ヤマハWSBK、ラズガットリオグルと2年の契約延長を発表。MotoGP転向の噂は消滅へ
ヤマハはスーパーバイク世界選手権に参戦中のトプラク・ラズガットリオグルと2年間の契約延長で合意。これによりMotoGP転向の噂も収束に向かうことになった。

スーパーバイク世界選手権(WSBK)にPata Yamaha with BRIXXから参戦しているトプラク・ラズガットリオグル。7月2日になりヤマハは彼と2年の契約延長で合意したと発表した。
6月末にマーベリック・ビニャーレスのヤマハMotoGP離脱が発表されて以来、ラズガットリオグルは2022年にMotoGPに転向し、ペトロナス・ヤマハSRTに加入する可能性があると噂されていたが、今回の契約延長でその可能性はひとまず無くなった。
契約延長によりラズガットリオグルは2023年末まではWSBKでの戦いを続けることになったが、彼は将来的なMotoGP転向の可能性を完全に否定しているわけではない。
ヤマハとの契約延長に際し、ラズガットリオグルは以下のようにコメントしている。
「ヤマハは家族のように感じられているし、もう2年間の契約を結ぶことができて本当に嬉しく思っている」
「2020年にチームに加入して以来、バイクは凄く改善してきたと思う。だから僕にとってこの決定は簡単なものだった」
「今年、僕らはチャンピオンシップ争いを演じていて、トップへ非常に接近している。Pata YAMAHA with BRIXXで僕の周囲には最高のスタッフが揃っていて、目標達成に向けて助けてくれている」
「僕はWSBKのパドックが好きだし、ここでのレースをすることが幸せだ。MotoGPは将来的に考えるかもしれないけど、今は完全にWSBKでの仕事に集中している」
「契約延長を実現するために動いてくれたすべての人に感謝している。今、僕はヤマハと歩む将来を楽しみにしている」
ラズガットリオグルはヤマハ2年目の今季、第2戦エストリルと第3戦ミサノにおいて6レース連続で表彰台を獲得。チャンピオンシップをリードするジョナサン・レイ(カワサキ)に20ポイント差で食らいついている。
なおヤマハWSBK代表のポール・デニングはビニャーレス離脱発表前に行なわれたインタビューで、MotoGPパドック内部の人々が20代半ばのライダーを起用することを厭わなくなれば、ラズガットリオグルがMotoGPへ移るチャンスはまだあると語っていた。
「私としては、年齢はあまり重要ではないと思っている。トプラクは今年25歳になるが、彼のような選手がMotoGPに行くのは遅すぎるだろうか?」と、デニング代表。
「肉体、そして精神面や才能の観点から言って、それは間違いなくノーだ。数字を見て何人かは『2年後には27歳だ……』と考えるかもしれない。MotoGPパドックでは年齢に固執する傾向があるように思える」
「WSBKにも若手ライダーはいるが、ジョナサンやチャズ(デイビス/Team GoEleven)のように才能と経験を備えたライダーもいて、彼らは明らかにアグレッシブでスピードを備えている。若いライダーでなければ仕事ができないという考えに固執しないことが重要だ」
ビニャーレス離脱にともない、ペトロナス・ヤマハSRTのフランコ・モルビデリがワークスチームに昇格すると噂されている状況で、同チームのもうひとりのライダー、バレンティーノ・ロッシは今季限りでの引退という見方も強い。
そのため彼らはライダー選定を行なっていく必要があるが、現時点での候補は第9戦オランダGPで同チームから代役参戦もしたWSBKライダーのギャレット・ガーロフ、Moto2にSRTから参戦するジャビ・ビエルヘとジェイク・ディクソンらとなっているようだ。
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