ジョアン・ミル、ミラーの危険な”体当たり”に憤慨「意図的な接触で、ライバルへの敬意がなかった」

スズキのジョアン・ミルは、MotoGPドーハGPのストレートで接触したジャック・ミラー(ドゥカティ)について、意図的にぶつかってきたと語った。

Joan Mir, Team Suzuki MotoGP

 スズキのジョアン・ミルは、MotoGP第2戦ドーハGPで接触したジャック・ミラー(ドゥカティ)を批判。時速200kmで”意図的”にぶつかってきたと話した。

 予選9番手から決勝レースに臨んだミルは、徐々にポジションを上げていき、13周目のターン10では5番手のミラーにアグレッシブにオーバーテイクを仕掛けた。この際、ふたりは軽く接触。するとその後、メインストレートでミラーがアウト側にいたミルに激しくぶつかる形で接触してしまった。

 この件はレースディレクションが審議を行なったが、レーシングインシデントだと判断された。しかしミルは、ミラーはミルがどこにいるかを十分に認識していたため、故意にぶつかってきたと考えており、スチュワードがミラーにペナルティを科さなかったことに疑問を抱いている。

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「ターン10でジャックとの間に起こったことだけど、ターン10がオーバーテイクできる唯一の場所だったので、僕は適切なポジションをとったんだ」と、ミルは語った。

「そして彼は、アウト側のラインを維持するために、アウトサイドに留まった」

「僕たちは少し接触して、僕はバイクを立て直した……リスキーな動きだったことは理解しているけど、限界は超えていなかったので問題はない。避けることが出来なかったので、謝る意味で足を動かしたんだ」

「そして同じラップの最終コーナーで膨らんでしまい、コースに戻ってくるとジャックがいた。彼は僕を見ているような頭の動かし方をしていた。僕が縁石の上にいる時、彼が僕の方に寄ってきて接触してしまったんだ」

「ストレートで危うく転倒しそうになったので、あれは非常に危険な動きだったと思う。あれは意図的だったと思う」

「時間があれば、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)と僕、ミラーと僕の映像を見比べてみてほしい。彼(エスパルガロ)は最終コーナーで大きく飛び出したが、僕を見てコースの外側に留まり、僕たちは接触しなかった。僕はただライバルたちをリスペクトしているだけだ。今回、ジャックは敬意を示さなかったと思う」

 ミラーがペナルティに値すると思うかと訊かれたミルは「まあ、抗議するかどうかはチームが判断することだと思うけど、一連の動きはMotoGPの限界を超えたモノだったので、調査が必要なのは確かだろう」と話した。

「もし僕が言ったように意図的にやったのであれば、ペナルティに値するだろう。そうでなくても、彼は完璧に頭を動かして(自分を見て)いたと思うよ」

 ミラーは今回の出来事についてあまり多くを語ろうとはしなかったが、自分が巻き込まれた接触はドーハGPの性質上仕方のないことだと考えており、ペナルティを出すのは間違っていると語った。

「いくらか接触があったけど、レースの流れとしてあちこちで接触があったみたいだね」

「あれはそういうことだったんだと思うよ」

「何が起こったのかはお互いに見ているし、みんなも見ている。その後もレースを続けているので、その面ではあまり問題はない」

「僕はそれまでに確か3回ほどぶつけられた。だから、レースはそういう流れになってしまったんだ。もし僕に(失格を意味する)黒旗が出されていたとしたら、何かが間違っていると僕は思うよ」

 ストレートで接触したミルとミラーは、加速が鈍ったことでお互いにポジションを落とした。結局ミルは7位、ミラーは9位でフィニッシュ。お互いにとって全く利のない接触となってしまった。

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