F1 ベルギーGP

誰もアントネッリには敵わない! 驚きの速さでPP獲得。レッドブルのチームプレイも粉砕|F1ベルギーGP予選

メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが、F1ベルギーGPのポールポジションを獲得した。

田中 健一

編集: 2026/07/18 15:48

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Andrea Kimi Antonelli, Mercedes

Andrea Kimi Antonelli, Mercedes

写真:: Steven Tee / LAT Images via Getty Images

 F1ベルギーGPの予選が行なわれ、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリがポールポジションを獲得した。マックス・フェルスタッペンは、グリッド降格が決まっているチームメイトのアイザック・ハジャーのスリップストリームを使わせてもらう戦略を採ったが、アントネッリには敵わず2番手だった。

 ベルギーGPは現在F1を開催するサーキットの中で1周の距離が最も長いスパ・フランコルシャンが舞台。しかも長い直線と高速コーナーがある一方でエネルギー回生しやすいコーナーが限られており、各車エネルギーマネジメントに苦労している。そんな中でどんな勢力図になるのかが大いに注目される。

 気温21度、路面温度39度というコンディションで、予選のスタート時刻を迎えた。なおここスパは”スパ・ウエザー”と呼ばれる変わりやすい天候で有名だが、この日はサポートレースも含めて雨に見舞われることはなかった。一応、予選中の降雨の可能性は10%と発表された。

■Q1:ノリスが最速。キャデラックQ1敗退も、着実に前進

 セッション開始と同時にコースインしたのはキャデラックの2台とアストンマーティンのランス・ストロール。ストロールは中古のタイヤで走り、タイムを計測せずにピットに戻った。一方でキャデラック勢は、セルジオ・ペレスにバルテリ・ボッタスのスリップストリームを使わせるような格好で走った。

 キャデラックのアタックが完了すると、他のマシンも続々とコースイン。目まぐるしくトップタイムが入れ替わっていった。直前に行なわれたFP3で大きなクラッシュがあったルイス・ハミルトン(フェラーリ)も、マシンの修復が完了し、コースに向かった。

 各車の最初のアタックが終わった段階で首位に立ったのはマクラーレンのランド・ノリスで1分45秒865。2番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。ただFP3まで速さを見せていたメルセデス勢が5番手と7番手、フェラーリ勢が6番手と10番手に沈むなど、今週末これまでのセッションとは大きく様相が違っていた。

 残り4分を切った頃から、各車が2度目のアタックに向けてコースイン。上位3台以外の全車が再度アタックにいった。

 この3台を凌駕するマシンはいなかった一方で、ハミルトンは中古タイヤながら4番手までポジションを上げた。

 Q2進出は、ハースとウイリアムズ勢で激しく争われた。結局ウイリアムズはカルロス・サインツJr.が15番手でQ2進出を決めた一方で、アレクサンダー・アルボンが17番手でQ1敗退。ハースもオリバー・ベアマンがQ2進出を決めたのに対し、エステバン・オコンがQ1敗退。2チームで痛み分けという格好となった。

 なおキャデラック勢は2台ともQ1敗退となったが、オコンと同等のタイムを記録。トップからは2秒前後の差であった。確実に前進しているのは間違いないだろう。

 アストンマーティン勢はフェルナンド・アロンソ21番手、ランス・ストロール22番手。首位から4秒以上遅れる厳しい状況だった。次戦にはアップデートが持ち込まれると言われているが、これによって状況がどれほど変わることになるのだろうか?

■Q2:リンドブラッド驚きの速さ。上位陣に食い込む

 予選Q2も各車様子見。セッションが始まっても、なかなかコースインするマシンのいない時間帯が続いた。

 しかし3分ほど経過すると各車が一斉にコースへ。新品タイヤを履くドライバーと中古タイヤを履くドライバーの二手に分かれた。

 まず速さを見せたのは、Q1では鳴りをひそめていたアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)で1分45秒142。チームメイトのジョージ・ラッセルに0.5秒の差をつけた。

 そのラッセルは8番手。間には6台のマシンが割って入った。フェラーリの2台、マクラーレンの2台、フェルスタッペンがここに入るのは当然と言えるかもしれないが、レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドが6番手に入り、マクラーレンのオスカー・ピアストリとラッセルを抑えてみせた。今回リンドブラッドのマシンにはアップデートが投入されているが、これが大いに功を奏していると言えそうだ。

 残り3分というところで、6番手リンドブラッド以下のマシンがコースイン。2番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)もコースインした。ただここでは大きく順位が変わらず。トップ4チームとリンドブラッド、そしてアウディのガブリエル・ボルトレトがQ3進出を果たした。

 一方でもう1台のレーシングブルズのリアム・ローソン、アルピーヌの2台、アウディのニコ・ヒュルケンベルグ、サインツJr.、ベアマンがQ2脱落となった。ローソンのマシンには、今回アップデートが投入されていない。

 なおアタックを終えた後、アウディのヒュルケンベルグのマシンが突如ストップ。油圧漏れがあったようで、チームから「すぐにマシンを停めるように」と指示が飛んだ。

■Q3:アントネッリ驚速。レッドブル、チームプレイも敵わず

 ヒュルケンベルグのマシンを回収するため、若干開始が遅れたQ3。開始されると、各車が一斉にコースインし、まず最初のアタックへと向かった。

 そんな中レッドブルはいきなりチームプレイ。PU交換によりほぼ最後尾からのスタートが決まっているハジャーを、フェルスタッペンの牽引役に仕立てたのだ。この戦略は成功し、フェルスタッペンはハジャーのスリップストリームを活かして1分44秒984を記録した。

 しかしアントネッリとルクレールがこれを上回り、さらにはノリスが1分44秒801を計測して首位に浮上。ノリスもPU交換のためグリッド降格が決まっているが、素晴らしい速さを発揮した。

 各車のアタックが終了した後、残り時間が6分を切ろうかというタイミングで赤旗中断。コース上に散らばった砂利の清掃が行なわれた。

 セッション再開後、再び各車がコースに殺到した。

 レッドブルは再びフェルスタッペンにハジャーのスリップストリームを使わせる作戦。かなりギリギリのタイミングだったが、フェルスタッペンはこれを最大限に活かして、一旦は首位に立った。

 しかし驚きの速さを見せたのはアントネッリ。誰のスリップストリームも使わなかったにもかかわらず、フェルスタッペンよりも0.317秒も速いタイムを計測し、ポールポジションを獲得した。

 ノリスが3番手。ただ前述のとおりPU交換による10グリッド降格ペナルティが決まっている。4番手はラッセルだったが、チームメイトのアントネッリに0.5秒もの差をつけられる結果となった。このパフォーマンス差が大きすぎるのは、気になるところだ。

 フェラーリ勢は5番手ルクレール、6番手ハミルトン。7番手にはマクラーレンのオスカー・ピアストリとなった。

 この予選で周囲を驚かせたリンドブラッドは結局8番手。ボルトレトが9番手だった。ハジャーは結局このQ3ではタイムを計測せず。決勝はPU交換により最後尾グリッドからのスタートとなる模様だ。

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