アストンマーティン・ホンダ、協力関係深めて振動対策に徹底対策……ホンダF1折原エンジニア「どんな効果が得られたか、興味深く見守りたい」
F1マイアミGPの木曜日に、アストンマーティンとホンダが共同で記者会見を行ない、日本GP後に施してきたパフォーマンス改善策にについて語った。
Mechanics of Aston Martin F1 Team
写真:: James Sutton / LAT Images via Getty Images
F1マイアミGPを前に、アストンマーティンのチーフ・トラックサイド・オフィサーであるマイク・クラックと、ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎がメディアの取材に応じ、アストンマーティンAMR26をHRC Sakuraに持ち込んで行なったテストなどについて語った。
2026年シーズン開幕から苦戦を強いられているアストンマーティン・ホンダ。日本GPではシーズン初完走を果たしたものの、ライバルに大きく差をつけられているのは変わらない。
そんなアストンマーティンとホンダは、日本GPを戦い終えたフェルナンド・アロンソのマシンを、欧州に送り返すのではなく日本に残してHRC Sakuraに持ち込み、悩まされている振動の問題に関するチェックを行なった。そして今週末に開催予定のマイアミGPに向けた対策を検討した。
「中東でのふたつのイベントが中止になったため、数週間の猶予ができた。その時間を利用して、ホンダと共にさらなる改良やパッケージングに取り組んだ」
クラックはそうマイアミGPの木曜日に語った。
「日本でのレース後、Sakuraに1台のマシンを残し、抱えている問題への対処を続けた。そして信頼性を向上させるための対策パッケージを新たに携え、ここにやってきた。ここ数週間の協力は、非常にうまくいったと思う」
これについて、折原エンジニアも次のように説明した。
「実車を使って振動を測定するための静的テストを行ない、車両にいくつかの対策を施して、振動の状況を確認しました。Sakuraでは多くのセンサーを装着できるため、車両から多くのデータを収集しました。HRCのエンジニア全員の知識を集約し、振動について良好な進展が見られました」
「その結果を踏まえ、今回のイベントに向けて対策を持ち込みました。エンジンやバッテリーの振動、そしてドライバーを悩ませている振動に関しても、良好な改善が見られています。どんな効果が得られるのか、とても興味深く思っています」
クラックは、この”春休み”の間に行なってきた対策について、さらに説明を加えた。
「我々が行なってきた変更はいくつかある。信頼性については既に述べた通りだが、重量の問題やドライバビリティも重要な要素だった。そして振動を発生源で低減するための、大規模なパッケージ変更にも取り組んできた」
折原エンジニアは、行なった対策の詳細を語ることは避けたが、それでもSakuraで昼夜作業に勤しんできたと説明した。
「ハードウェアの改良を実装するためには、4週間というのは非常に短い時間です。でも、Sakuraでは対策を講じるため、大変な努力をしてきました。対策を間違いなく今回までに実現すべく、尽力してくれたと思います。素晴らしいです」
「大変申し訳ありませんが、具体的な変更点は申し上げられません。でも、変更はしてきました」
■ホンダとアストンマーティンの協力体制
現在置かれている状況は、ドライバーにとってもチームの全員にとっても、決して満足のいくモノではないとクラックは語る。しかしこの4週間、ホンダと共に解決に取り組んだことが、将来に間違いなく活きるはずだと語った。
「ここ数週間、我々が協力して取り組んできた作業は、必ず前進に繋がると思う。そして今後、制約はどんどん少なくなっていくだろう」
そうクラックは言う。
「メルボルンや上海のレースを振り返り、レースやイベントをどう進めていったかを詳細に分析した。その結果、信頼性やオペレーションの両方において、明確な進歩が見られると思う。だから今回もさらに進歩することを期待している」
「信頼性の問題が解決されれば、パフォーマンスの向上に繋がる。その点では、我々も何らかの対策を講じる必要があることを認識しなければいけない。我々は信頼性とパフォーマンスの両面で着実に改善を進めているが、ライバルも同じ状況にあることを忘れてはいけない」
「ライバルに追いつくのはとても難しい。でも我々は皆レーサーであり、最後尾を走りたいわけじゃない。だから毎年向上を目指すけど、問題に直面した時は現実を直視し、冷静に受け止める必要がある」
「苛立つことに意味はないが、これは人間として当然の反応でもある。そしてドライバーは最も厳しい状況にさらされる存在なんだ。ランス(ストロール)とフェルナンドという経験豊富なドライバーが最後尾にいるなんて、本来の姿ではない。だからこそ、我々は彼らに最大限の敬意を払うし、抱えているフラストレーションをうまくコントロールしなければいけない。しかし彼らはプロフェッショナルで、そのために必要な方法も熟知している」
そしてクラック代表は、次のように語って取材を締め括った。
「ここ数週間の協力体制とそのために費やした時間のおかげで、より概念的な研究や検証を行なうことができたと思う。そしてこれらは全て、今後の開発に活かされるだろう」
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