F1 モナコGP
F1分析|狭く大混乱となったモナコでも、アントネッリに死角なし。終始安定したペースで走破
メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、F1モナコGPでも完勝。そのレースペースを見ても、付け入る隙は見当たらない。
公開日時: 2026/06/10 9:27
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

F1モナコGPの決勝レースを制したのは、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリだった。一度も首位を譲ることのない完勝劇。レースは大荒れとなったが、アントネッリだけはそんなことどこ吹く風……他を圧倒するペースで走り切り、これで初優勝から5連勝となった。まさに前人未到の領域を切り開きつつある。
そのアントネッリのペースはまさに圧倒的。レース中のレースペースの推移を見ても、そのことは丸わかりである。
2026年F1モナコGP決勝レースペース推移
写真: Motorsport.com Japan
こちらがF1モナコGPの決勝レース中の、上位勢のレースペース推移。濃い黄緑色の折れ線で示したのがアントネッリのペース推移である。赤で示したフェラーリ勢に大きく差を開いているのが分かる。
フェラーリのルイス・ハミルトンにとっては、スタートだけがアントネッリを攻略するためのチャンスであった。しかも、赤旗中断となったことで、スタンディングスタートが2度もあった。しかし、ハミルトンはそのいずれもモノにすることができず……その後のペースの面ではまったく太刀打ちできなかった。
なお、唯一アントネッリに肉薄できそうだったのは、やはりチームメイトのジョージ・ラッセルだけであった。実際赤丸で示した2箇所では、アントネッリに匹敵するペースで走っている。ただこのペースを終始発揮できなかったのには理由があった。それは、遅いマシンに引っかかってしまったことだ。
2026年F1モナコGP決勝レースギャップ推移
写真: Motorsport.com Japan
こちらのグラフは、モナコGP決勝レース中の首位アントネッリと各車の差の推移を折れ線で示したものである。薄い黄緑で示したのが、やはりラッセルが走っていた位置だ。
これを見ると、レース中の大半で遅いマシンの後方に抑えられていたことがわかるだろう。赤丸の部分ではアイザック・ハジャー(レッドブル)に、青丸の部分ではランド・ノリス(マクラーレン)に、完璧に押さえ込まれた。モナコは大きなペース差があっても、そう簡単にはオーバーテイクできないのだ。
前を抑えられていない箇所でのラッセルの折れ線は、水平になっているのもお分かりいただけるだろう(たとえば黄緑の丸で囲った部分)。これは、首位アントネッリとの差が開いていないということ……つまり、同じようなペースで走れていたわけだ。
しかもその上でラッセルには、”疑惑”とも言えるピットレーンのスピード違反(わずか0.1km/hオーバー!)を取られ、そしてピットのミスでペナルティ消化に失敗してドライブスルーペナルティとまさに踏んだり蹴ったり、殴ったり投げ飛ばしたりと、考えうるほとんどの困難が降り注いだ。結局12位無得点と、まさかの結果に終わった。
ただ本来のペースは、少なくともアントネッリに次ぐ位置にいたのは間違いない。次戦バルセロナ-カタルニアGPでの復活・奮起を期待したいところだ。ここで終戦では、あまりにも早すぎる。
ちなみにフェラーリ勢ふたりのペース傾向を比較するのも面白い。2位になったのはハミルトンの方であったが、チームメイトのシャルル・ルクレールの方が優れたペースで走るシーンも多かった。
なおスティントの序盤や絶対的なラップタイムの面では、ハミルトンの方が優れていた。しかしデグラデーション(タイヤの劣化に伴うペースの低下)に関しては、ハミルトンの方が明らかに大きかった。一方でルクレールの方が、基本的には安定したペースで走っていたことがグラフからは読み取れる。
それだけに、レース最終盤のクラッシュは実に悔やまれる。
【PR】2026年のF1™︎を見るならFOD。至極の体験『F1® TV』連携プランも!
関連ニュース:
F1ラッセル、アントネッリに大差つけられるもタイトル争い諦めず「僕は今も自分を信じている」
F1ルクレールのクラッシュ原因、ブレーキだと特定するのは時期尚早? ブレンボが”待った”「彼の発言には驚き」
F1大混乱にも動じず、アントネッリが5連勝でモナコ最年少優勝。ハミルトン2戦連続2位。アロンソはペレスにペナルティで10位入賞|F1モナコGP決勝
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 モナコで10位入賞もポジティブな点は“ゼロ”とアロンソ断言。しかしアストンマーティンAMR26の今後には楽観視「劇的に改善されることになる」
次の記事 何かが壊れちゃうよ! 満身創痍のマシンで表彰台を獲得したハジャー。無線でヒートアップも「気持ちは分かる」とメキーズ代表

