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F1分析|ついに勝ったメルセデス。しかし遺恨が生じるのを避けるため、2ストップ作戦を選んだ?

サンパウロGPを制したのは、メルセデスのジョージ・ラッセルだった。レースペースを分析すると、メルセデスは1ストップでも十分に走り切れたように思うが、後々遺恨が残るのを避けるために、2ストップ作戦を選択したように見える。

George Russell, Mercedes AMG, 1st position, Lewis Hamilton, Mercedes AMG, 2nd position, congratulate each other in Parc Ferme

写真:: Andy Hone / Motorsport Images

 F1サンパウロGPで、メルセデスがついに勝った。

 今シーズン序盤は大いに苦しんだメルセデス。予選Q1敗退という危機的状況に陥ったこともあった。しかしそこから徐々に上昇曲線を辿り、ついにインテルラゴスで表彰台の頂点に立った。しかもメルセデスの2人が、激しく優勝争いを繰り広げ、1-2フィニッシュ。これ以上ない形での復活劇だった。

 ただメルセデス勢は、見た目以上に圧勝だったかもしれない。というのも、彼らは他が2ストップや3ストップの戦略を採る中、1ストップで走り切ることも不可能ではなかったように思われるからだ。

F1サンパウロGP決勝レースペース分析:トップ4

F1サンパウロGP決勝レースペース分析:トップ4

Photo by: Motorsport.com / Japan

 これは、上のレースペースの推移を示したグラフを見ていただければ一目瞭然である。青い線で示されたセルジオ・ペレス(レッドブル)や、赤い線で示されたカルロス・サインツJr.(フェラーリ)がデグラデーションに苦しんでいるように見える中、メルセデスのそれは非常に小さかったのだ。

 第1スティントでのメルセデス2台のペースの落ち方は、特にフェラーリに比べれば非常に小さい。第2スティントでも、ラッセルのペースもハミルトンのペースも、ほとんどデグラデーションが見られない。特にラッセル(黄緑)のデグラデーションはゼロと言える。そんな中でも38周目に一旦ペースを上げていることから、かなり余力を残し、タイヤマネジメントをしながらの走行だったことが垣間見える。

 そういう意味では、ラッセルもハミルトンも、2回目のピットストップをする意味はあまりなかった。しかしあくまで保険をかける形での2ストップ作戦だったのだろう。

 ただその順番については、少し邪推をしてしまいたくなる。

 メルセデスは48周目にまずハミルトンをピットに呼び戻し、2回目のタイヤ交換を行なった。しかし当時のハミルトンは「なぜなんだ! まだタイヤは良いって」と無線で語っていた。

 本来ならばメルセデスとしては、ラッセルを先にピットに呼び戻すはずだ。というのも、ラッセルは25周目に1回目のピットストップを行なっていたが、対するハミルトンの1回目のピットストップは30周目……つまりラッセルの方が5周長く使ったタイヤを履いていたので、セオリーとしてはラッセルを先にピットストップさせるのが筋だ。

 しかし実際にはハミルトンを先にピットに呼び込んだ。これは先に申し上げた通り、1ストップで走り切れたというパフォーマンスと関係が深そうである。

 もしラッセルを先に2回目のピットストップを行なわせていれば、その時点でハミルトンの12〜13秒程度後方でコースに戻ったはずだ。その後ハミルトンが素直にピットに入ればいいが、もしピットからの指示に従わず1ストップで走り切ってしまえば、そのまま優勝してしまう可能性もあった。そうなれば、ラッセルとチームの間に遺恨が残るのは必至。それを避けるために、まずはハミルトンをピットストップさせ、続いてラッセルを呼び込んだということだろう。

 今回はチームオーダーをめぐる件で、レッドブルとフェラーリには共に遺恨が残った。メルセデスのピット戦略は、これを避けるためのクレバーな選択だったと言うことができそうだ。

 
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