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大本命はやはり坪井翔? 対抗馬は誰だ! 2022スーパーフォーミュラ:シーズンプレビュー

間もなく開幕する2022年のスーパーフォーミュラ。新たなシーズンの勢力図はどうなるだろうか?

Sho Tsuboi, P.MU/CERUMO・INGING

 スーパーフォーミュラの2022年シーズンの開幕が目前に迫っている。昨年同様に開幕ラウンドは富士スピードウェイで行なわれるが、今季は土、日と2レースが実施される。開幕ダッシュを決めた者が、シーズンを優位に進めることができるはずだ。

 開幕に向けて、鈴鹿と富士で2度の公式テストが実施された。テストでのリザルトやコメントから、各チームの動向をおさらいしておこう。

 まず何と言っても、今回のテストでの“主役”だったと言えるのが坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)だ。昨年はランキング15位と苦しいシーズンに終わった坪井だが、今季は鈴鹿テストでトップタイムをマークすると、富士テストでも総合2番手。富士テストの最終アタックでは途中まで区間ベストを記録しながらもアタックを中断しており、伸びしろもまだまだありそうだ。

Sho Tsuboi, P.MU/CERUMO・INGING

Sho Tsuboi, P.MU/CERUMO・INGING

Photo by: Masahide Kamio

 坪井本人は「勢力図は開幕するまで分からない」と慎重なコメントに終始しているが、田中耕太郎チーフエンジニアは「私はたくさん経験をしてきているので、『こういう風に行けば大丈夫だ』というラインを知っていますが、(坪井は)そのラインに乗っていると思います。おそらく“本物”だと思いますよ」とコメント。これまで幾多のドライバーと共にタイトルを獲得してきた田中エンジニアの言葉だけに、説得力を感じずにはいられない。

 そんな坪井の好調ぶりの影に隠れてはいるが、ディフェンディングチャンピオンの野尻智紀(TEAM MUGEN)も鈴鹿テストで2番手、富士テストで5番手のタイムを記録するなど、しっかりと上位に名を連ねている。

Tomoki Nojiri, TEAM MUGEN

Tomoki Nojiri, TEAM MUGEN

Photo by: Masahide Kamio

 鈴鹿で順調なテストを過ごした野尻は、迎えた富士で「去年と同じ感じには仕上がらない」という感覚を覚え、少し悩んでいたという。しかし、最終的にはその原因と思われるものを掴んだとのことで、最終的にはユーズドタイヤで5番手タイムをマークしている。昨年見せた圧倒的な強さは健在に見える。国内トップフォーミュラでは2007〜2008年の松田次生以来となる連覇も十分射程圏と言えるだろう。

 昨年チームタイトルを獲得したcarenex TEAM IMPULも、まずまずの滑り出しを見せている。特に関口雄飛は鈴鹿テストで5番手、富士テストで4番手。昨年7戦中5戦で4位以上に入り、ランキング3位となった関口だが、変わらぬ安定感を見せている。一方でチームメイトの平川亮は鈴鹿テスト16番手、富士テスト9番手に留まっており、フィーリングにも少し違和感があるようだが、富士ではトップに近付くタイムが出せたはずだと考えているという。TEAM IMPULはやはり侮れない存在と言える。

Ryo Hirakawa, carenex TEAM IMPUL

Ryo Hirakawa, carenex TEAM IMPUL

Photo by: Masahide Kamio

 他にはDOCOMO TEAM DANDELION RACINGのふたり(牧野任祐、大津弘樹)、そしてKuo VANTELIN TEAM TOM’Sのふたり(ジュリアーノ・アレジ、宮田莉朋)もテストで上位に顔を出しており、ドライバーたちからも前向きなコメントが聞こえてきている。一方、昨年の富士テストでトップタイムをマークし、同年の開幕戦富士でも2位に入った大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)はアンダーステア気味のマシンに少々手を焼いているようで、富士テストは18番手。ただロングランのペースには期待が持てるとしており、決勝では見せ場を作ってくるかもしれない。

 ただそんな彼ら以上に、坪井、野尻、そしてTEAM IMPUL勢の対抗馬になりそうなのが、KONDO RACINGのサッシャ・フェネストラズ、山下健太である。

 昨年はフェネストラズの入国が遅れるという問題もあり、チームランキング9位に終わったKONDO RACING。しかし今季はテストから好調で、鈴鹿テストではフェネストラズが4番手、山下が7番手。富士テストではフェネストラズがトップ、山下が8番手だった。

Sacha Fenestraz, KONDO RACING

Sacha Fenestraz, KONDO RACING

Photo by: Masahide Kamio

「昨年は全然ダメでしたが、セットアップだけでなくパーツの管理など色々なものを見直してもらって、それが少しずつタイムに出てきたのかなと思います」と語るのは山下。今季からミハエル・クルム氏が通訳についているフェネストラズも「テストだから期待し過ぎたくないけど、良い感じだし、この結果はみんなのモチベーションにもなる」と語っており、チームの雰囲気も良さそうだ。

 昨シーズンに関しては、3月の富士テストの総合トップ6(大湯、福住仁嶺、平川、宮田、野尻、笹原右京)が翌月の開幕戦富士でも全員予選7番手以内に入っており、決勝も野尻、大湯、福住、平川、笹原というトップ5になっている。そう考えると、少々短絡的ではあるが今年の富士テストのタイム上位に入っているフェネストラズ、坪井、宮田、関口、野尻らが開幕ダッシュの有力候補と見ていいだろう。

 ただ今季の富士テストは初日が大雪に見舞われるなど非常に寒く、一方で開幕戦の週末は最高気温が20℃を超えることが予想されており、このコンディションの違いが勢力図にどう影響を与えるかは気になる点だ。また、テスト終盤にニュータイヤでのアタックを行なっていないドライバーももちろんいるため、開幕ラウンドは昨年のようにテスト結果の丸写しのようにはならない可能性も十分ある。ともあれ、タイトル争いに大きな影響を与えるであろう富士での開幕2戦には大いに注目だ。

 
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