レッドブル代表、ハミルトンの”RB16B分析”に反論「彼の理論のいくつかは、現実とはほど遠い」
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、メルセデスのルイス・ハミルトンが最近投げかけたレッドブルのマシンに関する”理論”のいくつかは、現実とは程遠いモノだと語る。

メルセデスのルイス・ハミルトンは、最近レッドブルのマシンについていくつかの疑問を投げかけ、それが論争を生むことになっている。ただレッドブルのチーム代表は、ハミルトンが指摘していることのうちのいくつかは、現実とはかけ離れたモノだと一蹴している。
今シーズンのF1は、レッドブルとメルセデスの間で、激しい首位争いが繰り広げられている。そのため、この2チームのマシンそれぞれの長所と短所について、注目度が高まっている。
ハミルトンはレッドブルが今年どんなことをしているのか、大いに興味を抱いているようで、これまでにレッドブルのマシンについて、度々推測を行ない、それについて発言してきた。”動く”リヤウイングや、タイヤウォーマーを他よりも早く外していたということ、そしてここ数戦でのストレートスピード向上などがそれだ。
またメルセデスのチーム代表であるトト・ウルフも、レッドブル勢が今季2基目のパワーユニットを投入したことで、パフォーマンスが一歩前進したようだと発言した。
今季はレギュレーションで、パワーマンスが向上するようなアップデートを、シーズン中にPUに投入することはできない。そのためホーナー代表は、ウルフ代表の発言を否定する形で、PUに大規模なアップグレードは行なわれていないと発言。そしてハミルトンの最近の言動について、次のように語った。
「私は興味を持って彼の発言に耳を傾けている。しかしルイスが考えている理論のいくつかは、現実からは離れていることもある」
そうホーナー代表は語った。
「我々は空気抵抗を減らし、ダウンフォースの少ないウイングで走っている。その結果、ストレートスピードが少し速くなる傾向にある」
ただウルフ代表はこれに反応し、メルセデスの対レッドブルでのパフォーマンスを判断することができたため、ハミルトンの見解を考慮に入れる必要があると語った。
「ドライバーはマシンの中にいて、フィーリングを得ている。トラクションをかけた際に引き離されていくのを見ているし、DRSゾーンとそうではない部分の違いも感じている」
そうウルフ代表は語る。
「ドライバー、特にルイスの視点とフィーリングがとても重要であるのは明らかだ。彼に勝るモノはないだろう」
「しかし我々が言うべきことは、全体像を見る必要があるということだ。奇跡はない。開発が凍結された2基目のPUで、0.3秒も速くなることなんてできない。それは、低ドラッグ仕様だった。マシンは確かに非常に速く、予選では我々よりも速かった。それが現実であり、その状況を正さなければいけない」
ウルフ代表は、フランスGPでのレッドブル勢の最高速度の速さは、PUの性能よりも、彼らが選んだ空力パッケージが寄与しているだろうと語った。
「PUは開発が凍結されている。信頼性の修正と、ある意味でのバグの修正くらいしかできないので、以前のモノとは違いはないはずだ」
ウルフ代表はそう語る。
「レッドブルは、非常に抵抗の低いリヤウイング、または全体的に空気抵抗の低い空力パッケージを使うことを選択した。これが、ポール・リカールでの速度の大きな違いを生んだことは明らかだ。そして今は、ここで何が起きるかということを見なければならない。実際のところ、彼らは非常に強そうだ」
「彼らは空気抵抗の少ないウイングを使った。でも彼らは、コーナーでも我々と同じくらいの競争力があった。それは、マシンがそもそも大きなダウンフォースを持っているということを示している。エンジンに注目を向けるのではなく、宿題をこなして改善を続けていく必要がある」
「これはFIAが判断する領域だ。だからPUがより強力なモノになったと言うのは、時期尚早だ。スピードを増す上で役割を果たすモノはたくさんある」
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