偶然生まれたF1シーズン序盤の”春休み”を来年も! アルピーヌ代表「マシン開発やスタッフの労働環境にとっても良い」
アルピーヌF1のオットマー・サフナウアー代表は、2023年シーズン序盤の4週間のブレイクを今後のカレンダーでも設けていくべきだと考えている。
F1の2023年シーズンは、カレンダーへの復活が予定されていた中国GPが中止となったため、第3戦オーストラリアGPと第4戦アゼルバイジャンGPの間には4週間の”春休み”が存在する。
偶然にも生まれたこの期間だが、アルピーヌでチーム代表を務めるオットマー・サフナウアーは、このシーズン序盤のブレイク期間を2024年以降にも設けるべきだと考えている。
伝統的に、F1カレンダーには8月に夏休みが設けられ、強制的にチームスタッフは長期の休みを取ることとなっており、今年は7月30日のベルギーGP後に夏休みが設定されている。
しかし、2023年のカレンダーは過去史上最多の23戦を予定しており(中国GPが開催されていれば24戦!)、うち6回のグランプリではスプリントフォーマットで週末が進められる。
サフナウアーは、過密スケジュールの中で世界を転戦するチームスタッフを考え、この”春休み”を今後も繰り返し設けることを検討すべきだと考えているのだ。
「この休みは予定されていなかったが、2連戦や3連戦がある23戦のカレンダーの中で(F1チームとしては)3週間の休みがあるのは良いことだ。8月には3週間、クリスマスにも休みがある」とサフナウアーは言う。
「こういう賢いやり方があるという経験が偶然に得られただけかもしれないけどね」
「将来的に意図して導入するべきかもしれない。シーズンが始まったばかりであることは認識しているけど、多くのスタッフはオフシーズンの間も懸命に働いて、テストやレースのためにマシンを準備してきた。そして現段階で少し休むことは、これからのレースに向けて役立つんだ」
「そして8月になったら、また休みを取る。これが進むべき道なのかもしれない」
Otmar Szafnauer, Team Principal, Alpine F1 Team, is interviewed
Photo by: Simon Galloway / Motorsport Images
ハースF1のギュンター・シュタイナー代表は、スケジュールに予定外のブレイクが生まれたものの、マシンのアップグレード計画に変更はないと考えている。
しかし夏休みの前に、もうひとつ休みの期間を設けることでチーム関係者は充電できるというサフナウアーの意見には賛成している。
「我々の開発計画は事前に決まっている。この休みでレースチームがクルマの開発に取り組む訳ではないから、実質的な違いはない」
「ただこの休みはむしろレースチームのためのモノだ。残りのシーズンは厳しいため、少し休む必要がある」
「みんなには『この3週間は無理せず、私がしないようなことはするな』と伝えてある」
「しかし開発は進行中だ。我々が行なっている開発は去年から計画されていたことだが、中国GPに持ち込む必要がないのは助かる。もし中国GPに向けて何かを計画していたのなら、より良いモノを作り、より準備を重ねるために開幕3戦後のデータも含めて、もう少し時間が得られたことになる」
「でも一番大切なことは、シーズンの厳しい時期に備えて、みんな少しリラックスすることだ」
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