【スーパーGT】ヨコハマ、課題としていたウォームアップ性向上に手応え? 波乱の開幕戦終え「対策が実を結びつつある」
横浜ゴムはスーパーGT開幕戦岡山を終え、昨年の課題としていたウォームアップ性能向上に一定の成果を感じられたとコメントした。
写真:: Masahide Kamio
岡山国際サーキットで開催されたスーパーGT開幕戦は、ドライコンディションでスタートするも、途中から降り出した雨により大波乱のレースとなった。GT500クラスで2台のマシンにタイヤを供給するヨコハマは、19号車WedsSport ADVAN GR Supraの9位が最上位という結果に終わったが、ドライ路面、ウエット両面で様々な成果を感じたようだ。
横浜ゴムでスーパーGTのタイヤ開発を率いる白石貴之氏は今回のレースを振り返り、プレスリリースに「ドライタイヤは昨年からウォームアップ性の改善をメインに進めていましたが、その対策が実を結びつつあると感じました」とコメント。実際、19号車は昨年とは違った戦いぶりをみせていた。
雨の予選で5番グリッドを確保した19号車は、オープニングラップで3番手に浮上。100号車STANLEY NSX-GTに交わされ4番手に下がったが、その後もトップ集団に残り続けていた。その後雨が降り出したタイミングでFCY(フルコースイエロー)が出されたこともあり、19号車はピットに入れず順位を落とすことになるが、レース序盤の戦いぶりは、ポールからスタートするも序盤に後退することが多かった昨年のそれとは異なっていた。
これに関しては19号車の国本雄資も、「これまではスタートで順位を落としてしまうことが多かったのですが、タイヤのウォームアップや1周目のグリップレベルというのを課題にシーズンオフに開発に取り組んだ結果がいい方向に行き、1 周目からポジションを上げることができました。シーズンオフにやってきたことがいい方向に進んでいて、みんなの頑張りが少しずつ結果に表れていると思います」と評価した。
またウエットタイヤに関しても、新パターンのタイヤを投入したことで雨量の少ない状況で速さを見せるようになったヨコハマ。白石氏は「昨年はドライアップしていく状況で厳しい部分があったのですが、トレッドパターンを変えて取り組んだところ、ある程度の効果が確認できました」としつつ、「まだ天候変化に対する幅の広さという点に関しては課題があり、そこは様々な面から開発を進めていく必要があると思っています」とした。
#19 WedsSport ADVAN GR Supra
Photo by: Masahide Kamio
そしてヨコハマにとってさらに好材料だったのが、実に16台にタイヤを供給するGT300での結果。3月に雨の中行なわれた富士テストでは、雨量の多いコンディションで不安材料があるように見受けられたヨコハマ勢だったが、開幕戦では昨年のGT500クラスで採用していたトレッドパターンを採用したところ、決勝では上位4台中3台がヨコハマユーザーという結果となった。これについて白石氏はこうコメントを寄せた。
「GT300クラスに関しても今年はウエットタイヤのパターンを変えてきましたが、ちょうどコンディションに上手くマッチできているというチームからの反応もあり、GT500で課題として挙げている部分がGT300に関しては少し早めに対応ができているのかなと考えています」
#27 Yogibo NSX GT3
Photo by: Masahide Kamio
次のレースは、ゴールデンウィークに予定されている富士戦。白石氏は次のように意気込んだ。
「次戦の富士は、昨年24号車(リアライズコーポレーション ADVAN Z)が表彰台を獲得し、19号車も予選で速さを見せてくれていました。開幕前のテストはウエットコンディションでしたので、ドライタイヤに関する確認はできていないのですが、ウエットタイヤで得られているデータも合わせて対策し、ファンの皆さんの声援に応えられるようにしていきたいと思っています」
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