スーパーフォーミュラ最終戦予選:石浦圧巻。レース1、レース2共にPP。2ポイントを加算して決勝へ
スーパーフォーミュラ最終戦JAF鈴鹿GPの予選が行われ、レース1、レース2共に石浦宏明がポールポジションを獲得した。
写真:: Yasushi Ishihara
スーパーフォーミュラ最終戦JAF鈴鹿GPの予選が行われ、レース1、レース2共に石浦宏明(P.MU / CERUMO · INGING )がポールポジションを獲得すると共に、チャンピオンシップポイント2を加算することとなった。
石浦まず1PP。可夢偉がコースオフ
まず行われた予選Q1。上位14台がQ2に進出できるばかりか、日曜日のレース1のスターティンググリッドを決める重要なセッションだ。ここでトップタイムを記録したドライバーにはチャンピオンシップポイント1が与えられるため、タイトルを懸けて鈴鹿に乗り込んできたドライバーたちは、是が非でもトップタイムを狙っていきたいところだ。
最初の走行でも、やはりタイトルを争うドライバーたちが、戦いの中心となった。関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がまず1分38秒788でトップタイムを記録。しかし、直後にストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分38秒716でトップタイムを塗り替える。その後もベルトラン・バゲット(NAKAJIMA RACING)、石浦宏明(P.MU / CERUMO · INGING)と、めまぐるしくトップタイムが入れ替わっていく。
各車の1回目のアタックが終わった段階で、トップタイムをマークしたのは石浦。1分38秒438である。2番手バゲッド、3番手バンドーン、関口は5番手、中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)は7番手、アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)は10番手である。国本は12番手。
残り7分を切ったところで、各車が再びコースイン。Q1最後のアタック合戦が始まった。
バンドーンが1分38秒153を出してトップに立つが、これを石浦が1分37秒453と圧倒的な速さで奪う。国本が2番手、中嶋一貴は5番手である。関口はタイムアップできず、12番手のままで、連続アタックに入っていく。
しかしその直後、デグナーで小林可夢偉(SUNOCO Team LeMans)がコースオフ。マシンを止めてしまう。これでイエローフラッグが振られたため、関口はアタックを諦めてしまった。
可夢偉がストップした地点をすでにクリアしていたロッテラーは、タイムアタックを継続。しかし、4番手までが精一杯だった。
これで石浦のQ1トップが確定。レース1のポールポジションを決めると共に、貴重な1ポイントを獲得した。国本2位、ロッテラー4位、中嶋一貴6位、バンドーン7位、ランキングトップの関口はなんと13位に沈んでしまった。
小林可夢偉は10番手でQ1突破を果たしたものの、マシンをピットに戻すことができず、Q2に出走できないことが決まった。
関口、Q2敗退
続いて行われた予選Q2。このセッションでポイントが与えられることはないが、レース2のポールポジションを獲るためには、トップ8に入ってQ3進出を確実に果たす必要がある。
石浦が隊列を率いて、先頭でコースイン。各車じっくりとタイヤを温め、アタックに備える。このQ2はQ1の20分と比べると非常に短く、7分での決着である。
まずトップタイムを設定したのは石浦で、1分37秒589。しかし、チームメイトの国本がこれを上回り、1分37秒364を記録する。3番手にはバンドーン。中嶋一貴は野尻、バゲット、中嶋大祐に上回られて7番手である。
関口はここでも苦戦。最初のアタックで11番手までしか行くことができず、次のアタックを諦めてピットへ。その間に2台のマシンに上回られてしまい、結局関口の予選順位は13番手。アタックしたマシンの中で最下位となってしまった。
ロッテラーが他のライバルとタイミングを変えてアタック。なんとか8番手に飛び込み、Q3進出を決めた。
結局トップタイムは国本。以下石浦、バンドーン、野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、バゲット、中嶋大祐、中嶋一貴、ロッテラーの8人がQ3へ進出することとなった。
石浦Q3でもトップ。2レース共にPPを獲得
そして予選Q3。国本はセッション開始のかなり前からガレージを出て、ピットレーン出口に先頭で並び、グリーンシグナルを待つ。
セッション開始と同時に国本がコースイン。その他のマシンも続々とガレージを飛び出し、レース2のポールポジションを目指して走行に入っていく。
最初のアタックで魅せたのは、P.MU / CERUMO · INGINGの2台。国本と石浦が、セクターごとに最速タイムを出し合う。国本がまず1分37秒224を記録すると、チームメイトの石浦がそうはさせじと1分37秒026を叩き出してトップに立つ。
