スタート前に“母国レース優勝”の夢潰える……ルクレール「受け入れるのは難しかった」
F1モナコGPでポールポジションを獲得しながらも、ドライブシャフトに発生した問題によってスタート前にリタイアを強いられたフェラーリのシャルル・ルクレール。彼はこの結果を受け入れることは難しいと語った。

2021年のF1第5戦モナコGPでは、モナコ出身のシャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールポジションを獲得し、母国での優勝に向けて邁進していた。しかし彼の母国レースは、トラブルによるスタート前のリタイアという苦い結果に終わった。
ルクレールは予選Q3の終盤、プールシケイン出口でマシン右側をウォールにヒットするクラッシュを喫していた。一時はギヤボックスなどにもダメージが及んでいることも懸念されたが、最終的に問題がないと判断され決勝を迎えていた。
しかしガレージからグリッドに向かうレコノサンスラップを走ったルクレールは、マシンの不調を訴えピットイン。そこでドライブシャフトに問題が発生している事が判明した。修復が間に合わないことから、彼は千載一遇のチャンスを目の前にしながらも、グリッドにつくことすらできずにリタイアせざるを得なかった。
彼はこの状況を受け入れることは簡単ではなかったと、悔しい胸の内を明かしている。
「ガレージでは、大丈夫だと……そう感じるのも物凄く大変だった」
ルクレールは決勝レースが行なわれている最中に、そう語った。
「でもそうだね、残念なことに僕はここでのこうした感触に慣れてしまっているんだと思う。ここで完走したことがないんだ。今年、僕はポールからのスタートだったけど、スタートもできなかった」
「受け入れるのは難しい事だ。でも正直、チームの皆も大変だったと思う。メカニック達は昨日、懸命に仕事をして全てをチェックしてくれていたんだ」
「そして皆は今朝、全てのパーツに問題がなさそうだったのを確認して満足そうだった。でもそこからこの問題が起こった。誰にとっても残念なことだよ」
ルクレール本人が語っているように、彼はここモナコでFIA F2時代を含めてチェッカーフラッグを受けた経験が無い。
フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットは、マシンのギヤボックスに懸念が僅かでも存在すれば、“ギャンブル”は行なわず、万全を期して交換してグリッド降格を受け入れると語っていた。
「あまり語りすぎたくはない。今は全てを把握できているわけではないからね」とルクレール。
「でも僕が分かっていることとしては、ギヤボックスからではなく、問題がマシンの左リヤから来ているということだ。それがクラッシュと関係しているのか、そうでないのかはレース後の調査で確認しなければいけない」
「まだ話すには早いと思うよ」
なおフェラーリ代表のマッティア・ビノットも、今回のトラブルについてQ3のクラッシュとは無関係な可能性を認めており、今後の調査で明らかにしていくと繰り返した。
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