギュレーションが大きく変更され、空力を含むシャシー、パワーユニットも大きく変わった。これらの開発には多大な労力を要するため、各チームは機械学習などの技術を活用するようになっている。シーズン開幕前を含め、実際に走行テストの回数が厳しく制限されている昨今では、マシンを急速に進化させるためにもその技術は重要で、その重要性は今後ますます増していくことだろう。
アストンマーティンは開発の遅れから、先日バルセロナで行なわれた非公開のシェイクダウンテストに遅れて登場。各チームはテスト5日間のうち最大3日間走行できることになっていたが、アストンマーティンの場合は活用できたのは2日のみ。しかもその2日も、初日はランス・ストロールが僅か5周しか走ることができず、2日目にはフェルナンド・アロンソが乗り込んだものの、60周の走行に留まった。3日間で500周以上を走破したメルセデスとは雲泥の差である。
そんな状況下では、前述の機械学習を使った開発・検証の重要さが特に増すことになるわけだ。
F1チームにおけるAIは、世間一般で使われているChatGPTのようなチャット形式ではなく、より複雑で専門的なパッケージで提供され、活用されている。これは、世間一般がAIを使うようになる何年も前から使われてきた。
「機械学習は、もう何年も前から存在してきた」
ニューウェイは、チームが公開した動画インタビューの中でそう語った。
「それはバズった言葉、つまりAIとして知られているようなモノだ。AIは、今や誰もが知っている。そして多くの人が日常的に使っているAIは、主にインターネット検索をベースとしたパターン認識だ」
「しかし我々が機械学習、つまりAIを使っているのは非常に具体的なタスクについてであり、そのためAIの使い方は、非常に個別化されている」
「我々は専門分野に特化しているため、通常はインターネットから何かを引用して使うようなことはない。パターン認識を使って比較的単純なタスクを支援したり、シミュレーションやゲーム理論を駆使してレース戦略を立てたり、そんな事例がある」
ニューウェイ曰く、今後の活用方法も視野に入っている様子。しかしその技術進歩は非常に速いため、今は最新のモノでも、すぐに時代遅れになってしまう可能性もあるという。
「より高度な応用例もあるが、今はお話したくないね」
「コンピューティング能力、データ処理、人工知能といったものは、どれも急速に進歩している。今は最新でも、1年後にはほとんど時代遅れという代物になってしまうだろう」
「これは我々にとって、とてもエキサイティングなことだ。そしてパートナーと協力して、この変化に対応していくことが、我々にとっての責務なんだ。この変化がもたらすチャンスは、計り知れないからね」
「物事の進化に合わせて最大限のメリットを享受するためには、毎日ではなくとも、少なくとも半年ごとに使えるモノに対する意識を、常に新しくする必要があると言えるだろう」
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