F1スプリントレースに向けての最大のハードル、予算面で各チームがついに合意。開催は確実か
F1はスプリントレース実施に向けての最後のハードルであった予算面で合意に至ったようだ。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
F1は今季、3つのグランプリでスプリントレースを実施し、その結果を基に決勝スターティンググリッドを決めるというフォーマットを試験導入しようとしている。ただスプリントレースを実施することでコスト増加のリスクが高まることに不満を持っているチームが多く、そこが最大の争点となっていたが、最終的に各チームが予算面でも合意に至ったことが明らかとなった。
スプリントレースを実施するということは、マシン損傷のリスクが高まるため、追加の出費を必要とする可能性がある。これは今季から導入されている予算制限の上限ギリギリでやりくりしているチームにとっては痛手であり、既報の通り一部チームはF1からの金銭的補償や予算上限の引き上げを求めていた。しかしその一方で、各チームに約100万ドル(約1億1000万円)規模の追加予算を与えてしまうと、その予算がパフォーマンス向上のために使われてしまうのではないかと考える小規模チームも現れ、議論は複雑化していた。
この数週間、関係者との間でコストに関する問題が議論されていたが、情報筋によると各チームが満足できる案が提示されて合意に至ったようだ。
具体的な内容については明らかにされていないものの、各チームは3つのスプリントレース追加にあたり約50万ドル(約5500万円)を受け取ることができ、予算上限も同額分引き上げられることになると考えられている。
さらに、スプリントレースでの大事故により莫大なマシン修理費用が発生した場合、各チームの合意の範囲内であれば追加の支払いと予算上限引き上げが行なわれるようだ。
スプリントレース実施に向けての最後のハードルと言われていた資金面で合意に達したことにより、あとは各チームが正式に署名するまでにいくつか細かい点を詰めるだけとなった。各チームの意見が一致していることから、早ければイモラで行なわれる第2戦の週末で最終的な投票が実施される可能性もあるが、彼らは正式決定を急いでいないため、投票はもう少し先になるかもしれない。
現在の計画では、シルバーストン、モンツァ、インテルラゴスの3会場でレースウィークの土曜日に100kmのスプリントレースを実施して、サーキットやTVでどのような盛り上がりを見せるのか検証する予定だ。なおこのスプリントレースは決勝のグリッドを決めるためのものだが、順位によっていくつかポイントが与えられることになっている。
開幕戦バーレーンGPの際、レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、F1で新たに導入された予算上限と戦っている大規模チームにとって、予算面での詳細を整理することが重要なことだと語っていた。
「諸々を考慮に入れた賢明な手当が必要だ。なぜなら我々は、キャップ(上限)にヒットしないために数万ポンド単位で節約しているからだ」とホーナーは言う。
「突然このような変更があると、それに対応しないといけない。我々は是非ともこれらを支持したいが、調整が必要だ」
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