しかし、後方からはバンドーンがセクター1と2で最速タイムを叩き出し、そしてコントロールラインを通過! バンドーンはわずか0.005秒石浦に及ばず、2番手に甘んじた。
これで、石浦がレース1に続きレース2のポールポジションも確定。2ポイントを積み上げ、ランキングトップの関口との差を7ポイントまで縮めた。
この予選が終了した時点で、自力チャンピオンの可能性は、関口、国本、ロッテラー、石浦の4人に絞られた。とはいえ、依然8人のドライバーにチャンピオンの可能性が残る、大接戦である。
明日のレース1は朝9時45分、レース2は14時45分にスタートが切られる。そして16時頃には、今季のスーパーフォーミュラチャンピオンが決まっているはずだ。
スーパーフォーミュラ最終戦 予選Q1 暫定結果
1. 石浦宏明(#1 P.MU/CERUMO INGING) 1:37.453
2. 国本雄資(#2 P.MU/CERUMO INGING) 1:37.801
3. 野尻智紀(#40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING) 1:37.833
4. アンドレ・ロッテラー(#36 VANTELIN TEAM TOM'S ) 1:37.884
5. ベルトラン・バゲット(#65 NAKAJIMA RACIMG) 1:37.941
6. 中嶋一貴(#37 VANTELIN TEAM TOM'S ) 1:38.048
7. ストフェル・バンドーン(#41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING) 1:38.153
8. 小暮卓史(#34 DRAGO CORSE) 1:38.239
9. 山本尚貴(#16 TEAM無限)1:38.288
10. 小林可夢偉(#8 SUNOCO TEAM LEMANS)1:38.484
11. 中嶋大祐(#64 NAKAJIMA RACIMG) 1:38.491
12. ジョアロ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)1:38.525
13. 関口雄飛(#20 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL) 1:38.592
14. 塚越広大(#10 REAL RACING) 1;38.761
15. 中山雄一(#18 KCMG) 1:38.788
16. ナレイン・カーティケヤン(#7 SUNOCO TEAM LEMANS) 1:38.916
17. ウイリアム・ブラー(#4 KONDO RACING) 1:39.006
18. ジェームス・ロシター(#3 KONDO RACING) 1:39.076
19. 伊沢拓也(#11 REAL RACING) 1:39.469
予選Q3 暫定結果
1. 石浦宏明(#1 P.MU/CERUMO INGING) 1:37.026
2. ストフェル・バンドーン(#41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING) 1:37.031
3. 国本雄資(#2 P.MU/CERUMO INGING) 1:37.224
4. 野尻智紀(#40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1:37.438
5. アンドレ・ロッテラー(#36 VANTELIN TEAM TOM'S ) 1:37.537
6. 中嶋一貴(#37 VANTELIN TEAM TOM'S ) 1:37.626
7. ベルトラン・バゲット(#65 NAKAJIMA RACIMG) 1:37.898
8. 中嶋大祐(#64 NAKAJIMA RACIMG) 1:37.961
9. 塚越広大(#10 REAL RACING) 1:38.175
10. ジョアロ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL) 1:38.208
11. 山本尚貴(#16 TEAM無限) 1:38.212
12. 小暮卓史(#34 DRAGO CORSE) 1:38.546
13. 関口雄飛(#20 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL) 1:38.795
14. 小林可夢偉(#8 SUNOCO TEAM LEMANS) 1:38.484
15. 中山雄一(#18 KCMG) 1:38.788
16. ナレイン・カーティケヤン(#7 SUNOCO TEAM LEMANS) 1:38.916
17. ウイリアム・ブラー(#4 KONDO RACING) 1:39.006
18. ジェームス・ロシター(#3 KONDO RACING) 1:39.076
19. 伊沢拓也(#11 REAL RACING) 1:39.469
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