メルセデスF1は開幕戦までに復活するはず……ベッテルの確信
アストンマーチンF1のセバスチャン・ベッテルは、バーレーンでのプレシーズンテストで満足いく走りを披露できなかったメルセデスについて、開幕までに立ち直るだろうと考えている。

メルセデスは、バーレーンで行なわれたF1プレシーズンテストでトラブルに見舞われ、さらにふたりのドライバーが揃ってマシンのバランスに不満を示すなど、多くの不安要素を残したように見えた。しかしアストンマーチンのセバスチャン・ベッテルは、開幕までに立ち直ってくるはずだと考えているようだ。
メルセデスは、プレシーズンテスト3日間で1645kmの走行距離に留まった。これは全チーム中もっとも少ない走行距離であり、アルファタウリとアルファロメオがそれぞれ2284km、レッドブルが1997kmを走ったのとは対照的な結果。さらに昨年までのメルセデスは、テストで順調に走行距離を重ねるのが常だった……それとも対照的な形である。
そんな状況下のメルセデスは、少なくとも現時点では、レッドブルの後塵を拝しているように思われている。しかしベッテルは、メルセデスが開幕戦までに復調してくるのは間違いないと語る。
「メルセデスには、これまでの数年のような走行距離の”奇跡”がなかったと言っても過言ではない」
ベッテルはそう語った。
「しかし、彼らが最初のレースまでに復調してくると確信している。そしてレッドブルは彼らがすべきこと、つまり”挑戦”をすることになるはずだ。だから最有力のチームはメルセデスかレッドブルのどちらかになると思う」
ベッテル以外にも、メルセデスの復調を信じているドライバーは多い。その中のひとりは、メルセデスのジュニアドライバーであり、今季もウイリアムズのマシンを駆るジョージ・ラッセルだ。
「僕は上位の人たちのことをちゃんと見ていなかった。でも僕は、彼らにどうなっているのかを尋ねた」
そうラッセルは語った。
「彼らはメルセデスだよ。大丈夫だろう。僕はそれを確信している」
ベッテルが乗るアストンマーチンのマシンには、メルセデスのパワーユニットとギヤボックスが採用されている。しかし今回のテストでは、ターボとギヤボックスにトラブルが発生。アストンマーチンも順調なテストとは言えなかった。
しかしベッテル曰く、テストで発生したトラブルは、メルセデスのせいではない可能性もあるという。
「パワーユニットがメルセデス製で、ギヤボックスもメルセデスから供給されたものだというのは事実だ。でも、それらは既に僕らのマシンに取り付けられている。ある段階で関与し合うようなコンポーネントはたくさんあるんだ」
そうベッテルは語る。
「今のところ、問題の原因がどこにあったのか、正直に言うとまだ分からない。その根本的な部分を理解する必要がある。最終的にはどちらか一方ということになるけど、それは問題ではない。僕らは修正したり、対処する必要があるというだけなんだ」
「しかしさっきも言ったように、いろんなモノが合わさって機能している。外部から供給されたモノは何でもね。それをマシンに搭載して、動かす必要があるんだ」
Read Also:
最新ニュース
来季のドライバーはどうしよう? ウイリアムズ代表、育成サージェントのF2タイトル争いに嬉しい悲鳴
ウイリアムズのヨースト・カピト代表は、FIA F2で育成ドライバーのローガン・サージェントが活躍していることから、来季のドライバーラインアップ決定に頭を悩ませていると明かした。
ポーパシング対策のレギュレーション変更、さらに”奇抜”なソリューションの呼び水に? レッドブルが警鐘
F1はポーパシング対策としてレギュレーションの改定が検討されているが、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はFIAがレギュレーション変更をしっかりと整理しなければ、チームはさらに”奇抜”なデザインを追求する可能性があると警鐘を鳴らしている。
2022年F1前半戦総括|予選ではルクレールが7PPと圧倒も、戦略ミスとトラブル相次ぐ。フェルスタッペン大リード
2022年シーズンのF1も、束の間の夏休みに入った。ここまで予選ではシャルル・ルクレールが圧倒的な速さをみせてきたが、決勝では取りこぼしが目立ち、マックス・フェルスタッペンが勝利を重ねるという形に終わった。
ハミルトン、ベッテルが若いドライバーの模範となることを願う「自分たちの立場をより”大きなこと”に活かして欲しい」
ルイス・ハミルトンは、今季限りでF1を引退することを決めたセバスチャン・ベッテルのF1以外の問題に対して取り組んできた姿勢が、他のドライバーたちが自分達の立場を「はるかに大きな何か」のために活かす模範となることを期待している。