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【スーパーGT】昨年は久々の王座にあと一歩と迫ったミシュラン、今季も大きな課題はなし?「正常進化の中で対応できる範囲」

昨年は2015年以来となるスーパーGT王座にあと一歩と迫ったミシュラン。来たる2023年シーズンに向けても大きな課題を抱えているわけではないとして、自信をのぞかせた。

#23 MOTUL AUTECH Z

写真:: Masahide Kamio

 スーパーGT・GT500クラスで今季も日産陣営の2台にタイヤを供給するミシュラン。彼らは昨年もタイトル獲得にあと一歩というところまで迫ったが、今季に向けても大きな不安要素はないと考えている。

 昨シーズンは日産陣営が車両をGT-RからZにスイッチし、シーズンを通して高い戦闘力を見せた。最終的なシリーズチャンピオンはブリヂストンタイヤを履く12号車カルソニック IMPUL Zの平峰一貴/ベルトラン・バゲット組となったが、ミシュランユーザーの2台の活躍も印象的だった。

 3号車CRAFTSPORTS MOTUL Zの千代勝正/高星明誠組は2勝を挙げてランキング2位。23号車MOTUL AUTECH Zの松田次生/ロニー・クインタレッリ組も、開幕戦の3位を皮切りに、3号車が優勝した第6戦SUGOでは優勝争いを展開してミシュラン勢によるワンツーの立役者となるなど、随所で光る走りを見せた。

 そんな昨季の戦いぶりを、日本ミシュランタイヤのモータースポーツダイレクターである小田島広明氏は次のように総括する。

「昨年は岡山もレース後半が非常に良く、第2戦富士も(3号車CRAFTSPORTSが)クラッシュがあるまでは勝てる可能性のあるレースができていました。そして第3戦鈴鹿では勝つことができた……そこからすると、低負荷、低温から、高温、ハイスピード、ロースピードまで、様々な領域で比較的良い手応えがありました」

昨年は2勝をあげた3号車の千代、高星組

昨年は2勝をあげた3号車の千代、高星組

Photo by: Masahide Kamio

「第5戦鈴鹿の最初のスティントで少しデグラデーションが大きかったことは反省点ですが、シーズンを通して大きな問題はありませんでした。レースでのアベレージも良く、ドライ・ウエット共に良い性能を発揮できたと思います」

 なお今シーズンからはレースウィークにおけるタイヤの持ち込み本数が減ることとなり、例えば300kmレースにおけるドライタイヤは6セットから5セットに減らされる。前年未勝利メーカーは優勝するまで追加で1セット持ち込むことができるが、GT500のミシュランは昨季2勝を挙げているため対象外だ。

 各チームはこれまで、300kmレースの際は2種類の異なるコンパウンドのタイヤを“本命”と“バックアップ”で3セットずつ持ち込むパターンが多かった。そうすれば、仮に本命セットがダメでもバックアップのタイヤがレースコンディションにマッチしていれば、その3セットで週末を戦い切ることができたからだ。しかし5セットの持ち込みに減ってしまえば、バックアップを用意するにしても最大2セットとなってしまい、これまでの戦略が通用しなくなってしまう……そんな声もある。

 ミシュランはこれについて過度な心配はしていない様子。「今までの戦略が全く通じないわけではないと思っています。今までの戦略ができるギリギリの本数だと思います」と小田島氏は語る。

 仮に本命として持ち込んだ3セットがレースウィークのコンディションに対して“外れ”であることが公式練習で発覚した場合、バックアップの2セットで予選と決勝の前後半スティントを戦うことは可能。もしバックアップの1セット目を既に公式練習で試した場合は、予選で使うタイヤ、すなわち決勝スタートタイヤは“外した”方のタイヤで乗り切り、第一スティントをミニマム周回に抑えてピットイン。ここでバックアップの2セット目に交換してロングスティントを戦えば、ダメージを最小限に食い止めることができる……まさにギリギリの妥協点と言えるだろう。

 一方、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションの坂東正明代表は、この持ち込みタイヤセット数を今後はさらに減らす意向があることを明らかにしている。そうなった場合はまた話が変わってくる。小田島氏も「ロングスティントの対応をいよいよやらないといけなくなります。持ち込んだタイヤがダメだと、その週末を捨てることになってしまうので」と話す。

 ただ、現行のレギュレーションにおいてミシュランは何か大きな課題を抱えているとは考えておらず、今季は正常進化を遂げていく中で取りこぼしのないレースを続けていき、8年ぶりとなるタイトルを狙いたい構えだ。

#3 Niterra MOTUL Z, #23 MOTUL AUTECH Z

#3 Niterra MOTUL Z, #23 MOTUL AUTECH Z

Photo by: Masahide Kamio

「一番大事なのは、取りこぼさないことだと思います。チャンピオンとなった12号車(IMPUL)はZ勢の中で一番取りこぼしが少なかったです」

 小田島氏はそう語る。

「レースペースのアベレージで言えば、実は3号車(CRAFTSPORTS)の方が12号車より速かったです。それでも勝てなかったのは、大きなクラッシュでゼロポイントになってしまったことなどが要因にありました。そういったことがないように、タイヤの方でも大きな外れがないようにしないといけませんし、レース戦略上も失敗がないことを祈っています」

「技術的開発という点から言えば、すごく大きな課題があるかと言われればそうではなくて、ドライもウエットも正常進化の中で対応できるポジションにあると思っています。ですので、正常進化をしながら、取りこぼさない戦略に寄与できるタイヤを提供していきたいです」

「あとはZ勢が去年のようなアドバンテージを持ち続けて欲しいですが、少なくともタイヤメーカーとしてはZ勢の中でのトップになることが目標になります」

 
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