スーパーフォーミュラ
ファン待望のV8&V10エンジン復活、次世代燃料で実現に近付く? 地球環境に寄り添いつつ、大興奮の爆音を両立できるか
持続可能性を追求すべく、開発が進められている次世代燃料。スーパーフォーミュラでの開発を指揮する永井洋治テクニカルディレクター(TD)は、この開発が進めばV8エンジンやV10エンジンを復活させる可能性も広がると考えている。
戎井健一郎
公開日時: 2022/04/07 10:33
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

カーボンニュートラルの実現、エンターテインメント性向上などを目指し、新たな燃料、タイヤなどを用いた開発テストを行なっているスーパーフォーミュラ。その初回テスト終了後に会見が実施され、開発を指揮する永井洋治テクニカルディレクターが新燃料について説明した。
Read Also:
今回テストしているのは、“カーボンニュートラルフューエル”。二酸化炭素の排出量を抑える方向性としては、バイオエタノールを配合するバイオ燃料、二酸化炭素と水素を合成して作られる合成燃料のeフューエルなど様々な選択肢があり、“カーボンニュートラルフューエル”はそれらの総称と言って差し支えないだろう。
これら様々な選択肢のあるカーボンニュートラルフューエルの中で、今回どのような方向性の燃料をテストしたかについては公表されなかったが、今後も様々な種類のカーボンニュートラルフューエルを試していくようだ。
ただ永井TDは、最終的な選択肢としてはeフューエルが良いのではないかとの見解を示した。これはスーパーGTのプロモーターであるGTアソシエイションの坂東正明代表とも同じ見解だ。
永井TDは次のように語る。
「例えばエタノールを10%入れるとすると、発熱量の関係で物理的に出力が4%落ちます。ただeフューエルと呼ばれる100%合成の燃料だと、逆に(出力を)上げることもできます」
「eフューエルではノッキング(異常燃焼)を抑えやすく、今の燃料よりもオクタン価(ノッキングの起こりにくさ)を上げることができるという文献もあります。石油系の燃料はどうしても取り除けないものが出たりしますが、eフューエルだとピュアでクリーンな燃料ですしね」
「カーボンニュートラルフューエルには色んな燃料があるので、それをテストしなければいけません。ただゴールはそこ(eフューエル)だと思っています」
テスト初回は非常に順調にプログラムを進めることができたようだが、開発が想定以上のスピードで進んだ場合、何か取り組みたいものはあるかと質問された永井TD。彼は「個人的な見解です」と前置きした上で、eフューエルの開発に成功すれば、将来的にV8エンジンやV10エンジンを投入することも可能になるはずだと語った。
「本当にカーボンニュートラルフューエルが開発できれば、V8とかV10とか、そういった思い切ったこともできると思います」
「その可能性があるのがeフューエルだと思うんですよ。だから、夢がありますよね」
これに補足する形で、スーパーフォーミュラを主催する日本レースプロモーションの上野禎久社長も口を開いた。
「モータースポーツは、五感を刺激する特別なスポーツだという自負があります。その中でも、音は大事な要素です」
「とはいえ、社会の流れから乖離すると置いてけぼりになってしまうので、社会と寄り添いつつも、我々のやりたいことである『エンターテインメントとしてのモータースポーツ』をお見せしたいです」
環境問題においては、何かと槍玉に挙げられることも多いモータースポーツ界。しかし、その環境問題に本気で取り組むことで、胸を躍らせる官能的なサウンドを取り戻せるかもしれない……実に夢のある話だと言える。
Read Also:
- 大本命はやはり坪井翔? 対抗馬は誰だ! 2022スーパーフォーミュラ:シーズンプレビュー
- スーパーGT、新燃料“カーボンニュートラルフューエル”を試験導入へ。2023年の本格使用目指す
- 鈴鹿に帰ってきたV8サウンド……思い入れのあるフェラーリ248F1をドライブした吉本大樹「めちゃくちゃ気持ちいい!」
- ジャン・トッド「V8やV10エンジンは社会が受け入れない」
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
コメントを読んで投稿する
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 【スーパーフォーミュラ】レース界の未来を乗せた2匹の“虎”、富士を翔ける。次世代車両の開発テスト開始。初回は“想定以上”の進捗
次の記事 【動画】今年の注目ドライバーはこの人! スーパーフォーミュラ、2022年シーズンプレビュー
Top Comments
コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
View More & Comment
More from
戎井健一郎

インディNXTテスト参加の荒尾創大、慣れないマシンとコースにやや苦戦。しかしアメリカ挑戦諦めず「世界で戦いたい」
IndyCar
IndyCar 22 時間前
インディNXTテスト参加の荒尾創大、慣れないマシンとコースにやや苦戦。しかしアメリカ挑戦諦めず「世界で戦いたい」

多種多様なGT300クラスで、公正なタイヤ供給という難題。来季ワンメイクサプライヤーのダンロップに聞く「考え方はシンプルです」
スーパーGT
スーパーGT 1 日前
多種多様なGT300クラスで、公正なタイヤ供給という難題。来季ワンメイクサプライヤーのダンロップに聞く「考え方はシンプルです」

優勝争いの7月から一転、10月富士では大苦戦。悩める牧野任祐「グリップ感が全くない。何が起きていたのか分からない」
スーパーフォーミュラ
スーパーフォーミュラ
第9戦・第10戦富士
1 日前
優勝争いの7月から一転、10月富士では大苦戦。悩める牧野任祐「グリップ感が全くない。何が起きていたのか分からない」
最新ニュース

マルティン、残り5戦は安定して上位間違いない? 「高い競争力を発揮できる」と自信見せる
MotoGP
MGP MotoGP
インドネシアGP
2 時間前
マルティン、残り5戦は安定して上位間違いない? 「高い競争力を発揮できる」と自信見せる

ハースF1、ラファエル・カマラ起用を発表。エステバン・オコンの後任にフェラーリ育成のルーキーを据える
F1
F1 F1
シンガポールGP
12 時間前
ハースF1、ラファエル・カマラ起用を発表。エステバン・オコンの後任にフェラーリ育成のルーキーを据える

”阿吽の呼吸”で無線トラブルも乗り越えた絆。フェルスタッペン次期エンジニアに期待される能力とは
F1
F1 F1
シンガポールGP
14 時間前
”阿吽の呼吸”で無線トラブルも乗り越えた絆。フェルスタッペン次期エンジニアに期待される能力とは

ドゥカティ、激戦タイトル争いを勝ち抜く覚悟。アプリリアの”陣営一丸”チームオーダー発令を警戒「私でもそうするだろう」
MotoGP
MGP MotoGP
インドネシアGP
15 時間前
ドゥカティ、激戦タイトル争いを勝ち抜く覚悟。アプリリアの”陣営一丸”チームオーダー発令を警戒「私でもそうするだろう」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録