写真:: Sutton Images
F1第16戦、鈴鹿サーキットで行われた日本GPの予選は、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が圧巻のパフォーマンスでポールポジションを獲得した。
予選スタート時の気温23度、路面温度は27度。午前中のフリー走行3回目(FP3)とあまり変わらないコンディションでセッションが始まった。
FP3でクラッシュを喫したメルセデスのバルテリ・ボッタスはすでにコックピットに座っているが、フェラーリのキミ・ライコネンは修復したマシンのアライメントを取っているような状態で18分間で争われる予選Q1がスタート時間を迎えた。
Q1:グロージャンのクラッシュで赤旗終了
予選直前に行われた、デモランのマシンからこぼれたオイルの処理跡が残ることもあってか、メルセデスのルイス・ハミルトン、フェラーリのセバスチャン・ベッテルはソフトタイヤでコースイン。タイトルを争うふたりは、コース上にマシンが少ない中でタイムを計測。1分29秒507をマークしたハミルトンがトップに立った。
ボッタスはスーパーソフトタイヤでアタックに入ったものの、デグナー2つ目でコースオフ。FP3のライコネンと同じように挙動を乱したが、なんとかダメージを免れ、アタックを仕切り直し2番手となった。残り時間12分を切り、ライコネンもマシン修復が完了しピットアウトした。
スーパーソフトタイヤでアタックしたレッドブルのマックス・フェルスタッペンが、コース前半で全体ベストを叩き出し、レコード更新を期待されたが最終的に1分29秒181で届かず。直後に、ソフトタイヤ3度目のアタックでタイムを更新したハミルトンがトップを獲り返した。フェルスタッペンの同僚であるダニエル・リカルドは6番手となった。ライコネンはスーパーソフトタイヤで2番手までタイムアップし、ピットに戻った。
残り時間2分を切り、予選Q2進出を目指しアタックに各車が向かう中、ロマン・グロージャン(ハース)がターン5でクラッシュしてしまった。マシンの挙動に苦しむグロージャンは、S字をまとめることができずコースオフすると、タイヤバリヤにフロントから突っ込みマシンが大破。これで赤旗が掲示され、予選Q1はそのまま終了となった。
16番手のグロージャン以下、ピエール・ガスリー(トロロッソ)、ランス・ストロール(ウイリアムズ)、マーカス・エリクソンとパスカル・ウェーレインのザウバー勢がノックアウトとなった。
ストロールは、セルジオ・ペレス(フォースインディア)にアタックされたと訴え、怒りを露わにしていた。
Q2:ハミルトンがレコード更新。アロンソ10番手でQ3へ
ハミルトンがまずスーパーソフトタイヤでコースイン。一方で、ギヤボックス交換で5グリッドペナルティを受けているボッタスとライコネンは、ソフトタイヤでアタックに向かった。
アタックを完璧にまとめきったハミルトンは、驚愕のタイムをマーク。1分27秒819を叩き出し、2006年にミハエル・シューマッハーが持っていたコースレコード(1分28秒954)を1秒以上更新して見せた。
ベッテルは0.663秒届かず2番手。続々とトップ3チームが好タイムを出していき、5番手のリカルドまでが従来のコースレコードを上回り、今年のF1マシンの速さをまざまざと見せつけた。
残り3分、7番手以下の中団チームがコースイン。彼らのほか、マシンアジャストのためかハミルトン、ベッテル、ボッタスもピットを離れた。
フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)がタイムを更新し、Q2敗退圏内から脱出し10番手。代わって、チームメイトのストフェル・バンドーンが11番手となりQ3へ駒を進めることができなかった。
12番手以降はニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、ケビン・マグヌッセン(ハース)、ジョリオン・パーマー(ルノー)、カルロス・サインツJr.(トロロッソ)。彼らはここでグリッド確定となった。
Q3:ハミルトンがベッテル圧倒、鈴鹿で初ポールポジション
セッションスタートとともにボッタスがコースイン。ハミルトンがそれに続いた。アロンソはピットで機を伺った。
ボッタスは1分27秒986という好タイムをマークするが、それをさらに上回ったのがハミルトン。1分27秒345というタイムで、Q2で記録した自身のコースレコードをあっさりと塗り替えた。
ベッテルは1分27秒797と、ハミルトンのQ2タイムを上回ったものの、ハミルトンはさらに一歩先を行った。ライコネンはデグナーでまたしても飛び出し、タイムを記録せずにピットに戻った。
レッドブル勢はリカルドが5番手、フェルスタッペンが6番手。フェルスタッペンはオーバーステアを無線で訴えた。
残り時間3分、全車がコースへ。ハミルトンはセクター1でさらにコンマ1秒短縮。最終的に1分27秒319とし、3度目のコースレコード更新。ボッタスは最後のアタックでタイムを伸ばし、2番グリッドを獲得した。
ボッタスには5グリッドダウンのペナルティがあるため、メルセデスのフロントロウ独占とはならないが、最大のライバルであるベッテルを2台が上回ってみせた。ハミルトンは鈴鹿で自身初、通算では71回目のポールポジション獲得となった。
ベッテルは最後のアタックで自己ベストを更新したものの、3番手止まり。ハミルトンに0.472秒及ばなかった。ボッタスと同じく、5グリッドダウンのペナルティを受けるライコネンは、6番手がやっと。ベッテルを援護するにはかなり離れた位置からのスタートとなる。
4番手にはリカルド、5番手にフェルスタッペン。ハミルトンとは1秒近くの差をつけられた。
ビッグ3チームの後ろは、エステバン・オコンとセルジオ・ペレスのフォースインディア勢、ウイリアムズのフェリペ・マッサが続いた。
アロンソは10番手。35グリッド降格のペナルティがあるため、最後尾からのスタートが決定しているものの、ホンダのホームでなんとか意地を見せた。
タイトル争いを繰り広げるハミルトンとベッテルがフロントロウに並ぶ大注目の決勝は、明日14時からスタートする。
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