MotoGPライダー中上貴晶がオンライン講演を実施。日本GPを前に茂木町の中学生に“夢の実現”を語る
モーターバイクレースの世界最高峰であるMotoGPに参戦中の日本人ライダー、中上貴晶が栃木県・茂木町での日本GP開催を前に地元小学校で講演を行った。
9月13日、栃木県茂木町の茂木中学校で、MotoGPライダーの中上貴晶がオンラインで講演。生徒たちに「夢の実現」をテーマにメッセージを送った。
中上貴晶といえば、世界最高峰のバイクレースであるMotoGPの最高峰クラスにLCR Honda IDEMITSUから参戦しており、同クラスただひとりの日本人ライダーでもある。9月23日からは茂木町のモビリティリゾートもてぎを舞台に、3年ぶりにMotoGP日本GPが開催されるため、中上はそこで久しぶりの母国戦に挑むことになる。
中上は今回、日本GPを前に地元の茂木町立茂木中学校の3年生を対象としたオンラインアスリート授業に登場。「夢の実現」をテーマに、生徒たちと交流し、講演を行なった。
講演ではレースアナウンサーの柿沼佐智子と共に、幼少期に初めてバイクに乗ったきっかけ、世界選手権を目指した頃のエピソードからはじまり、憧れ、夢を持った瞬間を語っていった。
”中上少年”は9歳の頃に日本GPで故加藤大治郎の元を訪問した時、自身も「こうなりたい」と強く思ったと話している。
週末をレースに追われる忙しいスケジュールの中上少年は、中学生時代を振り返ると「勉強はそれほどではなかった(笑)」と話しつつも、ヨーロッパでのレースに参加する都合からも「”英語だけは”頑張って勉強していました」と譲れなかった部分もあったと語りかけた。
16歳で世界選手権125ccにフル参戦するなど、中上は若くして順調なステップアップを果たしていた。しかしその後の2年間は結果が出ず、日本に”出戻る”ことになってしまった。
しかし中上は夢を諦めることなく、再び世界選手権へ戻ることができた。その時、中上は「この先どうなるんだろう」といった不安感はありつつも、「また世界選手権に戻る”前例”になってやろう」というモチベーションを高め、以前とは異なり個人の頑張りだけではなくチームでの戦いを意識してコミュニケーションなども改善していったと語った。
夢の舞台で戦い続けている中上だが、将来についてまだ確たるモノがないという生徒たちには「色々なことにトライして、知ること」が大事だと語っていた。
最後には逆に生徒からエールを受けてオンライン授業は終了。夢の実現に向けての努力が生徒に伝わる講演なったはずだ。
講演後、中上は茂木中学校で直接話をしたかったと認めつつも、自身の伝えたい経験を伝えることができたのは、自身にとっても貴重な経験になったと語っていた。
なお中上は2022年シーズンのこれまでの14戦で、46ポイントを獲得し、ランキングは16番手。ベストリザルトは7位と苦しい戦いが続いているが、終盤戦での巻き返しが期待されている。
MotoGPは今後、9月16日から第15戦アラゴンGPが実施され、翌週23日からは第16戦日本GPが開始される予定だ。
3年ぶりの日本GPに向けては、「日本人としても(母国戦は)大きなエネルギーになる」と言及。いちばん大事なレースである母国戦で日の丸を掲げるという”夢”を達成したいと意気込みを見せ、「日本のファンの前で走りを見せられることが嬉しいですし、もてぎでのレースを楽しみたい」と締めくくった。
また同日には、HRC(ホンダ・レーシング)が中上との契約更新を発表。2023年以降も、中上の勇姿をMotoGPで見られることが決まった。
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