F1ハンガリーGP予選:ロズベルグ、執念の最終アタックで乱戦の予選を制す
F1ハンガリーGPの予選が行われ、メルセデスのニコ・ロズベルグがポールポジションを獲得した。
写真:: XPB Images
なんと赤旗中断4回。大混乱の予選Q1
ハンガリーGPの予選は大雨に見舞われた。セッション開始は現地時間の14時の予定だったが、非常に激しい降雨があり、路面の水量が非常に多かったため、開始時間が20分遅らされた。
14時20分に予選Q1がスタート。雨は小降りにはなったものの、コース上の水の量は非常に多く、全車フルウエットタイヤを装着してコースインしていく。しかし、また数分後に激しい降雨があるとの予報があり、各ドライバーとも早々にタイムを計測したいところだ。
フォースインディアの2台が1-2、3番手にフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)がつけるという状況の中、予報された雨が襲来。前も見えないほどの非常に強い雨であり、セッション残り13分8秒というところで赤旗が掲示され、セッションが中断されてしまう。
ようやく雨が収まった現地時間の14時40分からセッション再開。早々にレッドブルのマックス・フェルスタッペンがトップタイムを記録し、これをダニエル・リカルドが上回る。そしてその直後、ザウバーのマーカス・エリクソンが濡れた路面に足をすくわれてスピン! そのままコース脇のウォールにクラッシュしてしまう。これでセッションは9分を残して再び赤旗中断。非常に荒れた展開の予選となった。
14時55分からセッションが再開。多くのマシンがウエットタイヤを履くが、レッドブルの2台、ベッテル、ウイリアムズの2台などは路面は好転したと判断し、インターミディエイトを履いてコースインする。しかし、今度はそのインターミディエイトを履いたウイリアムズのフェリペ・マッサがクラッシュ。3回目の赤旗中断となる。
現地時間の15時7分からセッション再開。残り時間は5分20秒である。今度は殆どのマシンがインターミディエイトを装着してコースインし、まずアロンソがトップタイムを記録。その後ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのメルセデス2台がこれを更新。フェラーリのセバスチャン・ベッテルが4番手になったところで、今度はリオ・ハリャントがクラッシュ。なんと4度目の赤旗中断となってしまう。ただ、残り時間は1分18秒であり、これでQ1は終了となる。
急速に改善するコンディション。ライコネン、タイミングが合わずQ2脱落
現地時間の15時19分から予選Q2がスタート。全車がインターミディエイトタイヤを履いてコースインするが、上空には青空が広がり、日も差している。そのため、ライン上は急速に乾いていく。
メルセデスの2台がまずは1-2体制を築くが、これを0.3秒上回ってリカルドがトップに浮上。タイムは1分32秒フラットであり、徐々にドライタイヤのタイムに近づく。そしてハミルトンが1分31秒571でトップを奪う。
しかし、残り7分というところで、ウイリアムズのバルテリ・ボッタスがスーパーソフトタイヤを履いてコースイン。リカルド、アロンソ、ベッテルらも、これに倣った。
やはりコンディションはドライ向きで、ボッタスがあっさりと首位に浮上。アロンソ、セルジオ・ペレス(フォースインディア)、そしてベッテルらが次々とトップタイムを更新していく。
残り2分というところで、アロンソが1分26秒047でトップタイム。2番手にハミルトン、3番手にフェルスタッペンである。ただ、路面はさらに改善。ラスト1周の勝負となりそうだ。
キミ・ライコネン(フェラーリ)、カルロス・サインツJr.(トロロッソ)、ベッテル、アロンソと目まぐるしくトップが入れ替わっていく。そして最終的にはフェルスタッペンがトップタイムでQ2終了。以下、ロズベルグ、リカルド、アロンソと続いた。ハミルトンは10番手でギリギリQ2突破。マクラーレン・ホンダは初めて2台揃ってのQ3進出となった。
11番手のグロージャンは、ハミルトンからわずか0.1秒遅れ。また、ライコネンは走行タイミングが悪く、14番手でQ2脱落を喫してしまった。
執念のロズベルグ。最後まで諦めずPP獲得
約1時間遅れで始まった予選Q3。ベッテルとボッタス以外の全車が、セッション開始とほぼ同時にコースイン。当然、装着するタイヤはスーパーソフトだ。
最初にトップタイムを記録したのはロズベルグだが、すぐにハミルトンがこれを上回る。後方からはリカルドがセクター2最速で飛んでくる。しかし、セクター1と3で及ばず、0.6秒遅れの3番手まで。フェルスタッペンは4番手だ。コースインのタイミングを遅らせたベッテルは、トラフィックを避けることに成功したものの、レッドブルにも及ばない。
