フォーミュラE 東京E-Prix レース1

今年でフォーミュラE最終年。ハンコックから次世代タイヤサプライヤー、ブリヂストンへのメッセージ「我々と同じように、優れたタイヤを供給して欲しい」

フォーミュラEのタイヤサプライヤーを務めてきたハンコックの責任者に、次のサプライヤーとなるブリヂストンへのメッセージを尋ねた。

田中 健一

編集: 2026/08/02 6:15

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ハンコックタイヤ

ハンコックタイヤ

写真:: Motorsport.com / Japan

 今シーズンを最後に、ハンコックがフォーミュラEのタイヤサプライヤーを退き、来季からはブリヂストンがタイヤサプライヤーを務めることになる。ハンコックのシニア・ディレクターであるマンフレッド・サンドビヒラーは、「我々と同じように、優れた製品を供給してほしい」とブリヂストンにエールを送った。

 フォーミュラEは、シリーズ創設時にはミシュランがオフィシャルタイヤサプライヤーを務めていた。しかし2022-2023年シーズン(シーズン9)からはハンコックが2代目のサプライヤーとなり、今季限りで契約満了。来季からはブリヂストンが新たにフォーミュラEへのタイヤ供給を担当することになる。

 先日東京E-Prixを終えた2025-2026シーズンのフォーミュラE。今シーズンも残すは2レースが行なわれる最終ラウンドのロンドンE-Prixを残すのみとなる。これはつまり、ハンコックのフォーミュラE活動が一旦終了するということを意味する。

「東京でのレースはこれで最後だ。そして本当の最後は、ロンドンでやってくる。2年半前から今年で終わるということを認識していたが、最後の日が近付いてくるなんて、予想していなかった。しかし、その日はもうすぐそこまで来ているようだ」

 サンドビヒラーはそう語った。

「我々がこれまでの日々を、どう捉えていたのかをお話しよう。それは、素晴らしい成功の物語だ」

「過去4年間、レース中にタイヤが壊れたことは一度もなかった。各チームも、このタイヤにとても満足してくれているんだ」

 フォーミュラEは、タイヤに関しては非常に特殊なカテゴリーだ。フォーミュラカーでのレースにもかかわらず、用意されるタイヤは1種類のみ。ドライコンディション用とウエットコンディション用が分かれているということもない。

 サーキットレースならば、複数種類のタイヤが用意されるのが常だ。ドライタイヤでも数種類のコンパウンドが用意され、雨用タイヤもある。シリーズによっては、雨用タイヤが複数種類存在する。それが常だ。

 しかしフォーミュラEは、どんなコンディションでも、1種類のタイヤで走らなければいけない。そんな過酷な条件の中でも問題が起きなかったことに、サンドビヒラーは胸を張っているのだ。

 ちなみにGEN4マシンが導入される来シーズンからは、基本的なタイヤである”ベースライン”に関してはこれまで同様全天候対応だが、より雨が激しくなった場合に備えて、大雨用タイヤ”タイフーン”も用意される。

「忘れてはいけないのは、フォーミュラEは世界で唯一、タイヤが1種類しかないシリーズだということだ。ドライ専用とかウエット専用とか、そういうタイヤは一切ない。常に同じタイヤを使っているんだ」

「それは気温に関しても同様だ。今回の東京のように35度であろうと、開幕戦のメキシコシティのように午前中の気温が8度であろうと、そんなの関係ないのだ。常に同じタイヤだ」

「我々が本当に誇りに思っている。これまで何の問題もなく、メーカーやFIAから求められたタイヤに関する性能の要件を100%満たすことができたんだからね。このことは、我々にとって大きな喜びだ」

「もちろん、ロンドンで最後のレースを迎えるのは寂しい気持ちもある。でも我々はこれまで最善を尽くしてきたし、この結果にとても満足しているんだ」

 そんなサンドビヒラー氏に、ブリヂストンにメッセージはあるかと尋ねてみた。メーカー名を出すと失礼に当たるかもしれない(実際昨年の東京E-Prixの際にサンドビヒラー氏は、ブリヂストンの名称を出すのを執拗に避けていた)ので、敢えて「次のサプライヤーへのメッセージを……」と尋ねたわけだが。

「人生において、どんな時にも限りはある。やがてその時はやってくるのだ」

 サンドビヒラーはそう語った。

「我々は4年を完璧な状態で終えることができた。だから次の世代のサプライヤーも、同じ戦略、同じように優れた製品、そしてフォーミュラEに最適なタイヤを供給してくれることを願っている」

「我々は4年間、ファミリーの一員だと思ってやってきた。契約が切れたから、握手をして終わりというわけではない。今後も友情は大切にするつもりだ」

「でも、タイヤに関してはもう一切関わりがなくなってしまう。次の皆さんの幸運を願うばかりだ」

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