アルファタウリ代表、混乱を切り抜けダブル入賞に満足げ「予選の時点では、ユウキが7番手になるとは思ってもみなかった」
アルファタウリ・ホンダのフランツ・トスト代表は、F1第11戦ハンガリーGP決勝でダブル入賞を果たした両ドライバーを称賛した。特に、予選16番手からスタートした角田裕毅が6位入賞を果たしたことは予想外だったと語った。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
アルファタウリ・ホンダのチーム代表を務めるフランツ・トストは、サバイバルレースとなったF1第11戦ハンガリーGP決勝を生き残り、ダブル入賞を果たしたピエール・ガスリーと角田裕毅を称賛した。
土曜日に行なわれた予選では、角田はグリップ不足に悩み予選Q1敗退の16番手に沈んだ。その一方、チームメイトのガスリーは予選Q3まで進出し、トップチーム4台を除く“ベスト・オブ・ザ・レスト”の5番手を獲得した。
日曜日の決勝レースでは、それまでのセッションとは打って変わり、スタート前から路面を雨が濡らす状況に。全車が軽い雨用のインターミディエイトタイヤを装着し、グリッドからスタートすると、ターン1でメルセデスのバルテリ・ボッタスがブレーキングで止まりきれず、レッドブル勢やマクラーレンのランド・ノリスを玉突き的に弾き飛ばした。ガスリーも接触を避けるべくランオフエリアへ飛び出し、大きく順位を落としてしまった。
一方、後方からスタートした角田は混乱を切り抜け、一気に5番手に浮上。角田は、ピットタイミングを誤ったメルセデスのルイス・ハミルトンが後退したことで、一時は4番手も走行した。
ガスリーは順調に順位を回復し、戦略の異なる角田との順位入れ替えもあり6番手フィニッシュ。角田はレース終盤にスピンする場面もあったが、ガスリーの後ろで自身最高位の7番手フィニッシュを果たした。
レース後、2番手でチェッカーを受けたアストンマーチンのセバスチャン・ベッテルに燃料規定違反の失格裁定が出された。そのため順位は繰り上がり、ガスリーが5位、角田が6位となった。しかし、アストンマーチンが裁定に提訴する意思を表明しているため、結果は暫定となっている。
レース後、トストは直近のライバルであるアルピーヌの勝利やアストンマーチンの表彰台獲得を踏まえると”大満足”とはいかないものの、ポイントをチームへ持ち帰った両ドライバーと彼らを支えたチームを褒め称えた。
「6番手と7番手でフィニッシュして、何より両マシン共に無事チェッカーを受けることが出来た」とトストは言う。
「一方で、(1周目の)ターン1はとても運が良かった。というのも、ピエールは他車との接触を避けるために、ランオフエリアに行く必要があったからね。そこで彼はかなりのポジションを落としてしまった」
「そして、ユウキも1周目で5番手に浮上するなど、素晴らしい仕事をしてくれた。その後はもちろんタイヤ交換もあり、ピエールも追い上げてきた」
「最後に、戦略から何から何まで、チームは良い仕事をしたと言わなければならない。我々はポイントを獲得できたが、直接のライバルである2チーム(アルピーヌとアストンマーチン)は更に良い仕事をした。一方はレースに勝ち、もう一方は2位でフィニッシュしたのだから」
「とは言え、我々は競争力のある良いパッケージのマシンを手にしていると思う。シーズン後半で反撃に転ずるチャンスはあるはずだ」
ガスリーはファステストラップ狙いのピットストップも実行し、最終周に1分18秒394をマークしファステストラップの1ポイントも合わせて獲得した。
また、ドライバースワップについて無線で角田が怒りを示していたことについて尋ねられたトストは、こう答えた。
「自分のポジションを明け渡さなければいけない状況で、怒らないドライバーなどいると思うか?」
「でもピエールのほうが速かった。そして、何よりピエールとは別の戦略を考えていた。だから入れ替えを行なったのだ」
「それを行なって、ファステストラップのためのピットストップをすることもできた。これは入れ替えを行なう前から念頭に置いていたことだ」
「(ファステストラップを記録して)歴史に名を残すなどと言ったことは興味ない。我々が気にするのはポイントだけ。1ポイントだけだよ」
ハンガリーGPで、2021年シーズンのF1も気づけば11戦が終了した。ガスリーをチームの中核に据え、FIA F2から昇格したルーキー角田を迎え入れた今シーズンの前半をトストは高評価しているようだ。
「このシーズン前半は良いモノだったと言える。ほぼ全てのレースで競争力を発揮することができた。ハンガリーGP前のオーストリアやシルバーストンでの過去3レースでのパフォーマンスには喜べないがね」
「でもここハンガリーでは、金曜日から続けて良いパフォーマンスを示すことができた。ピエールがフリー走行1回目で5番手、フリー走行2回目では6番手だった。彼にはペースがあって、予選でも5番手を獲得した。今回のクラッシュの煽りを食らわなければ、5位でフィニッシュ出来ていたかも知れない」
「それでも彼は6番手でチェッカーを受け、2台目も7番手だった。土曜日の時点では、ユウキが7番手に入れるとは思ってもみなかったから、想像以上に良い結果だ」
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