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初優勝のチャンスをトラブルで失ったラッセル、“超”落胆。「本当にキツかった……」

ジョージ・ラッセルはF1サクヒールGPでチームのミスとタイヤトラブルによって初優勝のチャンスを逃したことについて「本当に傷ついた」と、悔しさをにじませた。

George Russell, Mercedes F1 W11, Valtteri Bottas, Mercedes F1 W11, Max Verstappen, Red Bull Racing RB16, and Charles Leclerc, Ferrari SF1000, at the start

写真:: Zak Mauger / Motorsport Images

 バーレーン・インターナショナル・サーキットで行なわれたF1第16戦サクヒールGP。今回新型コロナウイルス感染によって欠場したルイス・ハミルトン(メルセデス)の代役として起用されたジョージ・ラッセルは、初勝利を目前にしつつも、タイヤを取り違えるというチームのミスとタイヤトラブルでそれを失ってしまったことについて、悔しさを滲ませた。

 ラッセルは2番手グリッドから好スタートを見せ、ポールポジションでチームメイトのバルテリ・ボッタスをパスし先頭に浮上。その後は安定したペースでボッタスを寄せ付けず、F1キャリア初優勝に近づいていた。

 しかしその絶好のチャンスは、レース中盤にセーフティーカーが出動した際のピットインで発生したミスが原因で台無しとなってしまう。メルセデスはタイヤ交換時にボッタス用のタイヤを間違えてラッセルに装着してしまい、2度のピットストップを強いられてしまったのだ。

 ただ、それでもラッセルは諦めずに先頭のセルジオ・ペレス(レーシングポイント)を猛追し、2番手にまで追い上げた。しかしここでもラッセルは不運に見舞われた。残り10周を切った最終盤に、タイヤがパンクしてしまったのだ。

 結局これが決定打となり、ラッセルは優勝のチャンスを逃し、9位でフィニッシュ。自身初のポイント獲得となったものの、初優勝のチャンスを逃すという苦いレースとなってしまった。

「勝利が持っていかれてしまったレースだった。だけど、2回もというのは、ちょっと信じられない」

 レース後、ラッセルは今回の波乱の展開を振り返りそう語った。

「何が起こっているのか信じられなかった。特に序盤からレースをコントロールしていたから、ワクワクしていたんだ。そのあとセーフティーカー導入時のことは、苛立たしかった」

「だけど(マシンは)快適に感じられていたし、良いオーバーテイクもできていたから、張り切っていた。セルジオを追って、勝利を取り戻す準備はできていたんだ。キツかったかもしれないけど、僕らにはそれができたと思う」

「でもそれからまた、(パンクの発生で)勝利は僕から遠ざかっていった。ただ、これもレースだ」

 またラッセルはこのレースウィークを通して、感情のジェットコースターとも言える状況だったと認め、レース後は自分を取り戻すためにすぐに両親へ連絡をとったと明かした。

「もし今週末が始まるときに、いくらかポイントを獲得できるよと言われたら、『それは素晴らしい週末だ!』と言っていただろうね」と、ラッセルは冗談交じりに語る。

「だけど、『君がレースをリードする』なんて言われていたら……あぁ。ちょっと分からないな」

「正直に言うと、クルマから降りた時は本当に、本当にキツかったよ」

「すぐに両親と話をしたんだ。親もそうしたことを感じているのは分かっていたから。両親は僕を本当に誇りに思うと言ってくれたし、トト(ウルフ/メルセデス代表)とジェームス(ボウルズ/ストラテジスト)、ボノ(ピーター・ボニントン/レースエンジニア)も、同じように言ってくれた。僕らはハグをして、受け入れたんだ」

「今後に向けて、トトのために問題を解決できたなら良いと思う。僕は満足しているし、誇りに思っているよ」

 

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