F1
フランケンシュタインは御免です。レッドブル代表、次世代マシンの電動化で「F1らしさ」が失われるかもと警鐘
F1は2026年に新テクニカルレギュレーションを導入することを目指しているが、F1チームからは電動化の弊害を危惧する声が挙がっている。レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表もそのひとりで、電動パワーの比率の見直しが必要だと主張している。

Jonathan Noble
公開日時: 2023/07/03 9:51
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レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は、2026年から導入される新レギュレーションがF1のレースを台無しにしないために“緊急の対応”が必要だと語っている。
motorsport.comが既に報じた通り、いくつかのF1チームは2026年に導入されるテクニカルレギュレーションに基づくシャシーとパワーユニット(PU)がサーキットでどのような動きをするのかを懸念しており、レギュレーション変更による影響をより詳細に分析するようFIAに対して求めている。
2026年シーズンから導入される新PUレギュレーションは既に確定しており、内燃エンジンと電動モーターの出力割合をおおよそ50対50にすることとなっている。しかし、その電動化を推進するという方向性が裏目に出て、サーキットによっては1周のうちにデプロイメント切れ(走行中にバッテリーに充電された電気エネルギーが空になってしまう状態)を起こす可能性があると指摘されている。
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FIA側は、状況はコントロールできており、心配するのは時期尚早だと考えている。しかしレッドブルのホーナー代表は、F1が何を起こるか慎重になる必要があるとして、電動領域への依存を減らす方が良いのではないかと示唆している。
「手遅れになる前にすぐ対処する必要があるのは、内燃パワーと電動パワーの比率を見直すことだろう」
オーストリアGPの際に彼はそう語った。
「技術的なフランケンシュタインを作らないようにしなくてはいけない。アクティブエアロでシャシーを補って、トウやDRSもない状態でバトル性能が影響を受ける程度まで空気抵抗を減らす必要がある。事実上、その時点でもそういう状態で走ることになるからね」
「さらにPUの特性上、内燃エンジンはバッテリーを充電するための発電機にはならないんだ」
Sergio Perez, Red Bull Racing RB19, Lewis Hamilton, Mercedes F1 W14, Carlos Sainz, Ferrari SF-23
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
ホーナーは、この問題を解決するのは複雑なことではないと考えている。単に内燃エンジンの出力割合を5%増やすだけで十分だと彼は示唆しており、この問題を正しく解決することは非常に重要だと彼は言う。
「我々にはまだ2年半の猶予があり、もしわずかでも是正されれば、シャシーにとってより良いプラットホームとなる可能性がある」とホーナーは言う。
「一方で、シャシーのレギュレーションはまだ未定で、確約されていない。我々はそのような妥協に対応しようとしている」
「技術的な観点と、F1とは何かという最も重要な観点の両方から、物事を総合的に見る必要がある」
「F1はホイール・トゥ・ホイールのレースでなければならない。その挑戦を失い、ドライバーがバッテリー(の充電量)を回復させるためにストレートでシフトダウンするようなことがあってはならない」
「FIAがこの問題をかなり深刻に受け止めていることは知っている。高度なシミュレーションで、この問題を非常に注意深く見ている」
またアルファロメオのチーム代表を務めるアレッサンドロ・アルンニブラビは、チームの母体であるザウバーがアウディをPUパートナーに迎えて臨む2026年シーズンに向けて、PUレギュレーションはF1にとって良いモノだと語っている。
しかしシャシーのテクニカルレギュレーションと並行して、PUレギュレーションの改善点を見つけ微調整することには同意している。
「もちろん、F1のDNAを守ることが重要だから、常に改善できるということには同意する」
「アウディにとっては、この新しいレギュレーションは重要であり、彼らがF1に参戦する後押しとなった。アウディが参戦し、新たなメーカーにとって(F1が)魅力的であるということは、全ての関係者にとって重要なことだと思う」
「持続可能性を重視することは、自動車メーカーにとって極めて重要で、全ての関係者が良いマシンで良いショーを作るために努力している」
「では比率の問題はどうだ? 難しいが、クリスチャンが言った通り、全体的なアプローチが必要だということには同意する。PUだけの問題ではなく、全体的なパッケージ、シャシーやエンジン(を含めて)の問題だ」
ホーナーはまた、2026年からのPUレギュレーションに関するもうひとつの問題としてバッテリーの重量増を挙げており、その影響は“絶大”だと語っている。
「重量が2026年の大きな影響のひとつだ」とホーナーは言う。
「冷却によって既にスポーツカー並みの重量に近づいているマシンで、30kgもの変動が起きることになるんだ」
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