F1

ホンダの世界一を信じていた……ガスリー、大団円迎えたホンダでのキャリアを振り返る「初めてSakuraを訪れた時、驚いたのを覚えている」

アルファタウリのピエール・ガスリーが、ホンダのドライバーとして最後のイベントに参加。2017年から始まったホンダとの縁と思い出を語った。

滑川 寛

編集: 2022/11/27 4:15

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Pierre Gasly, AlphaTauri

 11月27日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催されているHonda Racing Thanks Day 2022。来季アルピーヌへの移籍が決まっているアルファタウリのピエール・ガスリーにとっては、レッドブルのドライバーとして、そしてホンダのドライバーとして最後のイベントとなった。

 ガスリーは2016年にGP2(現在のFIA F2)でタイトルを獲得した後、2017年には日本の最高峰カテゴリーであるスーパーフォーミュラにTEAM MUGENから参戦。タイトル決定戦が台風の影響で中止となったことでランキングは2位に留まったものの、ルーキーイヤーで計2勝を挙げる活躍を見せた。

 ホンダF1がトロロッソ(現在のアルファタウリ)へパワーユニット(PU)の供給を始めた翌2018年には、時を同じくしてガスリーもトロロッソでF1フル参戦を開始。以降はレッドブル・レーシング時代も含め、過去5年全てのシーズンにおいてホンダPUユーザーとしてF1を走ってきた。

「スーパーフォーミュラに関しては、色々な思い出があるよ」

 ホンダとの”お別れイベント”となるHonda Racing Thanks Dayに際して、ガスリーはスーパーフォーミュラ時代をそう振り返った。

「まず、初めて日本に来た時、僕にとっては大きなターニングポイントになった。知り合いが誰もいない新天地に来て、文化も言葉も違う……だから最初は少し不安だったんだ」

「F2ではそれまで、みんなが本当に応援してくれるということを体験したことがなかったけど、鈴鹿での(スーパーフォーミュラの)テストが僕の初めてになった。その日の終わりに、ガレージから出ようとしたら、200人のファンが待っていて信じられない気持ちになったのを覚えている。200人に写真やサインを求められたことがなかったからね。それが人生で初めての、ファンとのちゃんとした交流体験だった。一生忘れることはないだろうね」

「みんなの応援を感じられたし、とっても嬉しく感じたよ。しかも、”台風を除いて”その一年は信じられないくらい素晴らしいシーズンになった。自分自身を成長させて、日本の文化や東京での過ごし方、そして素晴らしいサーキットがあるということを知れた。SUGOにオートポリス、岡山……それら全ては日本独特のサーキットで、今でもその時の話をするんだ」

「日本のファンは世界で一番情熱的かつドライバーを推してくれるファンだと思う」

「来た時に、荷物の半分を空けておくのは日本だけだよ。本当にたくさんのプレゼントやギフト、手紙をくれるからね。それが日本の素敵な風習のひとつだと思うし、プレゼントというのは自分の気持ちを方法としてとても親切で優しい方法だと思う。僕はそれを大切にしているし、大好きだ」

「日本では素晴らしい時間を過ごして、ファンとは素晴らしい体験ができたよ」

 また、ホンダとの思い出について訊かれたガスリーは、ホンダのスタッフに共通する「絶対に諦めない」メンタリティに胸を打たれたと語った。

「スーパーフォーミュラに参戦していた時、初めてサクラ(現HRC Sakura)を訪れて、スタッフに会った時のことを覚えている。そこで目にしたモノには本当に驚かされたし、感心させられたよ」

 そうガスリーは言う。

「設備やそこで働いている人全てが、病院にいるみたいに感じさせた。全てがクリーンで、どこにもホコリひとつなかった。みんなが目標に集中して注力していたし、その心がけに僕はとても感心させられた。僕の人生の中で、日本人は最も献身的な人々だ。一度目標を定めたら、実現するまで100%のコミットメントを注ぐんだ」

「そのメンタリティは本当に良かったし、2018年にトロロッソへ移った時も、もっとエンジンを速くしようというホンダから攻めの姿勢を感じたんだ。最初は遅かったかもしれないけど、シーズンを通して改善を続けていたし、いつの日かタイトルを争うようになると信じて疑わなかった。メディアに対しても、その時から『僕は分かるんだ。それは時間の問題だ』と言っていた。レッドブル・レーシングの戴冠を目にしてとても嬉しかったし、アルファタウリ・ホンダとしての50戦目にモンツァで勝てたことも本当に嬉しかった。実現したことに関して、驚きはないよ」

「日本やイギリスで働いてくれた全ての人が絶対に諦めなかったし、レースやチャンピオンシップで勝てるエンジンを作ろうと努力を積み重ねていたんだ」

 そしてガスリーは、「ホンダのドライバーとしての最後の経験を心から楽しみにしている。ホンダのドライバーということは、さらにユニークな存在であるということは間違いないからね!」とも語った。

 

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