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不運の連鎖が止まらず、速さを活かしきれない笹原右京「めちゃくちゃ複雑」と苦笑い

スーパーフォーミュラもてぎ戦では数々の不運に見舞われた笹原右京。速さはあっただけに、非常に複雑な心境のようだ。

Ukyo Sasahara, TEAM MUGEN

写真:: Masahide Kamio

 モビリティリゾートもてぎで行なわれたスーパーフォーミュラ第7戦・第8戦。TEAM MUGENの笹原右京は第7戦で7位、第8戦で8位という結果だったが、速さという観点で言えば今回トップクラスのインパクトを見せており、様々な不運にさいなまれたことが悔やまれる週末となった。

 まずレースウィークの土曜日に行なわれた第7戦で笹原は、予選Q1でトップタイムをマーク。アタックに入った直後から「これはいける」と感じるほど乗りやすさを感じるマシンだったようで、Q2に向けては「ポールしか考えていなかった」という。

 しかし、Q2では各車が間隔をとりながらアタックに入っていく中、隊列の最後尾につけていた笹原はチェッカーが振られるまでの間にアタックに入ることができずタイムオーバー。12番手からのスタートとなってしまった。

「チームのオペレーションが本当に良くありませんでした。チームからも謝罪を受けました」と振り返る笹原。実は最後のアタックに向けてコースインする直前、ちょっとした“事件”が起きていた。

 笹原が乗る15号車は、コースインに先立ってガレージを出て、ピットレーンの作業エリアで停止した。“出撃準備”を整えていた笹原だったが、程なくしてチームの指示で一歩後ろに下がることになる。その眼前では、既にコースインしてタイヤの“皮むき”とブレーキのウォームアップをしていたチームメイトの野尻智紀を迎えるべく、タイヤやジャッキが用意されていた。

『SFgo』のオンボード映像より。笹原は野尻のピット作業終了を待つことに

『SFgo』のオンボード映像より。笹原は野尻のピット作業終了を待つことに

Photo by: JRP

 タイヤ交換を終えてコースに出ていく野尻を待って、笹原もようやくピットアウト。野尻のピットインと笹原のコースインのタイミングが交錯してしまうことはチームとしても誤算だったのか、笹原はコース上で「本来の計算よりも20〜30秒遅いポジションにいた」という。

「ただ、チームからは無線で『まだ時間に余裕がある』とも聞いていました。最後のセクターで目の前にいた選手がかなりスローで走っていて、その前にもクルマが見えたので、これは相当詰まっているなと。だから間隔を調整していましたが、気付いたらタイムアウトで……もったいないとしか言いようがないですし、残念ですね」

 同日午後の決勝は雨となり、オーバーテイクは容易ではない状況だったが、笹原はしぶとくポジションを上げていき7位でフィニッシュ。レース後には「今日できるベストを尽くせた」と語っていた。

 今度こそは予選・決勝をうまくまとめたいという中で臨んだ翌日の第8戦も、予選からつまずくことになる。笹原はコースイン直後にスロットルのトラブルに見舞われ、激しいスモークを上げながらヘアピンをオーバーラン。結局1周もすることなく予選を終えた。

Ukyo Sasahara, TEAM MUGEN

Ukyo Sasahara, TEAM MUGEN

Photo by: Masahide Kamio

 これで笹原はグリッド最後方からのスタート……なのだが、不運はこれだけでは終わらなかった。決勝前に行なわれる8分間のウォームアップ走行では、ピットレーンを走行中にドライブシャフトが破損。チームは急遽修復作業を行なうことになり、なんとか時間内に笹原をグリッドに付かせることができた。このトラブルがピットレーン上で起きたことは不幸中の幸いだったと言える。

後方でスモークを上げる笹原のマシン。ドライブシャフトが破損した決定的瞬間

後方でスモークを上げる笹原のマシン。ドライブシャフトが破損した決定的瞬間

Photo by: Masahide Kamio

 結果的に無事スタートを切った笹原は、1周目で15番手までポジションを上げ、その後はレース終盤までピットインを引っ張る作戦で順位を上げ、最終的に8位でフィニッシュした。

「正直めちゃくちゃ複雑ですね」と苦笑する笹原。驚異の追い上げを見せたレースをこう振り返った。

「(予選でもウォームアップでもほとんど走行できず)レース向けのクルマがどういう状態かも分からなかったので、本当に出たとこ勝負といった感じで……(笑)」

「完璧なクルマではありませんでしたが、1周目にジャンプアップできました。ストラテジーに関しては前回の富士戦同様、チームとコミュニケーションをとって何をすべきかを冷静に分析し、機械のようにタイヤを守りながらペースを落とさないように走っていました。あのスティントがあったからこそ、この結果を得られたと思います」

Ukyo Sasahara, TEAM MUGEN

Ukyo Sasahara, TEAM MUGEN

Photo by: Masahide Kamio

 今季の笹原は予選でも決勝でもトップクラスのポテンシャルを見せる場面が多いが、今回のもてぎ大会や2戦連続でストールに見舞われた開幕富士大会のように、不運なトラブルが重なっている。

 どんなに苦しい状況でも、メディアの前では暗い表情を見せることがない笹原だが、その胸内には様々な思いが駆け巡っているはず。最終鈴鹿大会で自身とチームのポテンシャルに見合った結果を残すことは、TEAM MUGENのチームタイトルにおいても、彼自身の今後に向けても大きな意味を持つだろう。

 
 
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