More from
シャルル ルクレール

ルクレール、スタート直後の攻防でリスク冒さず「そうしなかったら壁に突っ込んでいただろう」
F1
F1
シンガポールGP
10 日前
ルクレール、スタート直後の攻防でリスク冒さず「そうしなかったら壁に突っ込んでいただろう」

ハミルトン、SQ3のアタック戦略を悔やむ「間違った判断だった。SQ2までは良い感じだったのに」
F1
F1
シンガポールGP
12 日前
ハミルトン、SQ3のアタック戦略を悔やむ「間違った判断だった。SQ2までは良い感じだったのに」

これまでのシンガポールGPとは一味違う? 初のスプリント開催という”挑戦”に、ドライバーたちはワクワク
F1
F1
シンガポールGP
13 日前
これまでのシンガポールGPとは一味違う? 初のスプリント開催という”挑戦”に、ドライバーたちはワクワク

More from
フェラーリ

連勝レッドブルは最強チームじゃない? フェラーリ代表語る「スタート直後の1コーナーをうまくやれていれば、我々が勝ったかもしれない」
F1
F1
シンガポールGP
8 日前
連勝レッドブルは最強チームじゃない? フェラーリ代表語る「スタート直後の1コーナーをうまくやれていれば、我々が勝ったかもしれない」

F1分析|フェルスタッペン、VSC中にピットストップしたかった? ”壊れかけのラジオ”越しの訴え。フェラーリは戦略失敗
F1
F1
シンガポールGP
10 日前
F1分析|フェルスタッペン、VSC中にピットストップしたかった? ”壊れかけのラジオ”越しの訴え。フェラーリは戦略失敗

全部自分のせいだ……ルイス・ハミルトン、戦略ミスの責任を認める「チームに貢献したかった。次、必ず挽回する」
F1
F1
シンガポールGP
10 日前
全部自分のせいだ……ルイス・ハミルトン、戦略ミスの責任を認める「チームに貢献したかった。次、必ず挽回する」
最新ニュース

本当に? ピット作業15年ぶり担当のスタッフも……それでも最速メルセデスの”精度”「チームのレベルの高さを示している」
F1
F1 F1
シンガポールGP
6 時間前
本当に? ピット作業15年ぶり担当のスタッフも……それでも最速メルセデスの”精度”「チームのレベルの高さを示している」

「ここではいつも速かった」マルティン、アプリリアで走るフィリップアイランドは初も自信ある?
MotoGP
MGP MotoGP
オーストラリアGP
6 時間前
「ここではいつも速かった」マルティン、アプリリアで走るフィリップアイランドは初も自信ある?

メルセデス、シンガポールでテストした新フロントウイングを再使用へ。2027年に向けて重要な役割に?
F1
F1 F1
アメリカGP
7 時間前
メルセデス、シンガポールでテストした新フロントウイングを再使用へ。2027年に向けて重要な役割に?

目指すはダブルウィンのフルポイント! マルケス、オーストラリアGPは攻めの姿勢
MotoGP
MGP MotoGP
オーストラリアGP
8 時間前
目指すはダブルウィンのフルポイント! マルケス、オーストラリアGPは攻めの姿勢
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録