F1 カナダGP

リアム・ローソンのアグレッシブな走りは自信が戻ってきた証拠? レーシングブルズは”現状”好意的

レーシングブルズのリアム・ローソンは昨年、その攻撃的なドライビングが注目されたが、果たしてそれは彼を助けているのだろうか?

Filip Cleeren

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公開日時: 2025/06/13 10:11

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Liam Lawson, Racing Bulls

Liam Lawson, Racing Bulls

写真:: Peter Fox

 先日のF1スペインGPで、レーシングブルズのリアム・ローソンは11位でフィニッシュしたが、レースを通じて激しいバトルを演じた。トレードマークである攻撃性が消えていないことが明らかになったが、その報いを得ているのだろうか?

 ローソンは、F1キャリア最初の20戦で激しいバトルをするドライバーだという評価を築いたといえる。昨年のアメリカズGPでは、フェルナンド・アロンソ(アメリカズGP)の怒りを買い、翌週のメキシコシティGPでは当時レッドブルのシートを争うセルジオ・ペレスともいざこざがあった。

 ローソンのトレードマークであるアグレッシブさは、わずか2戦と短期間で終わったレッドブルでの活動を終えてレーシングブルズに復帰した今年も健在だった。

 バーレーンGPではランス・ストロール(アストンマーティン)とニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)との接触で2度のタイムペナルティを受け、マイアミGPのスプリントではアロンソと接触してポイント獲得を逃した。また、サウジアラビアGPではジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)をパスする際にコースを離れたとしてペナルティを受けている。

 マイアミGP終了後、motorsport.comの取材に応じたレーシングブルズのチーム代表、ローラン・メキーズは、ローソンのアグレッシブさを少し抑える必要があると認めていた。

「ここ数戦、そういう姿勢はメリットよりもデメリットの方が大きかった」

 メキーズはそう語った。

「彼が我々のところに戻ってきたとき、我々は彼が”筋肉を鍛えている”のを見るのがとてもうれしかった。罰金やペナルティを受けたが、彼は立ち直ろうと再び闘志を取り戻そうとしていた。だから、ページをめくるようなアプローチで戻ってきたのは良かった」

「我々は今、その代償を払っているんだと思う。マイアミのスプリントのようにね。14番手から7番手まで浮上する見事なスプリントだったが、アロンソとの接触によるペナルティは痛かった。あのスピリットで彼を走らせることができたのはとても幸せだった」

Liam Lawson, Racing Bulls Team, Alexander Albon, Williams

Liam Lawson, Racing Bulls Team, Alexander Albon, Williams

Photo by: Andy Hone / Motorsport Images

 しかしながら、スペインGPではローソンの攻撃性が必ずしも抑えられていたわけではなかった。ローソンはスタートでアロンソと交錯すると、31周目にはハースのオリバー・ベアマンとも接触した。

 またウイリアムズのアレクサンダー・アルボンとも、ターン1で激しいバトルを2度展開。1度目はローソンがイン側に飛び込み、アルボンを押し出すような形となってしまったが、2度目はクリーンな動きでアウト側からオーバーテイクした。ただアルボンがアンダーステアでアウト側に膨らみ接触。フロントウイングにダメージを負ってしまった。

 これらのいずれもローソンにはペナルティが出なかったが、特にアルボンとの接触については、ローソンがダメージを免れたのは幸運だと言える。

 こうした攻撃的な姿勢は、同僚のドライバーたちから評判が良いわけではないが、ローソンはこれまでにも何度か、F1には友人を作りに来たわけではないし、このスタイルは変えないと語っている。このスタイルがステップアップを助け、レッドブルの目に留まるきっかけにもなったからだ。

「レースに対する姿勢やF1でのレースへの取り組み方は変えないだろう」

 昨年末、ローソンはmotorsport.comにそう語った。

「同時に、もしミスを犯したとしてもそこから学ぶことができる」

 彼自身が引き起こしたという事情もあるが、23歳のローソンは是が非でもチャンスを掴まなければならない状況にある。チームメイトのアイザック・ハジャーが印象的なパフォーマンスを発揮しているからだ。

 タイトな中団戦では、ポイントを獲得するためにやるべきことがたくさんある。レーシングブルズのマシンはそれほどストレートが速くなく、ローソンはかなり後方からブレーキングでオーバーテイクを仕掛ける傾向がある。これは、基本的にコーナーのエイペックスで先行しているかどうかが重視される現在のレーシングガイドラインを踏まえたものだが、時にはそれがトラブルを呼ぶのだ。

 スペインGPでのアルボンとのバトルでは、それが功を奏したものの、終盤のセーフティカー出動によってアロンソを抑えて2戦連続のポイントフィニッシュを達成するチャンスを奪われた。

 レーシングブルズのピーター・バイエルCEOは「結局のところ、私はレーシングドライバーが好きなんだ」と、スペインGP後にmotorsport.comに語った。

「もしギャップがあれば、それを狙うべきだ。でも、ふたりともとてもクリーンでフェアな走りをしたと思う」

 レーシングブルズでプレシーズンテストに参加せず、レッドブルでの苦難に対処しなければならなかったローソンだが、徐々にハジャーに匹敵するクリーンな週末を過ごせるようになってきている。

 ウイリアムズ、ハース、アルピーヌ、そして最近アップグレードされたアストンマーティンやザウバーのマシンに対抗し、中団で接戦を繰り広げるためには、レーシングブルズにとってそれは非常に重要なことだ。

「最後まで非常に厳しい戦いになるだろう」とバイエルはうなずいた。

「ザウバーが(スペインGPで)10ポイントを獲得したのを見ただろう。厳しい戦いになるだろうけど、僕たちは中盤戦のトップに戻ってきた。これからアイザックの知らないコースがたくさん出てくる。でも、今のところ、それは彼の懸念にはなっていないようだ! いい年になるだろう」

 レッドブルを離れ、レーシングブルズに移ったローソンは、少なくとも今はプレッシャーがあまりかからない環境にいると言える。彼が今見せているアグレッシブさが、彼本来の走りなのだとすれば、一時はレッドブル上層部を納得させただけのパフォーマンスが戻って来るかもしれない。もちろん、やりすぎなければ……だが。

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