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戦友の救いもあり、苦難のスーパーGT開幕戦を戦い抜いたTEAM SARD。脇阪監督「今年は成績を意識し、古豪復活を」と気合い十分

TGR TEAM SARDの脇阪寿一監督は、チームに加入して4年目となる2023年のスーパーGTシーズンに向け、今季は結果を意識して戦っていくと意気込んだ。

#39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra

Masahide Kamio

 関口雄飛、中山雄一という2年目のコンビでスーパーGTのGT500クラスを戦うTGR TEAM SARDは、開幕戦岡山を8位で完走した。シーズンを通して安定してポイントを積み重ねることが重要なスーパーGTにおいて、開幕から入賞を果たしたことはまずまずの滑り出しと言える。ただそれ以上に、彼らにとって岡山戦は、チームの結束を一層強めたという点で大きな意味のあるレースとなった。

 レースウィークを通して雨に見舞われた開幕戦。土曜午前の練習走行もその例にもれず悪コンディションだったが、中山がドライブする39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraはモスエスでコントロールを失いバリアにクラッシュ。中山は無事だったものの、マシンは大きなダメージを負ったため、チームは同日午後の予選を欠場して修復作業にあたった。

 夜通し行なわれた作業の甲斐あって、決勝のグリッドにマシンを並べることができたTEAM SARD。その左リアのタイヤハウス付近には、GT300クラスに参戦するLM corsaのステッカー、そして手書きのサインと“感謝”の文字があった。

 SARDの面々は、メカニックが自チームのピットで車体の修復作業にあたる中で、それと並行して近藤尚史チーム代表や脇阪寿一監督らを含めたチームスタッフがTCD(トヨタカスタマイジング&ディベロップメント)のピットで、スペアパーツにカラーリング用のカッティングシートを貼り付ける作業を行なっていた。慣れない作業に手を焼いていた彼らだったが、TCDの隣にピットを構えていたLM corsaのスタッフがそれを見てサポートに名乗りを上げ、その数がひとり、ふたりと増えていった。

 

Photo by: Motorsport.com / Japan

「彼らも『手伝ったるわ』という感じではなく、『GT500のマシンを触れて嬉しい』『自分だけ500のマシンを触って(ずるい)』という感じで、ひとり、またひとりと増えていきました。これは、僕らに気を遣わせないように言ってくれたのだと思います」と振り返る脇阪監督。人の温かさに触れたことで、チームとしてもより一層結束を強めることができたと語った。

「OTG(大阪トヨペット/LM corsaの母体)の方がいなければ、僕たちのマシンはカーボン剥き出しの上にスポンサーロゴを貼る、という部分が多々あったと思います」

「『ライバル』って日本語にすると『敵』になりますが、それはちょっとイメージが違うような気がしています。相手をリスペクトしながら、その素晴らしい相手を上回るからこそ、そこで得た結果が素晴らしいものになるんです」

「クラッシュは大金がかかるのでチームにとっても大きなマイナスですし、レースも失うし、スポンサーにもファンにも迷惑をかけるので、本来ネガティブな要素しかありません。ただ、今回クラッシュを通して人の温かさなどに触れたことで、我々もまたひとつ成長でき、絆が深まった……そう感じられる岡山戦でした」

■課題のエンジニア体制を強化し、「ひとつ上のギヤでタイトルを獲りにいく」

 岡山でチームの絆を深めたSARDは、今季からエンジニアリング体制の強化にも成功している。

 2020年から脇阪監督体制となったSARDだが、チームの体制変更の最中だったこともあって長らく確固たるエンジニアリング体制を構築することができずにいた。昨年に関しても、近藤氏がチーム代表との兼任という形でエンジニア陣に加わるような状況だったようだ。

 そして今季からは、スーパーフォーミュラで長らく関口とコンビを組んでいた柏木良仁エンジニアを招聘。実績あるエンジニアの加入で「ようやく普通にエンジニアリングをやっていただける状況になった」という。

「今年の僕たちは成績を意識して、ひとつ上のギヤで、タイトルを獲りにいくことを目標にしています。最低でもトヨタ勢の中でトップをとる……そこを意識して、古豪サードの復活を実現させたいです」と語る脇阪監督。彼はチームルマンの監督に就任して4年目の2019年にチームを王座に導いたが、SARD加入4年目の今季はより一層気合いが入っているようだ。

2019年は大嶋和也、山下健太と共にGT500のタイトルを獲得

2019年は大嶋和也、山下健太と共にGT500のタイトルを獲得

Photo by: Masahide Kamio

「僕はルマンを預かって4年目でタイトルを獲りましたが、SARDでも今年4年目になります」

「これで今年タイトルを獲れたら、これから先、“脇阪の4年目”を人々が意識してくれるようになり、僕たちの4年目の攻めをライバルが脅威に感じてくれると思います。そういったものを積み上げていかないといけないですし、今後にも繋がっていくと思うので、僕の中で今年はものすごく気合いの入った1年になっています」

 
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