F1 スペインGP

F1 CEO、次世代マシンの“小型&軽量化”推進へ「重いマシンはF1の本質と異なる」FIA会長も支持

F1とFIAの首脳陣は、昨今のF1マシンの重量が増し、大型化していることに懸念を表明。次世代マシンでは小型化かつ軽量化を推し進めるべきだと語っている。

Jonathan Noble

Jonathan Noble

編集: 2023/06/11 9:54

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Mohammed bin Sulayem, President, FIA, Stefano Domenicali, CEO, Formula 1, on the grid

 F1のステファノ・ドメニカリCEOとFIAのモハメド・ベン・スレイエム会長は、次世代のF1マシンは小型で軽量なモノにするべきだと主張している。

 2026年からの次世代F1パワーユニット(PU)に関するレギュレーションは概ね決定されているものの、シャシーに関するレギュレーションはまだ最終決定に至っていない。ただかつてないほど重くなったF1マシンの車重を減らす必要があるという点で、F1とFIAの意見が合致している。

 V8エンジン最終年となった2013年、マシンの最低重量は642kgだったが、2014年に現行のPUレギュレーションが導入されたことで691kgまで増加。ヘイロー(HALO)や安全構造の強化などによって2019年には743kg、2022年からグラウンドエフェクトカーが復活し、ホイールが13インチから18インチに拡大したことなどを受け、現在の798kgまで重量は跳ね上がった。エネルギー回生システムや最新の安全装備を導入する前の2008年と比べると、200kgほど重くなっている。

Pierre Gasly, Alpine A523, Charles Leclerc, Ferrari SF-23

Pierre Gasly, Alpine A523, Charles Leclerc, Ferrari SF-23

Photo by: Andy Hone / Motorsport Images

 FIA、そしてF1の商業権を持つFOMは、次世代PUが導入される2026年が、車両重量に関する状況を変化させる好機と捉えているようだ。F1のドメニカリCEOは、2026年のテクニカルレギュレーションについて議論する際には、車重の問題を議題にする必要があると語っている。

「常に議論されてきたポイントのひとつが重量だ」と彼は言う。

「知っての通り、ハイブリッドエンジンやバッテリーによって重量が増加している。ただ、それはF1の本質とは異なるモノだ」

「だから、これは将来的な議題なのだ」

 またFIAのベン・スレイエム会長も、F1マシンの軽量化を望んでいる。

「私が見たいモノは明確だ。我々には軽いマシンが必要なんだ」

 motorsport.comの取材に対して彼はそう語った。

「その方が良いと思う。私はモータースポーツ出身だが、軽いマシンはより安全だし、今と同じ量の燃料を使うこともないだろう」

「実現させるのは難しいが、誰もがそれを望んでいる。私はラリー界の出だが、重いマシンほど悪いモノはないと思っているから、それを推進している」

 F1が取り組むべき課題である車重についてドメニカリとベン・スレイエムの意見が合致していることは、長年この問題について不満を抱いてきたドライバーにとっては歓迎すべきニュースだろう。

 今年のはじめ、グランプリドライバーズアソシエーション(GPDA)の理事を務めるメルセデスF1のジョージ・ラッセルはmotorsport.comに対し、重いマシンが実際に危険性を高めていると語っている。

「重量が尋常じゃないんだ。今のところ、低速域での性能はあまり良くない」とラッセルは言う。

「僕たちはクルマをますます安全にしているけど、クルマが重くなればなるほど、その衝撃は大きくなる。軽自動車とバスがクラッシュした時の違いのようにね」

「同じスピードで走るなら、15年前の650kgのクルマより、800kgや900kgを超えるクルマの方が衝撃は大きくなる」

「その線引きがどこにあるのか分からないから、適切なバランスを保つための分析が行なわれているのだろう」

「もしどんどんクルマが重くなって、それと一緒に安全対策を強化していくと、安全とは言えないほど重くなってしまうという”一線”を超えてしまうだろう」

 

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