2021年がロッシのラストシーズンに? メカニック帯同不可など契約内容の一端明かす
バレンティーノ・ロッシはペトロナス・ヤマハSRTとの契約はカタルニアGPの週末にサインするだろうと考えていると明かし、契約内容の一端についても語り契約は1年のものとなっていると語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGPの生けるレジェンドとも言えるバレンティーノ・ロッシ。彼は2020年限りでヤマハのファクトリーチームを離脱することが今年初頭に発表されたが、現役続行を望むロッシはペトロナス・ヤマハSRTへ移籍して継続参戦することを目指している。
当初ロッシは今季序盤のパフォーマンスを確認してから現役続行の可否を決めたいとしていたが、新型コロナウイルスの影響でMotoGPクラスの開幕が遅れる中、彼はレースをしていない状況で現役続行の意思を固めた。
7月にはロッシがペトロナス・ヤマハSRTから来季もMotoGPに参戦することは“99%”確実だと伝えられた。そのため、契約発表が遅れているのは、彼を支えるチームをどのような形にするのか、その問題に起因していると考えられている。
MotoGP第9戦カタルニアGPを前にした24日(木)、契約交渉の状況について問われたロッシはまだ“修正する点”はあると認めたが、もうすぐ署名する予定だと語った。
「先週言ったように、僕らは今週末にも署名しようとしている。ミサノ戦の間、そしてこの数日に色々なことを修正しているんだ」
「状況はとても明確で、僕は来年ペトロナスで走ることになる。でもこの契約はまだちょっと修正するものがあるんだ」
「でも僕らは急いではいない。既に合意しているからね。まあそうは言っても今週末の間に契約に署名すると思う。来年、ヤマハとペトロナスと一緒に続けられてとても嬉しいよ」
詳細について何が最終的な合意に至っていないのか、それをmotorsport.comが尋ねると、ロッシはこう答えた。
「まず第一に、MotoGPでは来年の契約にサインするのが早すぎるということがある」
「今のシーズンのことについて考えるよりも前に来シーズンのことを考え始めることが、多くあると思う。毎日、ステップバイステップで皆がより早く署名していると思う。例えば僕らはF1のドライバーよりも早く契約しているんじゃないかな」
「それで、僕はヤマハそしてペトロナスと合意している。僕らは既にヘレスの時点から話し合ってきた。問題はないから、決定を急ぐことはない」
「これは重要な契約だ。だから僕らには技術面やバイク、そしてチームなど修正すべき点がある。(ファビオ)クアルタラロのファクトリー移籍に伴って人の動きがあると思うし、その逆もまた然りだからだ」
「でも一般的に、僕らは急いでいない。ここにたどり着くことができ、僕は嬉しく思っている」
■契約はオプションなしの単年予定。長年を共にしたメカニックとも離れ離れに
ロッシはペトロナス・ヤマハSRTとの契約期間についても一端を明かした。彼らの契約については2021年の1年契約+2022年の延長オプションという内容になると考えられていたが、実際は2021年の単年契約だという。ただこの場合でもヤマハ、ペトロナス・ヤマハSRT、ロッシの3者が満足すれば翌年の契約も可能なものになっているようだ。
「1年+1年の契約についても話したよ。だけど最終的に僕らは1年だけ契約することを決めた」
「契約的には仮に全員が……つまり僕、ヤマハそしてペトロナスが満足している場合、継続できるとされている」
「それは僕の序盤戦でのリザルトに依存するだろう。サマーブレイク中、僕らは共に相談し、決定していくことになる。僕が来年強く、表彰台を獲得し、チャンピオンシップのトップ5を争えるようなら、続けることができるだろう」
「それは現実的な選択肢ではない。なぜなら(契約というのは)たいていはより詳細に詰まっているモノだからだ。この契約は僕ら全員が満足していれば、続けることができるとしか言っていないんだ」
「最初、僕はヤマハにほとんど怒りそうになった。なぜならこれでは確実に、最後の”冷たい1年契約”のように見えたからだ」
「でも僕は、彼らに対してこれが確実に最後のモノになるとは限らないし、僕がどうなるか様子を見ることが必要だと話した。そして彼らは理解してくれた。ただ僕らは1年契約に決めた。どうなるか見てみよう」
また来季のチームスタッフについては、クルーチーフのダビデ・ムニョス、データエンジニアのマッテオ・フラミーニ、そしてパフォーマンスアナリストのイダリオ・マヌエル・ダビラの3名はペトロナス・ヤマハSRTへ加わる予定だという。しかし長年を共にしたメカニックのブレント・スティーブンスとアレックス・ブリッグスの2名は連れて行くことができないようだ。
「アレックスとブレントには本当に申し訳ない。彼らは僕と一緒に来たがってくれていたんだ」
「アレックスは、僕が走っている限り『常にそこにいるよ』と言ってくれていたし、彼は僕と一緒に辞めると言っていたんだ」
「ブレントも同じようなことを言ってくれていた。来年、彼らがいないのは悲しいし、ラストレースも一緒にできないだろう。だから、本当に悲しい」
「(連れていけるよう)試みたんだけど、ペトロナスにも働いている人が居て、残念だけどそれは不可能だった」
「マッテオ、ダビデそしてイダリオは一緒にいる。でもアレックスとブレントがいられないことがとても申し訳ない。今、僕はガレージに入るとまるで家のように感じる。彼らはメカニックではなく、今は家族の一員なんだ。これまで20年にわたって一緒にやってきたからね」
「来年、彼らと一緒に居られないのは、悲しいことだ」
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