大湯都史樹、1週間前はSFで野尻と悔し過ぎる接触も「GTに何かを持ち込むことは全くない」|スーパーGT第2戦富士
ARTAの大湯都史樹は、スーパーGTのチームメイトである野尻智紀とスーパーフォーミュラ鈴鹿戦で接触してリタイアに終わったことは大きな痛手であることには変わりないとしながらも、そういった感情をスーパーGTに持ち込むことはないと語った。
写真:: Masahide Kamio
劇的なレースとなったスーパーフォーミュラ第3戦鈴鹿から1週間強。5月2日、富士スピードウェイでのスーパーGT第2戦を前にした搬入日には、スーパーフォーミュラで“悲劇の主人公”となった大湯都史樹の姿があった。
新生TGM Grand Prixからスーパーフォーミュラに参戦する大湯は、3戦目にして初のポールポジションを獲得。レースでも粘りの走りで優勝争いに踏みとどまっていたが、ピットアウト直後にTEAM MUGENの野尻智紀と接触してバリアにクラッシュ。両者リタイアに終わった。
スポンジバリアにクラッシュした大湯のマシン(奥)と野尻のマシン(手前)
Photo by: Masahide Kamio
野尻が追突する形で発生したこのクラッシュは、野尻に責任があると判定されており、彼自身もレース後に大湯に対する謝罪の意を示していた。ふたりは奇しくも、スーパーGTではARTAの8号車を走らせるチームメイト同士であり、スーパーフォーミュラ第3戦の1週間半後に行なわれるスーパーGT第2戦への影響を心配する声もあがっていた。
ただ、大湯はレース直後から一貫して野尻を責める気持ちは一切ないと話している。今回の富士戦の搬入日でも、野尻と大湯が笑顔で談笑する姿が各所で見られた。ドライバー同士のいざこざを嫌う大湯の平和主義的な一面も、これに寄与しているのかもしれない。
大湯はスーパーフォーミュラのレースで感情を爆発させたことについて、接触した野尻に対する感情ではなく、何としても勝たなければいけない状況で不運によりレースを落としたことに対する悔しさだと強調している。ただ逆に言えば、スーパーGTでのチームメイト同士のわだかまりは一切ない一方で、SFでの“リタイア”という結果は未だ彼に重くのしかかっているようだ。
「GTに向けての気持ちの切り替えという点ではできていますが、あのレース結果はシーズンを通して痛く残るものだなと思います。それだけ大事なレースだったし、結果を残さないといけない大会でした」と語る大湯。彼がマイクを通して多くを語ることはないものの、開幕ギリギリで実現した参戦体制ということもあり、厳しいチーム状況であることが見て取れる。
Photo by: Masahide Kamio
しかしそんな悔しさも、スーパーGTに持ち込むことは一切ないと語る大湯。スーパーフォーミュラ鈴鹿戦からのインターバルで、野尻とどのようなコミュニケーションをとっていたかについて、彼は次のように答えた。
「クルマ、タイヤなど検討しないといけない部分などについての、いたって普段通り(のコミュニケーション)でした」
「SFで何かがあったからといって、GTに何かを持ち込むことは全くもってありません」
開幕戦3位という結果で表れた大湯と野尻のコンビネーションは、外野の心配をよそに、これまで通り、もしかするとこれまで以上のレベルに達しているのかもしれない。
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