メルセデス代表、慎重な姿勢崩さずも「コーナーで改善できた」次戦イギリスGPで最後のアップデート?
メルセデスのトト・ウルフ代表は、F1オーストリアGP初日を終えてコーナーでの改善は進んだものの、土曜日以降はレッドブルがさらにペースを上げてくると考えている。
写真:: Erik Junius
F1第9戦オーストリアGP初日、メルセデスはFP2でルイス・ハミルトンがトップ、バルテリ・ボッタスが2番手タイムをマークした。同じレッドブル・リンクで開催された前戦シュタイアーマルクGPでは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンに対抗できなかっただけに、まずは良い滑り出しとなった。
メルセデスのトト・ウルフ代表は、初日の結果についてどう思っているのか訊かれ、慎重な姿勢を保ちながらもコーナーでの改善が進んだとSky Sports F1に語った。
「慎重ながらも楽観視している。これまでレッドブルがやってきたことを考えると、明日は彼らがエンジンパワーを上げてくると思う。でも、我々はいくつかのコーナーシークエンスで改善できたので、励みになる」
メルセデス勢は、特にソフトタイヤで速さを発揮した。FP2のセッション中盤、ミディアムタイヤで記録したタイムではフェルスタッペンが首位。メルセデスの2台は0.3秒ほど遅れていた。しかしソフトタイヤではメルセデス勢の方が大きくタイムアップ。フェルスタッペンを逆転し、メルセデス勢がワンツーとなったのだ。
ウルフは、ソフトタイヤでの走行を前に”ほんの少し”パワーユニットの出力を上げたことを認めたが、ミスが減ったこともタイムアップの要因だったと話した。
「ほんの少しだけエンジン(パワー)を増やした。また、その前の周回ではミスが多かったのだが、その周回ではかなり良くなった」
レッドブル・ホンダに4連勝を許すなど、2014年のパワーユニット時代突入以降最も厳しいシーズンを過ごしているメルセデス。ウルフはシュタイアーマルクGP後に今季のマシン『W12』の開発がすでにストップしたと明かしたが、テクニカルディレクターのジェームス・アリソンはすでに開発が完了したアップデートが、まだマシンに搭載されていないと付け加えていた。
メルセデスはオーストリアGPの初日フリー走行で、気流を確認する蛍光塗料”フロービズ”を多用していたため、新たなパーツを投入したのか、風洞で評価された新しいデザインがあるのかとウルフ代表に質問が投げかけられたが、今回は新しいパーツを投入していないと語った。
「いや、今年のクルマに関してはもう風洞は使っていないんだ」と、ウルフは説明した。
「基本的には、CFD(コンピュータ流体解析)で見ることができる気流の一部を理解するためのもので、大きな変更はない」
「(次戦の)シルバーストンではクルマにもうひとつ開発パーツを導入する予定だが、(風洞は)明らかに長い間停止している」
2021年のマシンの開発を終了するという決定は、レギュレーションが大きく変更される2022年のマシンデザインに焦点とリソースを移すことを意味する。
ウルフは今季のタイトル争いに影響を及ぼす可能性があるとしても、新しいレギュレーションサイクルに入る2022年以降に得られる利益が悪影響を上回ると説明している。
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