フェラーリに内紛? ドライバーがそれぞれ「僕を先に行かせろ」と主張し合う……ルクレールはハミルトンの立場を理解「別に悪い気はしていないよ」
F1マイアミGPでフェラーリの2台は、それぞれ「自分の方が速い」と無線で訴え、チームメイトにポジションを譲るよう言い合った。
Charles Leclerc, Ferrari, Lewis Hamilton, Ferrari, Carlos Sainz, Williams
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
F1マイアミGPでは、フェラーリのふたりのドライバーが、互いに「自分の方が速いから先行させろ」と無線で訴えた。フェラーリはその判断を即座に下すことができず、これによってポジションをいくつか失った可能性がある。このことは、今後議論の的となるかもしれない。
マイアミGPの決勝レース後半、ハードタイヤを履くシャルル・ルクレールの真後ろに、ミディアムタイヤを履くルイス・ハミルトンが接近した。ふたりはタイヤの戦略が逆であり、ルクレールはミディアム→ハードと繋ぐ戦略、ハミルトンはハード→ミディアムと繋ぐ戦略であった。この戦略の違いの結果、パフォーマンスに勝るミディアムを履いたハミルトンが、ルクレールに追いついたのであった。
この時ハミルトンは無線で、自分を先行させるようにチームに対して訴えた。しかしチームからはなかなかルクレールを抜く許可が下りず、ハミルトンは苛立ちを見せた。
最終的にチームはハミルトンを先行させるように指示。ルクレールの前に立ったハミルトンは、その前を行くメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリを追いかけていった。
しかしハミルトンのペースには徐々に翳りが見えはじめ、アントネッリにプレッシャーをかけるどころか、逆にルクレールが真後ろに追いついてしまった。すると今度は、ルクレールがハミルトンの前に行かせるようにと懇願。チームはこれを許可し、再びポジションを逆転させることになった。
ルクレールはこの件について、ハミルトンが不満を抱えていたことは知らなかったとしつつも、こういう状況に陥ることはチームとしても避けなければいけないと語った。
「ルイスはミディアムタイヤを履いていたから、最後には僕よりも苦労するだろうということは分かっていた。だから、タイヤを気にしなければいけなかった。彼が何か違うことを試したかったのは理解している。だから、それは悪いことじゃないよ」
ルクレールはレース後にそう語った。
「もし僕が彼の立場だったら、ミディアムタイヤでもう少しアグレッシブに攻めようとしただろう。だから、ルイスに対して悪い感情はまったくない」
「でも、もっとうまくやらなきゃいけないのは確かだ。今日は理想的ではなかったし、ポテンシャルを最大限に引き出すという面からも程遠いものだった。チームとして団結し直して、もっとよくならなければいけない」
「タイヤを交換する前に、もう少し話し合っておくべきだったと思う。あのタイヤで、最後まで走り切ろうとしているわけだからね。僕は自分のタイヤで、良い仕事をしようと努力している。でも全てがトリッキーだったし、カルロス(サインツJr./ウイリアムズ)があんなにも接近してくるとは思ってもいなかった」
「改めて、考えるべきことはたくさんあると思う。一歩前進し、こういう状況に陥った時により良い結果を出せるように、しっかりとした体制を整える必要がある」
「望んでいたような形ではなかったという点については、チームの皆がほぼ一致していると思う。ペースはよくなかったけど、奇跡はなかった。ただ、全てを完璧に進めることができれば、キミの前でフィニッシュできたかもしれない」
ルクレールは、自身もハミルトンの前に行かせるように辛辣なメッセージを送ったことについて、僅差のポイント争いの渦中にいたことが影響したと認める。
「当時は8番手を走っていた。全く順位を上げられなかったというフラストレーションは、確かにあった」
そうルクレールは語った。
「マシンに本当に苦労していたので、そのフラストレーションに加えて、その他諸々のことが積み重なって、結果的にストレスが溜まるんだ。無線で伝えられる状況だけでは、とても全体像は掴めないからね」
「もちろん、レースには集中していたし、タイヤにも気を配っていた。タイヤをどうにか労わろうとしていたんだ。履いたばかりのタイヤでカルロスとバトルをすることになったのは、本当に望んでいたことではなかった。だから、その後タイヤを大事に扱わねばならなくなった。それだけだよ」
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