スーパーフォーミュラ 第5戦:SUGO

悩めるルーキーがついにシングルグリッド獲得。太田格之進、怪我から続く負の連鎖にも腐らず「自信を失っては絶対に勝てない」

スーパーフォーミュラ第5戦SUGOで自己最高の予選9番手を獲得した太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。デビューからの悪い流れを断ち切るために、めげずに努力を続けてきたと明かした。

戎井健一郎

公開日時: 2023/06/17 12:16

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Kakunoshin Ohta, DOCOMO TEAM DANDELION RACING

 スポーツランドSUGOで行なわれたスーパーフォーミュラ第5戦SUGOの予選。ルーキーの太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は、自己最高となる9番手となった。

 昨年のスーパーフォーミュラ・ライツで、参戦1年目ながらも小高一斗とチャンピオン争いを繰り広げてシリーズ2位となった太田は、今季からスーパーフォーミュラにステップアップ。2年前までF4を戦っていた太田はトップカテゴリーへの階段を急速に駆け上っていったが、SFでのルーキーシーズンはここまで非常に苦しいものとなっている。

 春先のスーパーGTテストでクラッシュを喫して負傷した太田は、その影響によりスーパーフォーミュラの開幕前テストに参加できず。4月に行なわれたダブルヘッダーの開幕戦が新車両『SF23』での初走行になるという、ルーキーにとってはあまりにも厳しい条件でデビューを迎えた。

 そんな太田はここまで4戦は下位でのレースが続き、決勝での最高位は15位。いいところを見せられずにいたが、今回の予選ではQ1を突破すると、Q2でも9番手タイムを記録し、初のシングルグリッドを確保してみせた。

 太田は予選後、シーズン序盤は上記のように怪我から負の連鎖が続き、精神的にも難しい状況にあったと明かした。

 

Photo by: Masahide Kamio

「怪我もあって公式テストに乗れず、SFのような速度域のマシンに乗ることはできないまま、いきなり開幕戦の予選を迎えました。そういったこともあって、気持ちの焦りから空回りしていました」

「自分の中で息をついて試す時間がありませんでした。毎回毎回(全開で)行かないといけない、でもここで行って飛び出したら……そういった精神的な葛藤がありました。そして今年のダンディライアンはSF23になったことで苦戦を強いられています。そういったチームの不調と自分の経験不足が相まって、このままではこの流れのままシーズンが終わってしまうという状況だったので、精神的にも追い詰められていました」

 しかし、太田は腐ることなく努力を続けた。負のスパイラルを断ち切り、傾いた流れを立て直すため、何度もチームの元へ出向き、ミーティングを重ねた。その結果、チームメイトの牧野任祐と同等のタイムで予選をトップ10圏内で終えることができた。「ここまでやってきたことが実になって良かったです」と太田は言う。

 デビューから結果の出ないレースが続けば、例えジュニアカテゴリーで実績を残したドライバーと言えど、自信を失ってもおかしくないはず。しかし、太田は「自信を失っては絶対に勝てない」という思いの下、SUGOへ向けて最大限の準備をしてきたのだと力強く語った。

「自分が速いというところを疑うことはないのですが……実績も経験もない中で初めから結果が悪いと、自信を持ちたくても持てない部分はあります」

「ただ、1000分の何秒の世界で争う人間である以上、自信を失うと絶対に勝てないと思います。自分に自信を持つことで100%の集中力が出せると思うので、一切不安のないように準備をしてきました。これだけやったらいける、と言えるところまでやりました」

 悩めるルーキーが、躍進のための第一歩を踏み出した。「確実に進歩しているのは間違いないので、今後もこのプロセスを継続していくだけ」と淡々と語る太田は昨日24歳になったばかりだが、年齢以上に成熟した印象を受けた。

 

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