ダブルイエロー時の”自動タイム抹消”をF1ドライバーも歓迎。角田裕毅「良いアイデアだと思う」
F1ドライバーたちは、フリー走行や予選でダブルイエロー区間を通過したマシンのラップタイムを抹消するというFIAのプランを歓迎している。
F1第17戦アメリカGPから、フリー走行や予選の際、ダブルイエロー(黄旗2本振動)区間を通過したマシンのラップタイムが抹消されることになったが、F1ドライバーたちはこの措置の導入を歓迎しているようだ。
ダンプコンディションで行なわれたトルコGPの予選Q1で、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)がダブルイエローが提示されている中、自己ベストのセクタータイムを記録したことがきっかけだった。ただ当時、路面コンディションが急速に改善しており、アロンソは次のアタックで大幅にタイムアップしたこともあり、ペナルティは科せられなかった。
ただこの一件をきっかけに、ダブルイエロー区間を通過したラップのタイムを自動的に削除するシステムを導入するアイデアが浮上。翌日のトルコGP決勝日の朝には、各チームとF1レースディレクターを務めるマイケル・マシとの間で非公式な話し合いが行なわれた。
さらに、スポーツ・アドバイザリー・グループ・ミーティングで議論が進められた結果、全チームの意見が一致し、アメリカGPからシステムを試験導入することが決まった。
アメリカGPのレースディレクターズノートには次のように記されている。
「黄旗が2本振動しているマーシャリングセクターを通過するすべてのドライバーは、大幅に速度を落とし、方向転換や停止の準備をしなければならない」
「スチュワードがこの条件を満たしていると判断するためには、そのドライバーが意味のあるラップタイムを出そうとしていないことが明白でなければならない。実際には、ダブルイエローのセクターを通過したドライバーは、そのラップのタイムが削除されることになる」
一方で、自動的にラップタイムが削除されることから、「これは、ドライバーがそのラップを放棄することを意味する(次のラップでコースがクリアになる可能性があるため、必ずしもピットインすることを意味するものではない)」という記述は削除されている。
ドライバーたちはこの新しい取り組みを肯定的に受け止めている。motorsport.comの取材に応えたシャルル・ルクレール(フェラーリ)は、このルール変更について次のように述べた。
「僕は以前から問題なかったと思うけど、そう思っていなかった人たちからしてみても、これで明白になったね」
「今回の変更で、疑いを取り除くことができる。ダブルイエローが出たら、できるだけスピードを落として、次のラップの準備をすればいい。なぜならそのラップは削除されるからね」
アルファタウリの角田裕毅も、「ラップタイムを記録する機会を完全に失うことになる」ことから、良いアイデアだと話した。
「ダブルイエローになると、タイムが抹消されてしまうことが明白なので、みんなが自動的にスローダウンできるようになり、安全面で良いことだと思います。だから僕としては、ほとんどのシチュエーションで良いアイデアだと思います」
ウイリアムズのニコラス・ラティフィは、この変更によってこれまでグレーゾーンだったところが解消されたと強調した。
「予選では、ダブルイエローが出た場合、ほとんどの場合、ラップを中断しなければならないというルールがある。でも路面が乾いていっている時や、ミックスコンディションではドライバーが誤りを犯すこともある」
「シングルイエローとは明らかに異なる。ダブルイエローの時は危険が迫っていて、停止する準備をする必要がある。だから彼らがタイムを抹消するということは、僕たちにとって決定的なことなんだ。これは誰にとっても同じことだ」
「ミックスコンディションのときはグレーだった。ドライコンディションで1周し、その後ミックスコンディションになってダブルイエローが出ているような状況だ」
「コンディション変化の分遅くなっているから、たとえ(黄旗を無視して)全開で走っていてもベストタイムは出ないんだ。このようなルールで、白黒をはっきりさせることが必要だと思う」
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