マクラーレンCEO、“アブダビ問題”に関するFIAの説明責任を追及「二度とこのようなことが起こらないように」
マクラーレンのザク・ブラウンCEOは、F1アブダビGPでの出来事に関するFIAの報告には透明性が必要だとして、明確な説明を求めている。
写真:: Jerry Andre / Motorsport Images
2021年のF1アブダビGPでは、レース終盤のセーフティカー運用がタイトル争いの行方を左右したため、大きな論争となった。統括団体であるFIAはこの一件に関して調査を開始した。
しかし、マクラーレンのザク・ブラウンCEOは、FIAがミスを隠蔽しようとするのではないかという懸念もある中で、実際に何が起こったのか、なぜそのような決定がなされたのか、きちんと説明することがF1の信頼のために重要であると考えている。
ブラウンは、2022年シーズンが開幕してしまえば論争は鎮静化するだろうと考える一方で、FIAには“アブダビ問題”を真剣に扱う責任があるとも感じているのだ。
アブダビ問題がF1のイメージを損なう可能性について尋ねられたブラウンは、次のように答えた。
「スポーツにおけるあらゆる論争は、次のシーズンが始まると同時に収まりはじめると思う」
「しかし、FIAは何が起きたのか、どのように、そしてなぜ起きたのか、何が正しくて、何が間違っていたのかについて発表する必要があると思う。どういう形でもいいので、二度とこのようなことが起こらないように報告書を発表すべきだ」
FIAは、アブダビで起きた論争について、ファンやメディアが“誤解”をしていると述べているが、F1レースディレクターのマイケル・マシによって下されたセーフティカー運用に関する決定について、多くのF1ファンが不満を持っていることもまた事実だ。
ファンの中には、マシの決定がチャンピオン争いを面白くするための陰謀であったとまで言う者もいるが、ブラウンは決定に悪意があったとは考えていない。
「私は悪意のある決定だったとは思っていない」
「だから、このスポーツが腐敗しているなどという見方をする人たちに対しては、賛同しかねる」
「別の判断ができた可能性はあると思うか? おそらくイエスだ。ただ、私はFIAがどういう結論を出してくるかを待ちたい」
「スポーツの世界では、審判の判断に人々が納得しないことはよくあることだ。正しいこともあれば、間違っていることもある。それはとてもエキサイティングなモノだ。ただ、新しいシーズンが始まってしまうと、すぐに忘れることはないにしろ、過去のこととなってしまう」
ブラウンはまた、FIAがF1の運営をより広く見直す必要があるとも語った。というのも、彼はセーフティカーの規則以外にも変更の余地がある規則があると感じているのだ。
「私は、彼らが今後より良い決定を下すための結論に至るだろうと予想している」
「アブダビの結果は我々に影響を与えることはなかったが、私はただ前に進んでほしいと思っているのだ」
「ドライバーのペナルティに関しても、昨年はランド(ノリス)があと1回のインシデントでレースに出られなくなるところだったが、これは異常だ。ランドのドライブが危険だと思うことは一度もなかったからね」
「我々は残り7戦というところでFIAとF1に手紙を書き、ランドはペレス(セルジオ・ペレス/レッドブル)をコース外に押し出しただけで、接触することもなく出場停止になってしまうところだったと伝えた。私としては、ライセンスにたまる(ペナルティ)ポイントは危険なドライビングに関するものであるべきで、レーシングインシデントに関するものであってはいけないと思っている」
「ランドのことに関しては心配だったので、これらがクリアになるかどうかにも関心がある」
「皆はアブダビのことに集中しているけれど、私はこの2年間を振り返って、色々なことを清算しなければならないと考えている」
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