IMSA、2024年にLMP3クラス廃止へ。LMDhやGT3のエントリー増加を見据えて整理
IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権は、2023年に新設されたGTPクラスを含む人気上昇に伴い、LMP3クラスを廃止することを決定した。
写真:: Richard Dole / Motorsport Images
IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権は、今季の最終戦プチ・ル・マンを最後に、LMP3クラスを廃止することを明らかにした。
これにより、2024年以降はプロトタイプカーのGTPおよびLMP2、GT3車両を使うGTD ProとGTDの計4クラスで争われるチャンピオンシップとなる。
ただしLMP3マシンはプロトタイプチャレンジの代替として今年設立されたIMSA VPレーシングスポーツカーチャレンジには引き続き参戦することができる。
LMP3クラス廃止について、IMSAは今後予想されるGTP、LMP2、GTD Pro、GTDの参戦台数の増加に対応するためだとしている。
中でもDPiクラスに代わってIMSAのトップクラスとなったGTPは、アキュラやキャデラック、ポルシェ、BMWがLMDh車両を走らせており、今後はさらなるメーカーの参入やカスタマー車両の参戦で、台数は倍増する可能性があるとIMSAは見ている。
また今季はまだエントリーはないものの、LMH車両も性能調整を受けた上でIMSAのGTPクラスを戦うことが可能。FIA世界耐久選手権(WEC)のように、両規格のマシンが競い合うようになる可能性も十分ある。
さらに、フォードがマスタングGT3を、コルベットがC8.Rをベースにした新型GT3マシンを準備中であることから、GT3車両を使う2クラスへのエントリーも増えると予想される。
一例として、開幕戦のデイトナ24時間レースにはGTPクラス9台、LMP2クラス10台、LMP3クラス9台、GTD Proクラス8台、そしてGTDクラス25台がエントリーしていた。
IMSA会長のジョン・ドゥーナンは、「LMP3クラスは、2021年以降のウェザーテック選手権の成長と成功に寄与してきた」と語った。
「それに伴い、多くのイベントで台数を増やし、一部のサーキットでキャパシティーの限界を試すことができるようになった」
「我々は2024年以降も成長傾向が続くと予想している。そのため、今後はGTPクラスとLMP2クラス、GTD ProクラスとGTDクラスに絞る必要がある」
IMSAはグリッドの台数を増やすため、2021年からLMP3車両をチャンピオンシップに含めたが、同カテゴリーのドライビング基準の低さから、非難を浴びることになった。
IMSAとしては、プロトタイプレースへの手頃な参入手段を提供し、新進気鋭のレーシングドライバーを育成することがLMP3導入の目的だと述べており、VPレーシングスポーツカーチャレンジがその役目を引き続き担うことになる。こちらでは、LMP3マシンの将来が2026年まで保証されている。
同様にWECもハイパーカークラスおよび、2024年に新設されるLMGT3クラスのエントリー増加が予想されており、グリッド台数の制約によりLMP2クラスが廃止されるのではないかと見られている。
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