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WRC、ある”3メーカー”が最高峰クラスへの新規参戦を検討中。鍵となるのは「自動車のミライ」と寄り添う新規定?

WRCは、最高峰クラスへの参戦を検討しているメーカーは3社存在するとして、将来的に少なくとも1社は引き込みたいとの考えを示した。

WRC 2023 Cars

写真:: McKlein / Motorsport Images

 世界ラリー選手権(WRC)の最高峰クラスには、現在3つの自動車メーカーが参戦を検討していると言われている。WRCは以前から4メーカーでの選手権を希望しており、少なくとも候補から1メーカーを引き込むためには、市場動向を見つつ新レギュレーションを決めていく必要があると考えている。

 シトロエンのワークスが2019年末にWRCから撤退して以来、WRCの最高峰クラスにはトヨタ、ヒョンデ、M-スポーツ・フォードの3メーカーが参戦。少なくとも2024年末までは、この3メーカーの継続参戦が約束されている。

 2022年に導入されたハイブリッドマシンと100%持続可能燃料を使用する”Rally1規定”は新たなブランドを誘致することを目的としていたが、2024年まで続くこの現行規定下では、今のところその目的を達成できていない。

 ここ数ヵ月、FIAとWRCは2025年以降の新規定と、2027年以降のシリーズの道筋を決めるため、世界中の自動車メーカーと対話を重ねてきた。

 昨年報じた通り、既にRally2へ参戦するフォルクスワーゲングループ傘下のシュコダ、ルノー傘下のアルピーヌがWRC参戦に関心を示している。またアバルトやアルファロメオ、クライスラー、シトロエン、ダッジ、DS、フィアット、ジープ、ランチア、マセラティ、オペル、プジョー、ボクスホールといったブランドを所有するステランティスグループもWRCへの参戦を検討中のメーカーリストに名を連ねている。

 WRCのシニア・スポーティングディレクターであるピーター・トゥールは、参戦の可能性があるメーカーが3社いることを認め、新規定の策定を行なう中で、話し合いを続けていると明かした。

「我々はそれに取り組んでいる。アンドリュー(ウィートリー/FIAラリーディレクター)と共に、競技と近しいメーカー全てに話をした」

 トゥールはそうmotorsport.comに語った。

「我々は現在、ふたつの選択肢、もしくは3つの選択肢を持っていて、話を続けている。確証がある訳でもないため、実現する可能性があるまでは公言しないが、4つのメーカーがいれば完璧だろう」

「まず、WRCは全てのメーカーの参戦を歓迎するが、我々には誰がどのようにアプローチするかという戦略がある。FIAと共にやっていくんだ」

「我々は(規定に関して)いくつか提案を行なうことはできるが、決定はFIAが行なうモノだ」

Thierry Neuville, Martijn Wydaeghe, Hyundai World Rally Team Hyundai i20 N Rally1

Thierry Neuville, Martijn Wydaeghe, Hyundai World Rally Team Hyundai i20 N Rally1

Photo by: Red Bull Content Pool

 新規参戦を検討するメーカーとの話し合いを成功に導くためには、明確な新規定とWRCの長期的なビジョンが必要だ。

「我々は(規定を)早く知る必要がある。しかしFIAはメーカーに相談せずに何かを考案することはできず、これは現在進行中のプロセスだ」

 そうトゥールは語る。

「知っての通り、自動車産業は方向転換の時期にある。現在のフォーマットと技術を維持するのであれば、ラリーのフルEV化は選択肢に入らない」

「現在の(Rally1)規定ではマシンの75%が引き継がれるから、あとはどのドライブトレインを組み合わせるかが問題になる」

「我々は持続可能燃料、さらにはeフューエルは未来へ向けた良い選択肢であり、既存の車にとっても非常に重要なもので、フルEV化を行なうことができない市場のためのモノでもあると考えている」

 また、FIAラリーディレクターのアンドリュー・ウィートリーは、WRCの中長期的な未来を確定することが最優先事項であり、結論に向けてプロセスが進行中だと語っている。

 2025年からの新規定は、現行のフォーマットを進化させたモノになると以前から予想されている。ハイブリッドシステムの使用方法については手が加えられるようだが、マシン自体はほとんど変わらないと見られている。

「プロセスは続いている。この議論は全員にとって最重要かつ、常に話し合いが行なわれている議題だ」とウィートリーは言う。

「自動車業界の全員が『将来はどうなるのか?』という問いを持っている。我々が踏み出す道は、注意深く、考慮されている必要がある」

「(発表の時期を)数週間早めたり遅らせたりしても、2028年になった時に違いが出るとは思わない。我々は今後どのように進んでいくのかについて、明確な意見を持つ必要があると思う。まだそこまでは到達していないが、かなり近づけていると思う」

「メーカーとの課題は複雑だと思う。簡単なことではないが、4つ目のメーカー参戦は我々が目指すところだ」

「2025年、2026年というのはもっとシンプルな議論だと思う。というのも、基本的に我々はホモロゲーションサイクルの中にいて、変更となればかなりの規模になるが、現実には誰も大きな変更を望んでいない」

「基本的に、マシンは同じような見た目で、サウンドも同じようなモノになるだろう。ただ、ハイブリッドと内燃エンジン(ICE)の比率に多少の変化があるかもしれない。ただ、2027年、2028年はもっと難しいのだ」

 
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