フラストレーションの溜まるレース……ホンダ田辺TD「勝てるチャンスを逃したのは痛い」
ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、サクヒールGPの決勝レース終了後に取材に応じ、フラストレーションの溜まるレースだったと振り返った。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
バーレーン・インターナショナル・サーキットの”アウターレイアウト”で行なわれた、F1サクヒールGP。ホンダ製パワーユニット搭載勢は、アレクサンダー・アルボン(レッドブル)の6位が最上位という結果だった。
レース後、オンラインでの記者会見に応じたホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、フラストレーションの溜まるレースだったと振り返った。
「今日はフラストレーションの溜まるレースでした」
開口一番、田辺テクニカルディレクターはそう語った。
「スタート直後に、マックス(フェルスタッペン/レッドブル)が、クラッシュした他車を避けようとしてバリアにクラッシュし、リタイアしてしまいました。その後も、アルファタウリの2台は中団グループの中で思うようにポジションを上げられず、レッドブルのもう1台である(アレクサンダー)アルボンも同様で……イライラする展開でした」
「その中でアルボン選手は6位でしたが、『良かったね』という6位ではなかったと思います。残念な結果に終わりました」
「今シーズンの締めくくりとなる中東3連戦は、良い形で終わらせたかったのですが、今回は中休みという感じになってしまいました。次のアブダビGPは気持ちを切り替え、技術面でも見直して、1年の集大成として臨みたいと思っています」
今回のレースでは、レーシングポイントのセルジオ・ペレスが初優勝を遂げるという大番狂わせのレースとなった。また、新型コロナウイルスに感染したルイス・ハミルトンの代役としてメルセデスのマシンをドライブしたジョージ・ラッセルも、印象的な走りを見せた。これについて田辺テクニカルディレクターは、次のように語った。
「今回のレースでは、ペレス選手が初優勝、レーシングポイントがダブル表彰台ということで、メルセデスがピットでミスを犯して沈んでいった中、今年速さを見せていたレーシングポイントがしっかり結果を手にできたということで、祝福の言葉を送りたいと思います」
「またラッセル選手は初日にトップタイム、予選は(バルテリ)ボッタス選手の僅差につけるという仕事をし、最終的な順位は別として、レースでは実力を見せられたのではないかと思います」
「今日のレースは色々な意味で、F1にとって良いところと悪いところのハイライトがあったレースだったのではないかと思います。我々はうまくいきませんでしたが、それはすっかりと忘れて、明日から次のレースに向けて進みたいと思います」
田辺テクニカルディテレクターの話にもあるように、今回のレースでは、メルセデス勢がレース終盤にピットストップした際に、ボッタスのタイヤをラッセルのマシンに装着してしまうというミスを犯し、自滅することになった。そういう意味では、もしフェルスタッペンが普通に走っていれば、勝てたはずのレースだったとも言える。
それについて尋ねられた田辺テクニカルディレクターは、次のように語った。
「勝てるはずのレースだったと言えるほど、おこがましくはありません」
そう田辺テクニカルディレクターは語る。
「しかしメルセデス勢が自ら後退してくれたので、我々の勝てるチャンスは高かったとも思います。今年1年を振り返ってみると、そういうチャンスをモノにできずにきたということ、そして今回もモノにできなかったことについては、非常に残念だなと思っています」
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