F1 メキシコシティGP

100円ショップ『DAISO』がホンダ・レーシングと組みF1に挑む理由は? 両社に訊く「日本から世界へ……その方向性が一致した」

F1メキシコシティGPから、HRCとDAISOのパートナーシップがスタートする。一見関係ないように見える両社が組むことになったのはなぜか?

田中 健一

編集: 2026/10/28 8:04

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Honda Logo on AMR26

Honda Logo on AMR26

写真:: Alastair Staley / LAT Images via Getty Images

 F1メキシコシティGPから、100円ショップでお馴染みのDAISOとホンダ・レーシング(HRC)とのパートナーシップがスタートする。これにより、メキシコシティGP、サンパウロGP、そしてラスベガスGPの3戦で、アストンマーティンAMR26にDAISOのロゴが入れられることになる。

 しかしなぜDAISOとHRCがコンビを組むことになったのか? しかもなぜその場がF1となったのか? 両社に話を訊いた。

「F1は世界中で多くのファンを持つ、モータースポーツの最高峰です。DAISOが目指す『世界中の人々の生活を豊かにし、笑顔を届ける』というビジョンをグローバル規模で発信していくためのプラットフォームとして、この度、影響力を持つF1に挑戦しているホンダ・レーシングさまとパートナーシップを結ばせていただきました」

 そう回答を寄せてくれたのは、DAISOを運営する株式会社大創産業のグローバル広報課、後藤晃一課長である。後藤課長曰く、近年のF1のファン層が若返ったことも、DAISOにとって魅力的に映ったようだ。

「近年のF1は、コアなモータースポーツファンだけでなく、エンターテインメントとして若い世代やファミリー層など、世界中で新たなファン層を拡大しています」

「老若男女問わず幅広いお客さまにご利用いただいている当社の顧客層とマッチしています。限界に挑み、進化を続けるF1の姿勢は、私たち大創産業の『挑戦と進化』という企業姿勢ともリンクしており、非常に大きな価値を感じています」

「(F1でのコラボレーションにより)グローバルでの圧倒的なブランド認知と、ブランドイメージの向上を期待しております。 また、世界中で働くDAISOの従業員が、世界最高峰のF1マシンに自社のロゴが掲出されることに対し、大きな誇りと一体感を持ってもらえることも期待しております」

 100円ショップというと、日本国内で展開しているイメージが強い。しかし今では世界展開も進んでおり、全世界に1000店舗以上が出店している。中でもアメリカには200店舗、ブラジルにも180店舗以上が出店しており、さらに今年10月にはメキシコにも初出店した……そのため、メキシコシティ、サンパウロ、ラスベガスの3GPでブランドロゴが掲出されることになったのだ。

「北米および中南米エリアは、DAISOのグローバル展開において非常に重要な市場です。現在アメリカでの出店を加速させているほか、ブラジルなどの南米市場でも多くのお客さまにご支持をいただいており、今月(10月)にはメキシコにも出店を行いました」

 後藤課長はそう語る。

「この3つの地域は特にF1の熱狂度が高く、現地でのDAISOブランドの認知拡大、そして既にDAISOをご利用いただいている現地のお客さまに向けたブランド価値の向上に効果的であると判断しました」

 F1には全11チームが参戦している。しかしその中でも、アストンマーティンにパワーユニットを供給するホンダ/HRCをパートナーシップに選んだ理由はなぜか?

「ホンダ・レーシングさまは、日本発のグローバルブランドとして、世界最高峰の舞台で数々の栄光を手にし、現在も果敢に挑戦を続けていらっしゃいます。 私たち大創産業も広島から始まり、世界に挑戦し続ける日本発の企業です。同じ日本発のグローバルブランドとして共に世界を舞台に走り抜けたいという強い思いから、ホンダ・レーシングさまをパートナーに選ばせていただきました」

「常に高みを目指し果敢に挑戦し続けるホンダ・レーシングさまの姿勢には、いつも大きな勇気をいただいております。当社のロゴを車体に掲出し、共に走っていただけることを大変誇りに思います。これからのレースでも、世界中のファンを魅了し、人々に感動を与えてくださることを心より期待しております」

 これに対してHRCも次のようにコメントを寄せ、DAISOのF1”参戦”を歓迎した。

「DAISO様は日本発のグローバルブランドとして世界各地で事業を展開されており、多くのお客様との接点を持っています。一方でHRCも、F1をはじめとするモータースポーツ活動を通じて培ってきたブランド価値や挑戦の姿勢を、より多くの方々に届けていきたいと考えています」

「今回のパートナーシップは、HRCの活動やブランドそのものに共感いただいたことが大きなポイントだと感じています」

「両社の方向性が一致したことから、今回の協業が実現しました。日本発のグローバルブランド同士として、F1という世界的な舞台を活用しながら新しい価値を発信していけると考えています」

 今回のパートナーシップは、まずは3戦でのDAISOのロゴ掲出という形である。しかし両社のパートナーシップ締結が発表された時にはこんな文言があった。

「各グランプリ開催に合わせて、F1マシンのビジュアルやHRCロゴなどを活用したプロモーション施策を検討・展開していきます」

 これは具体的には、一体どんな施策のことを指しているのか?

「今後については、さらなる協業の可能性を両社で前向きに検討していきたいと考えています」

 HRCの広報担当者はそう語ったが、DAISOの後藤課長はこうコメントしてくれた。

「今回、商品発売の予定はございませんが、ノベルティグッズなどを検討しております。もし今後お伝えできる情報が整いましたら、改めて発表させていただきます」

 メキシコシティGPを皮切りに、今後も広がっていきそうなHRCとDAISOのパートナーシップ。その展開を期待して待とうではないか。

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