F1 オーストリアGP

マクラーレンのブラウンCEO、F1オーストリアGPでのトラックリミット違反への対処に疑問「金曜日から問題になるのは分かっていたのに……」

マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウンは、F1オーストリアGPでは金曜日の段階でトラックリミット違反の件が問題になるのが明らかだったにも関わらず、なぜFIAが対処しなかったのか、疑問を呈した。

Zak Brown, CEO, McLaren Racing, on the pit wall

 先日行なわれたF1オーストリアGPでは、ターン9とターン10でのトラックリミット違反が多発。1200件以上のトラックリミット違反の”疑い”が報告され、決勝レース後に追加のペナルティが12件も出されるという異例の事態となった。

 マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンはこれについて、金曜日の時点で当該コーナーでのトラックリミット違反が問題になることは明らかだったと語り、なぜ決勝に向けてFIAが対処しなかったのか、疑問を呈している。

 F1オーストリアGPでは、サーキットの最終盤区間にあるターン9とターン10でトラックリミット違反が多発。決勝でも多くのトラックリミット違反が報告され、多数のペナルティが科された。しかしそれだけにはとどまらず、レース終了から4時間以上経った段階で、追加のペナルティが報告された。これにより最終順位が修正。カルロス・サインツJr.(フェラーリ)やルイス・ハミルトン(メルセデス)、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)らの順位が降格となった。

 FIAはグランプリ中に、1200回ものトラックリミット違反の疑いが報告されたため、検証に時間がかかったと説明している。

 レース後には、この問題の再発を避けるため、レッドブルリンクのコース設計について改善の必要があるとの議論が巻き起こった。しかしマクラーレンのブラウンCEOは、レースで発生する可能性がある問題に対して、グランプリ期間中にもっとうまく対応できたのではないかと感じていると語った。

 金曜日の予選の時点でも、トラックリミット違反によって47回のラップタイム抹消が行なわれている。レース中にも影響を与える可能性があることはこの時点で明らかであり、取り締まるためのより現実的な解決策を見つけることができた可能性があるはずだと、ブラウンCEOは指摘しているわけだ。

「我々には、金曜日の時点でこれが問題になるだろうということはわかっていた。だから、我々がより良い仕事をする必要があった」

「スパ(2021年のベルギーGP決勝は、大雨のためわずか3周セーフティカー先導で走っただけで終了となった)では、金曜日の時点で、日曜日に問題が起こる可能性があることは分かっていた。しかし我々は、そうなるのをただ見守っていただけだ」

「もうひとつはインディアナポリスでのタイヤの問題(2005年のアメリカGPでは、ミシュランタイヤ勢が安全性の問題により、レースに出場しないことを決定。フォーメーションラップだけを走ってピットに戻った。決勝レースはブリヂストンタイヤを履く6台だけが走った)だ。これも、金曜日の時点で問題であるのは分かっていた。土曜日に大きな問題になり、日曜日にそれが顕在化した時も、我々は見ているだけだった」

「今回の日曜日に起きたことは、事前の段階で、起きる可能性があることだと誰もが考えていたことだ。それでも、我々がそれが起きるのをただ見ていただけだ。これは、F1としてもっと改善する必要があることだと思う」

 一方でブラウンCEOは、多くの非難を受けることを覚悟しつつ、レース後に検証を行ない、トラックリミット違反を全て洗い出したFIAの”勇敢な”姿勢を称賛する。

「この問題に取り組んだFIAには脱帽だ」

 そうブラウンCEOは語る。

「『これはかなりの騒動を生むだろう。だから今回は目を瞑り、次回もう少しうまくやろう』と言った方が簡単だったと思う」

「しかし彼らは動き、これらの罰則に対処する必要があると言った。これは、少しばかり勇気のいる決断だったと思う」

「でも、こういうことを繰り返すことはできない。レース終了から5時間後に、ペナルティが変更されるような事態を、二度と起こしてはいけないんだ」

「5〜7周ほどの遅れが生じていたから、様々なテクノロジーに目を向ける必要がある」

「最終ラップで何をすれば良いかということに、影響すると思う。誰かがトラックリミットを越えた場合、十分な早さで処理できるテクノロジーが不足している可能性がある」

「我々がしなければいけないのは、今回のようなことが二度と起こらないようにすること。そして適切な報告を行なうということだ。そしてどうすれば最初からこの問題が起きるのを防ぐことができたのか、あるいは別の形で対処できたのかを理解することが重要なんだ」

 
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