しっかり減速したぜ! ラッセルがフェルスタッペンのクラッシュ跳ね除けポールポジション獲得。フェラーリ勢が2番手&3番手|F1オーストリアGP予選
メルセデスのラッセルが、直前にフェルスタッペンがクラッシュし黄旗が振られる区間を通過しながらも最速タイムをマーク。ポールポジションを獲得した。
Max Verstappen, Red Bull Racing crash
写真:: Clive Rose / Formula 1 via Getty Images
F1オーストリアGPの予選が行なわれ、メルセデスのジョージ・ラッセルがポールポジションを獲得。フェラーリ勢が2番手3番手に続いた。ラッセルは、すぐ前でアタックしていたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がクラッシュしたことで黄旗が振られる中、少し減速しつつも最速タイムをマークした。
オーストリアGPは2日目も晴れ。熱波の影響で気温33度、路面温度54度というとてつもない高温となった。
そんな高温もあって、決勝には各車硬めのタイヤを温存する選択をしたため、この予選で使うことができる新品のソフトタイヤの残り数は、いずれのドライバーも限られている状況で予選を迎えた。
■Q1:アロンソ21番手も「近づいている!」
1周が非常に短いレッドブルリンク。22台が出走するQ1では、コース上が大混雑することが予想された。そのため、いかにクリアなタイミングでコースインできるかが重要になる。
まずトップタイムを記録したのはメルセデスのジョージ・ラッセル。しかし1分7秒台後半と、FP3までと比べるとあまり良いタイムとは言えなかった。その後アタックした各車は、次々にラッセルのタイムを上回っていく。
そんな中、各車が最初のアタックを終えた段階で首位に立ったのはアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)で1分7秒083。以下ランド・ノリス(マクラーレン)、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)と続いた。
Q2進出を争う集団では、アストンマーティン・ホンダが下位2台を占めた一方で、今回大規模なアップデートを投入したキャデラックの2台は、中団グループに近づいただけでなく、ハースのエステバン・オコンをも上回ってみせた。
フェルスタッペンはハードとミディアムを2セットずつ決勝に温存することを選択した関係で、新品のソフトタイヤはこの予選の時点で3セットしか残っていない。そのため1回目のアタックを終えるとマシンを降り、Q2でのアタックに備えた。
残り4分を切ると、8番手ラッセル以下の各車がコースイン。ラッセルは最初のアタックで履いたタイヤのままのコースインであった。また首位アントネッリや5番手アイザック・ハジャー(レッドブル)、6番手オスカー・ピアストリ(マクラーレン)も中古タイヤでコースインした。
光る走りを見せたのはレーシングブルズ勢。リアム・ローソンが4番手、アービッド・リンドブラッドが9番手と、Q2進出を確実なものにした。
結局最速アントネッリから16番手となったオコンまでは、サーキットが短いとはいえ、1.1秒という僅差のQ1になった。
Q1脱落となったのはウイリアムズの2台、キャデラックの2台、そしてアストンマーティンの2台である。フェルナンド・アロンソはアタックを終え、「まだ求めてるモノじゃないけど、近づいてるよ」と無線でチームを鼓舞した。
■Q2:フェルスタッペン、ギリギリ突破
16台がトップ10入りをかけて争うQ2は、セッション序盤はほとんど走るドライバーはなく、ノリスだけがQ1で使ったユーズドタイヤを履いてコースイン。貸切状況でのアタックとなった。このノリスが計測したタイムは1分7秒321であった。
その後各車もコースイン。Q1で新品タイヤを2セット使ってしまったり、あるいはフェルスタッペンのようにソフトタイヤの残りが少ないマシンを中心に、ユーズドタイヤを履くマシンが目立った。
フェルスタッペンはユーズドタイヤで1分7秒183を記録してノリスを上回った。そしてその後方でフェラーリ勢が新品タイヤを投入して1-2。シャルル・ルクレールとハミルトンの差は僅かに0.009秒であった。
同じく新品タイヤを履いたアントネッリは、この週末初めて1分7秒を切る1分6秒763を計測して首位浮上。ピアストリがこれに続いた。
一方で同じく新品タイヤを履いたラッセルはミスがあり、タイム計測をせずにピットに戻ってしまった。
ラッセルはその後、同じタイヤのまま再びコースイン。トト・ウルフ代表から「とにかく走れ」と無線が飛んだ。そのラッセルはアントネッリから0.2秒遅れのタイムを計測。問題なくQ3に駒を進めた。
結局アントネッリがトップでQ2突破。2番手と3番手にはマクラーレンが続いた。
フェルスタッペンはギリギリ10番手でQ3に進出。11番手のピエール・ガスリー(アルピーヌ)との差は0.04秒という僅差だった。
ただこのフェルスタッペンの10番手には理由がある。フェルスタッペンはQ1で使った中古のタイヤで1アタックのみ行なってQ2を突破したのだ……つまりQ1とQ2で1セットしかタイヤを使わなかったということ。この結果、他の上位勢同様、Q3で2セットの新品タイヤを使うことができる”余裕”をもぎ取った格好だ。
アルピーヌの2台、アウディの2台、ハースの2台がここで姿を消した。ベスト・オブ・ザ・レストの位置は、確実にレーシングブルズ勢が占めた。
■Q3:ちゃんと減速した? ラッセル意地のPP
Q3もセッション開始と同時のコースインするマシンはいなかった。
各車が最初のアタックに向かったのは、セッションの残り時間が10分を切ってから。ノリスを先頭にタイム計測に入っていった。
そのノリスが1分6秒900を記録すると、Q2を10番手でギリギリ突破したフェルスタッペンが1分6秒475という驚異的なタイムを叩き出してみせた。
メルセデス勢をもってしても、このフェルスタッペンのタイムにはセクター1とセクター2では届かなかった。しかしアントネッリはセクター3で驚異的な速さを見せて首位に。ラッセルも2番手となった。
首位アントネッリから3番手フェルスタッペンまでの差は0.061秒。超僅差のトップ3争いである。
1回目のアタックでミスがありノータイムだったハミルトンは、早めにコースインして2回目のアタック実施。ここで素晴らしいアタックを披露して、最速タイムをマークした。ただチームメイトのルクレールも黙っておらず、ハミルトンの上に立った。
しかしやはりというか、最初のアタックを終えた段階でも上位につけていたフェルスタッペンとメルセデスのふたりが速さを見せる。
そんな中フェルスタッペンが、ターン9で痛恨のスピン。グラベルを突っ切り、タイヤバリヤにクラッシュしてしまう。これで後方を走っていたメルセデスのふたりがタイムを更新するチャンスも潰えたかに見えた。
しかしラッセルは、フェルスタッペンのクラッシュを見て僅かに減速しつつコントロールラインを目指した。これでルクレールを0.236秒上回る1分6秒113を計測し、首位に立った。
このラッセルのアタックはしっかり減速したかどうか、スチュワードによる審議対象となった。この審議の結果、スチュワードは問題なしと判断。ラッセルのポールポジション獲得が決まった。
2番手にはルクレール。3番手にはハミルトンと、フェラーリ勢は好位置につけた。アントネッリはフェルスタッペンのクラッシュを受けて大きく減速し、自身タイムを更新することなくチェッカーを受け、4番手止まりとなった。
フェルスタッペンはクラッシュがあったものの、1回目のアタックで計測したタイムで5番グリッドを維持した。マクラーレン勢は伸びず6番手&7番手、ハジャーが8番手となった。
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