スズキ王者ジョアン・ミル「最後のレースは特別……でもちょっと気が滅入る」リンスも全力誓う
ジョアン・ミルはスズキのラストレースとなるバレンシアGPについて”特別なもの”になると感じつつも、気が滅入る気持ちもあると話した。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
2022年のMotoGP最終戦バレンシアGPが開催を迎えている。このレースは今季限りでの撤退を表明しているスズキにとってのラストレースともなる。
2020年にスズキで王者となったジョアン・ミルはこの最終レースが”特別なもの”になると感じつつも、気分が沈んでしまうところもあると認めた。
ミルは2019年にチームに加入してMotoGPクラスへ昇格し、翌年にはスズキに20年ぶりの最高峰クラスのタイトルをもたらす活躍を見せた。
来年はレプソル・ホンダへの移籍が決まっているミルだが、バレンシアGP走行開始前の11月3日(木)にはスズキとの”本当に素晴らしい期間”が終わると語り、終盤戦での自身の怪我とトラブルについては残念がった。
「特別な週末だよ」
最終戦バレンシアGPについて聞かれたミルは、そう答えた。
「スズキとの本当に素晴らしい期間がこれで終わる。本当に良い時間を過ごしてきたんだ。でも、終わりが近づいて来ていて、ちょっと気が滅入る」
「僕らは素晴らしい結果を達成しているけど、(今年の)怪我の後は、オーストラリアで技術的な問題があったり、マレーシアでは腕上がりで肉体面に問題やトラブルが発生してしまった。どっちのレースでもトップを争えるポテンシャルがあったんだ」
「だから最後までやり遂げたい。『さあ、もっと上手くやれるぞ』とも思っているし、この期間の最後を素晴らしいモノにできるはずだ」
「この3年間でタイトルを獲得できるチャンスを得た際に、僕らはそれをもぎ取った。これは大きな結果だった」
「この2年はそのチャンスを得られていなかったと思う。去年は良い年だったし、ランキングで3位だった。でもそれ以上を争うチャンスは得られなかった」
「こんなチャンスを普通に手に入れられるなら、手に入れたいね」
チームメイトのアレックス・リンスはスズキでのラストレースに向けては、プッシュしていく”さらなるモチベーション”があると語る。MotoGPクラスで6年間にわたってスズキで走ってきただけに、スズキへの思いは非常に強いようだ。
Alex Rins, Team Suzuki MotoGP
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
「好結果に向けて、さらにモチベーションに溢れている。今回は僕らのラストレースで、スズキとの最後の“ダンス”なんだ」とリンスは言う。
「100%の力を尽くすよ。今週末は僕にとっても、チームにとっても、そしてこのコースで美しい青いバイクを目にする全ての人にとって、とてもエモーショナルな週末になるだろう」
「リザルトは別として、僕は100%の力を出し尽くしていくよ。100%のレースができれば、レース後はハッピーだろうね。スズキと一緒に、僕らはたくさんの、たくさんのレースを戦ってきたんだ」
「良い瞬間もたくさんあれば、悪い瞬間もたくさん経験してきた。だからこそ、僕はこの数年間してきた全てのことに、とても満足しているんだ」
そしてリンスはスズキと契約した2016年に思いを馳せながら、来季以降もスズキで経験してきたことが彼自身の中に残っていくだろうと語った。
「あの頃のことを覚えているよ。オースティンのパドックでダビデ(ブリビオ/前チームマネージャー)に会ったんだ」
「前のレースで僕に興味を持ってくれて、僕のマネージャーの電話番号を聞いてきたんだ」
「彼に会って僕は『ダビデ、ありがとう』と言った。モンメロでは、僕らはもう事前契約を結んでいたと思う」
「スズキとは良い瞬間も悪い瞬間も一緒に過ごしてきた」
「良かったこととして、なぜ僕が多くのレースでポイントを失ったのか、スズキがたくさんのレースでポイントを取り逃したのは何故なのか、それを理解したことにある。これは僕の経験として、キャリアのためにも忘れられないものになるよ」
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