残り2分前後というところで、一度ピットに戻っていた各車がコースイン。最後の1周に勝負をかける。フェルスタッペンはコースインのタイミングが遅く、最後のアタックに入ることができなかった。
ただ、セクター2でアロンソがスピン。後方を走っていたマシンの多くは、イエローフラッグを見てアタックを諦めてしまう。しかし、ロズベルグは諦めなかった。イエローフラッグ区間では一瞬スピードを緩めたものの、改善していく路面状況も味方し、ハミルトンを0.143秒上回るトップタイムを記録。ポールポジションを獲得することになった。以下ハミルトン、リカルド、フェルスタッペン、ベッテル、サインツJr.と続き、マクラーレンはアロンソ7位、バトン8位と好位置をキープした。
前戦イギリスGPの結果、ランキングで1ポイント差まで迫られてしまったロズベルグ。しかし執念のアタックで、ポールポジションをもぎ取って見せた。ハミルトンに傾いた流れを、再び引き戻すことができるのか? 明日の決勝レースは目が離せない。
スタートは日本時間の21時の予定だ。
F1ハンガリーGP予選結果
Cla | Driver | Chassis | Engine | Time | Gap |
---|---|---|---|---|---|
1 | Nico Rosberg | Mercedes | Mercedes | 1'19.965 | |
2 | Lewis Hamilton | Mercedes | Mercedes | 1'20.108 | 0.143 |
3 | Daniel Ricciardo | Red Bull | TAG | 1'20.280 | 0.315 |
4 | Max Verstappen | Red Bull | TAG | 1'20.557 | 0.592 |
5 | Sebastian Vettel | Ferrari | Ferrari | 1'20.874 | 0.909 |
6 | Carlos Sainz Jr. | Toro Rosso | Ferrari | 1'21.131 | 1.166 |
7 | Fernando Alonso | McLaren | Honda | 1'21.211 | 1.246 |
8 | Jenson Button | McLaren | Honda | 1'21.597 | 1.632 |
9 | Nico Hulkenberg | Force India | Mercedes | 1'21.823 | 1.858 |
10 | Valtteri Bottas | Williams | Mercedes | 1'22.182 | 2.217 |
11 | Romain Grosjean | Haas | Ferrari | 1'24.941 | 4.976 |
12 | Daniil Kvyat | Toro Rosso | Ferrari | 1'25.301 | 5.336 |
13 | Sergio Perez | Force India | Mercedes | 1'25.416 | 5.451 |
14 | Kimi Raikkonen | Ferrari | Ferrari | 1'25.435 | 5.470 |
15 | Esteban Gutierrez | Haas | Ferrari | 1'26.189 | 6.224 |
16 | Felipe Nasr | Sauber | Ferrari | 1'27.063 | 7.098 |
17 | Jolyon Palmer | Renault | Renault | 1'43.965 | 24.000 |
18 | Felipe Massa | Williams | Mercedes | 1'43.999 | 24.034 |
19 | Kevin Magnussen | Renault | Renault | 1'44.543 | 24.578 |
20 | Marcus Ericsson | Sauber | Ferrari | 1'46.984 | 27.019 |
21 | Pascal Wehrlein | Manor | Mercedes | 1'47.343 | 27.378 |
22 | Rio Haryanto | Manor | Mercedes | 1'50.189 | 30.224 |
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